ブラック系?農業法人の章アフターストーリー⑤~従業員の死~
「○○やばくないですか?」
ある有名企業の従業員が自殺したニュースが報道されました。
農場長はそのニュースに驚いた様子です。僕は違和感を覚えます。
「いやいや、うちも会社も同じですよ。」
この会社も自殺者が出た過去があります。
そんな話をしていると軽度な知的障害のある50歳くらいの障害者の男性が話しかけてきました。
彼は問題なく働いており、主な仕事はタマネギの皮むきの補助作業とタマネギ小屋の掃除です。
毎日、ぶつぶつ文句いいながら掃除をしています。
ふと彼はこう言いました。
「あんたパンチィー、パンチィーと呼ばれてるけどハーフなんか?」
僕はその時はめんどくさくなって
「はい、そうです!」
と答えてしまいました。
それが僕が彼と交わした最期の会話になってしまいました。
その次の週、農場長に障害者の男性が急死したと伝えられました。
彼は元気そうに見えたのですが、病気を抱えていたそうです。
強面のおじさんは農場長を責めました。
「おまえが無理な仕事をさせたから体調が悪くなったんや!!」
農場長は相手にしませんでした。
一見、気にしてないように見えました。
そして、悪いことは続きます。
つづく
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