「第二章 のんびり定年後農家の章①」～農業はタダ働き？～

300万円くらいの借金で諦める事はなく、僕はまた農業を勉強させてくれる農家さんがいないか探しました。

アテとしている農家さんが一人だけいました。

前章の悪い農家の農場に出入りしていた農家さんがいたのです。

洗脳されていると思われている弟子の女性を助けてあげたくて頻繁に出入りしていたようです。

僕はその農家さんに

「農業の勉強をしたいのでタダでもいいから働かせて欲しい」

と相談して働かせてもらう事になりました。約束通り給料はもらいませんでした。

借金の返済もしないといけないのでお金は工場で夜勤の仕事で稼いで、夜勤明けはちょっとだけ寝て、昼から農業の仕事、それからまた工場の夜勤というサイクルの生活で農業の仕事ができました。

そうして働いているうちに、ここがどんな農場なのか分かってきました。

ここの農家さんは大企業を定年退職してから親の農場を継いで、退職金で設備を拡大させたようです。お米をメインでやっていて、アイガモ農法なんかもやっていましいた。

働いている人も何人かいました。90代の老夫婦、70代のおじいさん、70代のおばちゃん2人、40代のブラジル人。

みんな文句言いながらも仲良く働いていましたが、おどろく事がありました。

みんなタダ働きなのです。

自分は勉強して納得してタダ働きしてましたが、他のみんなは何故なのか？

「借金をカタに働かされているのか！？」

「何か弱みを握られているのか！？」

「そもそも農業はこういうものなのか！？」

色んな憶測が脳内を巡りました、、、

つづく