Open Shut Them
面倒くさい事を避ける
とても自然な事で
そのうち合理的に動く事に慣れていくのが一般的だ
スポットの楽しさ、秒針が動く音
長期的なモノは構造が複雑になり
少しずつ歯車が狂いだす
治すか新しいモノを得るか
価値があると判断されたモノは修理され
そうじゃない場合は
大概の人は価値との兼ね合いを見て
新しいモノに行く
「たのしい」だけを選択する事は
抑揚のない楽しさを乗り継いで得る事になる訳で
それそのものは別に特別な話じゃない
時計が好きだ
クオーツからオートマチックの機械式にずれて
そこから手巻きの時計にずれた
メタルベルトの時計よりも革巻きの方がより好きだ
でも、時計の機能だけで見ればそれは不出来ともいえる
ゼンマイを手で巻かないと動かない
正確性もクオーツに劣る
パーツもバンドも経年で劣化が進む
オーバーホールが必要になる
それでも
面倒なゼンマイを巻く時間が
愛おしくなったり
今日の分岐を考える時間になったり
機構動いてが今を刻む事に生を感じたり
付いた傷が思い出を残して
革もオイルを入れる事で艶が取り戻る
ただ時間を知らせるだけのモノに
デザイン以外で意味が出る事が
なんだかとてもいい
iphoneのボタン一つですぐ見える時計
それだってよく見ている
意義が全然違う
楽しさの裏には苦しさは
楽しいを浮き彫りにさせる要素でもある
深く突っ込む事で
許せた事が許せなくなったりするのは
物凄く合理的ではなくて
割に合わない事が殆ど
そう思うとデュポンのライターも合理性だけで言えば馬鹿らしい
本体に2桁万、ガスが5千円、交換のフリントに千円位
オーバーホールも必要で、得られる事って言えば火がつくだけ
たまに許せなくなるけど替えの利かない音と重みがある
見た目もそうだけど、それ以外に
そういう面倒事や愛でる事そのものが好きなんだと思う
そして面倒は複数受け持てない、だからしっかり選びきる
全部含めて愛せるかはとても重要だと思うようになっていて
変質を自分で体感できるくらいの変化を感じる
価値だけに目を向ける人はなんでも治す
ついた傷も何もかも
それそのものに対しての価値を維持させる
肌のシミや歯の着色を消すように
何もなかったように
それはそれでいいとは思う
メンテナンスの仕方や考え方は自由だ
そんな事を考えてるうちに
自分の仕事と思考がクロスした
ライブサポートが必要なのは
意向に合わせてきちんと弾く事で
気持ちを乗せる事じゃない
だから一緒に壇上には上がっても
一丸として動いて見せても
また違うベクトルで
同じライトの下に立っている
楽屋が別だったりするとより明確に
ショーのパーツの歯車なんだと認識する
そんな感じの事
別にそれそのものも問題じゃない
どういう立場でいるか、なだけ
本隊は目的の達成の為により最高の結果を出す為
楽器弾きを入れる
楽器弾きはそのステージを一山幾らで切り取って帰る
そこもクロスした時
意味も分からずモヤついて辛かったのは
そういう事だったんだな
今わかった
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