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my new gear

モノ、ヒト、コトそれぞれ
離れても大切なものがある

夏に飲む、パックを煮出して淹れた麦茶
散々聞いた彼のプレイ
一度は大切な人を守り続けたネックレス

離れても帰って来る距離
戻っても送り出せる距離
それが永遠に帰ってこなくなるっていうのは
物凄く哀しい、というより最早寂しい
壊れても在れば治せる事もある
なくなってしまってはどうにもできない

コロナ初頭、夢が何もなくなったと思っていたけれど
今思えば小さい阿呆みたいな夢は無数に散らばっている
ただ思い出せないだけ、その時必要じゃないだけ

金属がこすれる音がアンプで膨らんだメタリックな音
アトリエZにアンペグを繋いでウルトラローとハイをON
500hzを中心にごっそりEQでカットしてサンズのブレンドは12時位
マルチコンプの裏蓋を外してでハイ側を叩く

扱うシステムがが変わっても一つの自分の核として
ジャンルによっては一つのリファレンスになっている
ある程度バリエーションが産まれて効率化された脳と耳になった今も
上位互換みたいなサウンドシステムが未だに欲しいと思う
使うかは別として、やっぱり手元に欲しいなと思う

憧れを憧れだと素直に言えない時期を経て
今はだいぶ素直になった
好きをきちんと好きだと言う事ができる
嫌いもきちんと合わないと斥ける
無理やり飲み込んだ苦みを「そんなもんだ」とする
無感情の緩衝材が薄くなった気がしてる
だからこそ、嬉しいも苦しいも
そのままのダイナミクスでやってくる
ちゃんと人間をしている
感情を毎日殺し続けなくとも生きていけている
それがどういう事かも解っている

チャンスはいつも一瞬かつ今回も突然で
どこか予兆がある

鍵盤で尾崎の曲中にウッドベースを弾いた
まるで色がないとは言わないけれど
こうじゃない、っていうのはやっぱり

深い青みが音に出ない
似非でもマスキングと音数で許される事のあるDTM
楽器が出来なくても、なんてものは
本当で大嘘だ
出来た方が分かる事が多すぎる
ベースを嘘にするのはすごく楽だけど
なんだか自分を偽る気がして嫌だった
しかし、楽器の習熟には時間がかかる

AJICOの野音で
TOKIEさんのアップライトを聞く
いつ始めるんだ?ってずっと思っていた
自分ならそこでどうするんだ?だとか
そもそも持ってもいない癖に考える

本当にべースは好きなんだろうか
理想の自分と重ねるとどうなるのか
考える
学歴コンプレックスはいつまで抱えるんだ?
アレルギーはオーセンティックな楽器に特に出る
だからコンバスは浮かばなかった
でもアップライトはずっと欲しいと思っていた
コンバスみたいでもなければエレキベースでもない
なんだか中途半端だ
とてもいい

今携わているプロダクトでアップライトが多用されていた
それだけでそこの選考からは外される
持ってない、振れたことがないって言うんだから
当たり前にそう
前にもそんな話があった
そこはそんなにやりたい話じゃなかったから
別に良かった
今は違う

楽器としての値段もそれなりにする
エントリークラスで2桁万円
ハイ出来ませんでしたにはし難い値段
弦ワンセットで4万円
弦を引く弓も1万円から2桁万円まで
今朝までは無知とは怖いもので
弓なんて5千円位なもんかと思っていた
冷静に考えたらそんな訳がない

たまたま椎名林檎を何となく聞いていた
亀田さんがアップライトを弾いている
いいなと思った
アコギが自分でも歌う
何か物足りなさを感じる
夜中に聞いていたアコギと歌の配信の中で
約束の話を思い返す
手持ちの声と楽器の
極限シンプルなデュオやりませんか、みたいな事を言う
エレキベースではないなと打ちながら思う
ふと、憧れていたNS designのアップライトを調べた

その時に憧れの消失と今の理想と未来への投資
タイミングが全部噛んだ気がした
損は何一つ生まれない

「ちょっと買ってきますわ」って打ち込んで
数分後に「買いました」と打ち込んだ

良く知っているけれど別な楽器
新しい楽器に手を出すのは久しぶり
4弦から多弦ベースを弾き分ける事になった時も
不安はあった、今は関係なくやれている

ご縁に感謝、すごく楽しみ
驚きの階段を上っている間はいつも若い
ボスも確かそんな事を言っていた
その通りだと思う

それにしてもマイニューギアって
いつから言い出したのアレ
ちょっと恥ずかしいよね

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