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朝活俳句アワード2022→2023 友定洸太さんに決定

2021年5月からはじまったIRORIの朝活句会。
2022年12月までに87回の句会が開催されました。
これまでの朝活句会入選作品から、各自5句ずつノミネート作品を選出。
一般公募による投票の結果、友定洸太さんが第1回朝活俳句アワードに選ばれました。

友定洸太

しりとりに喇叭ふたたび石蕗の花
山茶花や雨の染みこむスニーカー
プロパンガスボンベごろりと彼岸入り
水筒に波音のして花あやめ
ふくらんでそれぞれ夜行バスを待つ

アワード受賞に辞

多様な作品のなかから朝活俳句アワード2022に僕の作品を選んでいただけたこと、とても光栄です。

IRORIの活動を知ったきっかけは、現代俳句協会の機関誌「現代俳句」(令和3年10月号)に載っていたぱんださんのエッセイでした。

「これまでの自分を越えるために殻を破ってみてはいかがでしょうか」という呼びかけに動かされ、ドキドキしながらLINEオープンチャットに登録したことを覚えています。

ぱんださんをはじめIRORIに参加しているみなさんが句作や読書会に熱心に取り組まれる姿にいつも刺激を受けています。

これからも朝の時間を有効に使って、句作に励んでいきたいです。このたびはありがとうございました!

2位 塩谷人秀

なんだつていいよとパセリ回しをり
若者が写る晩夏の社員証
ロボットの股間に端子不死男の忌
脚一つみぢかき椅子の轡虫
虫の夜や三、六、二、五、二、五、一

3位 河本かおり

次々にパセリの森に子の生まる
夏の月ミトコンドリアはよく喋る
八月の空は恐怖の赤と青
眼鏡ふくように霧雨あがりけり
黒猫のウインクそれは冬三日月


4位 川嶋ぱんだ 黒岩徳将

川嶋ぱんだ
大砲の土台 露草 咲く 枯れる 
寝て起きて笑って曼珠沙華を見て
啄木鳥の鳴き声だけを聞き漏らす 
灯りを消せば咳が聞こえる鈴虫も
悴むは記憶の中の昨日の手

黒岩徳将
しやぼん玉の中に入りて声出さず
大時化の海を見遣りて大朝寝
白玉を掬へり豆腐掬ひ以て
背高泡立草走れば山歩けば海
百人で芋畑来て帰りけり

5位 加藤右馬 千吉 村蛙 

加藤右馬
えんどうは頬の真裏を見せる花
郵便受けにてんとう虫のほかはなし
白き手が飛蝗掴みて引つ込みぬ
朝寒の枕はすでに付喪神
十二月八日マスクの波が来る

千吉
僅かばかり命を甘く薄暑光 
孤高な月などと嘯く私ピノキオ 
灯り蛾のコツンコツンが響く街 
凍て蝶を帽子に救ふ駅舎かな
雨音のあとの冬木や白い息

村蛙
歳晩の朝誤てる数歩かな
ぬばたまの真夜梅の香は独走す
菓子包む英字新聞針供養
かつての狼かつての猿と歩く春
BE動詞だから時制を持つさくら

ノミネート作品一覧

募集

朝活句会の感想をお待ちしています。
下記のフォームにお寄せください。


予告

1月13日より7週続けて毎週金曜日更新でノミネート作家によるアワード作品鑑賞を掲載します。引き続き朝活句会をお楽しみください。

第二期朝活句会参加者募集

朝の頭がクリアな時間を使って俳句を創作しませんか?

毎週 火曜日 朝活句会作句マラソン
ZOOM吟行  6:40~7:00 
投句時間 6:40~8:00
LINEオープンチャット「IRORI」のノートコメント欄に投稿

毎週 水曜日 朝活句会作句マラソン
ZOOM合評 6:40~7:00
(7:00~7:15 加藤右馬のウィークリー中村苑子)
ZOOMに参加できない方は、文字での選評も募集(当日中)

毎週 金曜日 朝活読書会
ZOOM読書会 6:40~7:00 芝不器男を読む
          7:00~7:15   今週の俳句ニュースをお届け 
             ウィークリークロイワ

参加申込はこちらから


川嶋ぱんだの、俳句雑誌「つくえの部屋」をはじめとした俳句活動は応援していただいている皆様に支えられています。また資金的な応援は、「気に入ったらサポート」からいただけます。たくさんの応援おまちしています!