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時代を彩る「アイコニック」なデザイン達

「象徴的な」という意味合いを持つアイコニックという言葉。ファッションにおけるそれは例えば時代の象徴であったり、スタイルの象徴であったり、ブランド、人物など色々な場面でその特徴を強く、そして広く印象付けたものを指します。

今回はその中でも誰でも必ず知っているといっても過言ではないくらい、人々の頭に強烈に残るブランド達の「アイコニックなデザイン」にスポットをあて、小話や豆知識とともにご紹介していきましょう。

LOUIS VUITTON/モノグラム・キャンバス

世界一有名な柄として真っ先に挙がる一例として、こちらのモノグラム・キャンバスはその最たるものです。メゾンの創業者ルイ・ヴィトンのイニシャルのLとVを掛け合わせたロゴ、幾何学模様と植物のモチーフで構成されたこのデザインは2代目のジョルジュ・ヴィトンにより考案されたもの。
もう一つ同ブランドの有名な柄として市松模様のダミエ・キャンバスがありますが、そちらは初代ルイ・ヴィトンの考案。しかし単純な模様の為模倣品が後をたたず簡単に真似できないようにと生み出されたものがモノグラムという柄だったのです。
ちなみに高級ブランド故に勘違いされることが多いですが、名前にあるとおりキャンバスをコーティングした合成皮革であり決してレザーではありません。塩化ビニル(PVC)というプラスチックの一種です。このコロナ禍でアルコールを多用するかと思いますが、生地にアルコールがかかって拭いてしまうと白っぽく変化してしまうので要注意。

Marimekko/ウニッコ

「マリちゃんのドレス」という意味を冠するマリメッコ。フィンランドを代表するこちらのブランドの1番のアイコニックデザインといえばやはり、このウニッコでしょう。ポピーの花をモチーフ作られたそうです。
フィンランドを舞台にした邦画【かもめ食堂】でもウニッコこそ紹介されなかったものの、女優のもたいまさこさんが「買ってきちゃった」と可愛らしいマリメッコのワンピースを披露されています。
僕自身も4年ほど前にフィンランドのヘルシンキを訪れたことがありますが、綺麗な街並みや盛んな港の市場、奥ゆかしい国民性のフィンランドの方々には北欧の厳しい寒さをしのぐあたたかさを感じられました。

「自立した女性の魅力」をテーマに掲げ女性が主役であるというブランドらしく、可愛らしくも力強いデザインが多いマリメッコは多くの女性に支持されています。

BURBERRY/ノバチェック

スコットランド・タータン登記所に登録された柄の総称をタータンチェックといいますが、そのタータンチェックの中でもカントリータータンと呼ばれる柄からアレンジされたバーバリーのノバチェックは、実は公募により決定されたもの。
元はトレンチコートの裏地に用いられ、のちに商標登録されました。
三陽商会がライセンス契約を結び国内展開した「BURBERRY BLACK LABEL」「BURBERRY BLUE LABEL」は好評のまま2015年春夏シーズンで終了し、新ブランド「BLACK LABEL CRESTBRIDGE」「BLUE LABEL CRESTBRIDGE」を展開していますが、全く同じバーバリーのノバチェックは使用することができなくなりました。
高級路線を維持したいバーバリー側と、安価で展開する国内レーベルとで折り合いがつかなかったそうです。

Paul Smith/マルチストライプ

ユーモアでオシャレな印象を演出できる花柄のポールスミスのシャツは、カジュアルからドレススタイルまで場をいとわない稀有な存在。
同じくポールスミスの代表的なデザインとしてこのマルチストライプを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。こちらは冬の贈り物として定番のマフラーなどによく使われています。
「ひねりの効いたクラシック」をコンセプトに、トラッドの伝統を受け継ぎつつ遊び心溢れるポップなデザインは、ポールスミスが愛するアートやプロレーサーを目指していたといわれるほど大好きな自転車などのカルチャーからくるもの。
14色構成の「マルチストライプ」、ポールスミス自身が所有する自転車からセレクトされた7色構成の「スポーツストライプ」、美術館のアート作品からインスパイアされた「アーティストストライプ」など、実は様々なストライプ模様があるのです。


いかがでしたか?普段当たり前に目にする有名ブランド達のデザインにも、深い意味や歴史があって今日まで愛される「アイコニックなデザイン」となるのですね。まだまだご紹介したいデザインや人物などはたくさんあります。今後もお暇つぶしに是非読んでいってもらえますように。

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