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21:56

気が付いたら眠っていた

急速に失われる夢の記憶、
煙草に火を点ける頃にはもう跡形もなくなった
最後見た時刻はわからない、
多分3時間位寝た
また目に流れた涙の痕跡がうっすら付いている
きっとまたあの夢、薄ら残るゆめ

1:21

遊んでいるような働いているような気持ち
仕事もプラベもご褒美はいつでも秒ですり抜けていく
でも多分それが旨いから続いている
遊びはいつも苦しい、だからいい
眠る事は何よりの贅沢で全てから解放出来る時間
夢が生成されて、記憶が整理されていく時間
健康維持と記憶の定着以外に何も生み出さない時間

私たちのこの生活はいつか死にますよ、と
いや違う、そもそもどうせ死ぬ
何なら今日、本当にどうでもいい事で死ぬかもしれない
多少の対策はしている、けど特に悔いだとかは思いつかない
生に縋りつけるのもセンスな気がする

働くセンスが◎でも生きるセンスがダメなやつは
やっぱり跳んでしまう
出来れば見たくないから何とかしたい
ちなみに失踪は最悪の裏切りだと思う
割とある、何なんだよお前
やるならちゃんと遊びきれよ

楽しい事だけしていく毎日を回す為には
いつだって命が掛け金になっていて
種銭、健康、時間、どれがひとつヒートしたらすぐ脱落
保守に走ればすぐ退屈がこっちに走り出す
これ以上ないシンプルさ、もはやゲームじみてる

ジャグラーってなんであんなメカニカルなんだろうね
考えもなく回し続けてランプ一つで5千円程度
ホルコン付きのブラックボックス相手に
一喜してるのが最高にくだらない
気楽ではあるのかもしれない
横一列に並ぶ人間を見てるとチューブが上からぶら下がる
食糧人類の話を思い出す

命をぎりぎり守りながらほぼ全ツッパして安定を狙う
結構難しい、でもこっちの方がたのしい
圧倒的世間一般の言う普通の難しさ

3:19

いつかの夢の起き抜け
撫でる手を見上げた先に穏やかな笑顔
ゆめのくじ引きは当たりを引いた

追憶が夢の中に置き去りになっている
それならその手で絞めつけてもいいのに
夢でも優しいね、いや優しいとは違うのか
そういうのはよくわかんないや
受け手の勝手だ

震える手も、撫でる手も同じ手
包む手も、創る手も同じ手
表側は幾らでも仮面を作り被る事が出来る反面
裏側は小傷に声をあげて
不確かな何かに怯えている
大きくより小さく、とても良く似ている
良い所も悪い所も合わせ鏡のよう
割れ方も一緒

5:06

盾と矛を売る有名な矛盾の話に出てくる
この盾は頑丈で、貫けるものはない
このの矛は鋭く貫けないものはない
その両者をぶつけあうとどうなるのか
答えはモノとしての意義の消失だと思っていた

それなら
身体能力だとか賢しさやらで競争させがちな人間
そうじゃなく思いの丈同士を同じ加重、
同じ加速度で感情を衝突させたら?
勿論、どちらも一緒の加速かどうかなんてわからないし
現実的な話じゃとても無いんだけど
そもそも矛盾の話も現実的じゃないか
どっちかが折れてどっちかが突き抜けるんだから
状態そのものの議論なんてテセウスの船の話と大差ない

7:25

手持ちのデュポンは何度も落として
地金のブラスがところどころ出て、少しガスが漏れている
蓋をするとガス漏れは止まる、使えている
あるのは長年の付き合いだけ、販売ラインももう無いらしい
多分これからも傷が入るしどこかしら損傷はする
そういう使い方をするし、
使う事そのものを休む事はあっても
止めない

百貨店で何となく新品のデュポンと並べて比べた
並べたソレはどう映るのかしら
人によっては新しいものがいつも正義なんて話もあったね
人の数だけある正解には興味がない
そして、僕は即断できた

たまに自分の根幹がわからなくなる
ただそれもおもしろい
そしてやっぱり思う、今日も運がいい
ありがとうありがとう

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