日々よしなしごと~おしゃべりの効用~
1月の大雪の痕跡が何とか消えて、これで春になって行くのかな?と思っていたら、2月に入りまた大雪に見舞われた。1月の大雪では、ちょうど3連休中だったけど全く動くことができず、お店も臨時休業で家にお籠り状態だった。2月の大雪もドカンと来たけど、その後天気が好天したら雪もあっという間に溶けて、なんとか日常生活は通常通りを維持できた。やっぱりお日様の力はすごいね。
そんな大雪に見舞われた1月から2月にかけて、私の周りでもなんとなくざわついていたのが新しいSNSとして登場したclubhous。昨年の春ごろからアメリカのシリコンバレーから始まった音声SNSで、ユーザーの登録は招待制でしかも一人2名までしか招待できない。もともと著名人から広がっていたのが、日本にも2020年の暮れから広がっていたらしい。そのざわめきが私のところにも届いたのが1月の下旬で、なんだろうと思ってネットで調べてみて自分がユーザーになることないかもと思っていたら、なんとその翌々日に友人から招待が届いた。
貴重な?招待枠で私を招待してくれたのかと、好奇心もありさっそくアプリをダウンロードして登録してみた。とはいえ、よくわからないのでスマホをいじっていろいろやって、やっと使い方というかどんなものかが分かって来た。その間、知り合いから枠があったら招待して欲しいとか、招待枠ありますか?というメッセージが届いたり、なんだか浮足立っているような妙に落ち着きのない日々が3~4日続いた。
その後、登録した何人かの友人たちは自分たちでroom(知り合い同志で話ができる部屋で、そこに入り込めばオーディエンスとして話しをしている人たちの会話を聞くことができる。また時には参加者同士会話もできる)を作って、テーマ決めてのおしゃべりや雑談をしたり始めていた。
ユーザーの中には、自分のフォロワーを何千人と増やしていくことに情熱?を注いでいる人たちもいて、まったくおしゃべりなしで多くの人が参加するだけのroomもあって、ちょっと不気味なので私はスルー。
私はもっぱらラジオのように、著名人や芸能人やアーティストがおしゃべりするのを聞いたりするだけだが、ライブ感もあり時に本音トークのようなお話しはとても興味深く面白い。
一方で、このコロナ禍で、簡単に会えない友人や知り合い同士で毎日のように短時間おしゃべりを楽しむ人たちもいる。ネット上で気軽に雑談に興じることができるのも、このSNSの大きな特徴であり便利なところだと思う。文字でいちいち書かなければならないfacebookやtwitterとは違うコミュニケーションツールとして、この状況だからこそ歓迎されたのかもしれない。やっぱり、他愛のないおしゃべりって、不要不急じゃないかもしれないけど、人が暮らしてい生きて行くには大事なことなのかも。
このSNSで気づいたことのひとつ。声とか話し方とか、他の参加者への声の掛け方や話題の降り方には、やっぱり隠しがたいその方の個性というか人柄というか、考え方というかが垣間見えて面白い。この方がホストならテーマ関係なく聞いてみようかということもある。逆に面白そうなテーマであっても、そのあたりが気になると興味も半減してしまうこともある。そう言う意味では、声や話し方だけで人を惹きつける(そこまでじゃなくても)って、案外難しいもんだと気づいた。世のラジオのパーソナリティの方たち。改めてリスペクトですね。
おしゃべりと言えば、喫茶店をやっていると、こんな状況でも常連のお客様や友人や知人が時折来てくれると、当たり触りのない会話から少し踏み込んだ深い話になることもある。しかも、同じ話題になることはなくそれぞれの話題やネタがあり、時にはその後もじっくりと考えるきっかけになることも。私にとっては、こういうおしゃべりは、自分だけの世界と他の世界との接点となって、いろんな情報や知らないことを知る窓口になるし、もしかしたら逆の場合もあるのかもしれない。おしゃべりはお互いに知的な(とも限らないけど…)刺激の交換になっていると思う。なんと言っても楽しいし。
先日、休みの日に入ったチェーンのコーヒー店。お隣には透明な壁越しに、4人のマダムたちがおしゃべりに興じていた。あらら、ちょっと近すぎない?マスクしてないけど?・・・・と思わず自粛警察みたいに見ちゃったけど、きっとこういう機会を待っていたんでしょうね。まだまだ、これは推奨できないけど、なんの屈託もなくおしゃべりできるようになるといいな。
ざわつきながら突如現れたclubhous。かなりの友人や知り合いが登録しているようだけど、あの変に熱の帯びた状況は今は無くなっている…ような気がするけど、みんなネットの中でおしゃべりを楽しんでいるのだろうか?
やっぱり誰かと他愛ないおしゃべりしたいですよね。
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