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パンが天然酵母を育ててパンを焼く話①

空気中には色々な微生物がいる。もちろん水中にも人の皮膚の表面にもどこにでも色々いる。
詳しくは漫画『もやしもん』を読もう。あれは最高だ。

さて、サワー種という言葉を耳にしたことがあるだろうか。

英語ではサワードゥ(sourdough)、ドイツ語ではSauerteig だ。(多分)

ではdoughnut のdough はTeig (生地)なのかと思い調べてみたらどうやらそうらしい。

横道に逸れたが、サワー種とは穀物の粉と水を混ぜて置いておくと空気中の菌の働きで発酵して酸っぱくなったもの。(乳酸菌が関係しているそう)

要するにイーストではなく空気中にいる乳酸菌や酵母菌を培養してパンを焼くためのもの、という感じ。

奥が深過ぎて深入りすると戻ってこれないので、ひとまずはこんな簡単な説明で許してください。。。

ということで、サワー種を作ってみた話を書こうと思う。

(レーズンや果物を使ったものもあるそうだが、それはレーズン種・◯◯種などと呼ばれるそうだ。奥が深い。)

サワー種は、材料は粉と水、と、実にシンプルだ。

作り方は、同量の水と粉を混ぜて放置。実にシンプルだ。

絶対に、
昔の人が片づけるのがめんどくさくて放置した
↓↓
「なんか酸っぱくなってる!」
↓↓↓
「もったいないから食べるか」
↓↓↓
「むふふふこれはいいですなあ」

みたいな由来ではないか、これ?

さて、作り方をもう少し詳しく見ていこう。

ただし、一度検索してみればわかるだろうが、ネットでも動画サイトでも、多くの人がサワー種の作り方を紹介している。

方法自体は、前述の通り「粉と水を混ぜて放置」だが、人によって分量や細かい点が異なる。

要点だけをさっとまとめたレシピもあれば、解説がものすごく丁寧なレシピもある。
始める前に、複数のレシピに目を通すのがいいだろう。

私はふと深夜に思い立って「そうだ、サワー種作ってみよー!」と一つ目のレシピを参考に始めてしまったため、この後大変な苦労をすることになった......。

私が見た方法では、最初の手順は
「水50gと粉50gを混ぜる。(粉と水はいつも同量)」とのこと。

容器は清潔なガラス瓶がいいらしい。私は、インスタントコーヒーの入っていた小さめの瓶にした。

酵母が呼吸できるよう、密閉はだめとのこと。ただし埃や虫が入らないように、蓋を軽くかぶせておく必要がある。

また、そのレシピによると、粉は全粒粉がやりやすいらしい。粉の半分を全粒粉、もう半分を中力粉にするのがおすすめだそうだ。

水は、塩素が酵母の働きを邪魔するため、水道水を沸かして冷ましたものか、ペットボトルの水などを使う。
私は近所のスーパーでもらってくる水(専用容器を買うやつ)を使用することに決めた。

ということで、レシピを参考に、2種類の種を仕込んでみた。

A: 薄力粉25g+全粒粉25g +水50g=100g
B: ライ麦粉25g+全粒粉25g +水50g=100g

蓋にはちゃんとわかるように、付箋を貼る。

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が、「なんか少ないなあ」と思った私、何をとち狂ったか、粉と水を足して2倍の量にしてしまう!!!

A: 薄力粉50g+全粒粉50g +水100g=200g
B: ライ麦粉50g+全粒粉50g +水100g=200g

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もしも時を戻せるならこの時の自分をしばきに行っている。

何故なら、仕込みの後、レシピの続きを見ると.......

「24時間後、半量を捨て、取り除いたのと同量の粉と水を足す」とあるではないか!!!!!

え、捨てるの???と深夜に青ざめる私。

(言い訳すると、仕込みまでが一つの記事で、捨てる工程は別の記事にまとめられていたのも、あれよ、ねえ)

サワー種は放置して完成ではなく、実は今ある種と同量の粉と水を足さないといけないらしい。

この作業は、酵母に餌をやるということで、フィード・餌やりと呼ばれている。

100gの種には粉&水を合計100g足さないといけない、すると餌やり後は200gになる。

24時間後、200gの種に粉&水を合計200g足さないといけない、すると餌やり後は400gになる。

......と、どんどん種の量が増えるし、継ぎ足す粉と水の量も増えてしまうので、捨てて量を減らしてからフィードするのだ。

しかしピーマンの種も取り除かず食べる私、流しに落ちたキャベツの端っこも洗って食べる私、外食時、胃痛で初めてご飯を残した時ご飯に頭を下げた私、もったいない精神が疼く、疼くぜぇええ

食べ物を捨てるなんてできない!!!

いったいどうしたら......。

崩れ落ちる私をよそに、夜は更けていく。


つづく?


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