Flow Assortmentの解説①
お久しぶりです。
先日新しい動画をアップロードしました。こちらがその動画です。
Flowが9つ入った動画です。どれも頑張って作ったので、一つ一つ解説していくことにしました。ということで、ひとまず1~3を解説します。
Flow 1.Basic Traces
1.ざっくりとした流れ
5 beat weave (Shoulder) → ATH trace (chase) → big circle weave (左) & 脇下weave (右) → ATH trace & anti-spin → 3beat weave → windmill turn → 3 beat weave → shoulder mil → 上へ → Goofy (anti-spin & in-spin) で下へ → Jesus x3 → blooming → anti-spin flower
2.思考
1つ目のFlowだから、自己紹介の意味を込めて、よくポイを知らない人でも難しそうな印象を持っているanti-spin flowerを入れたかった。あとは、わかりやすいFLOWを作りたかった。
Anti-spin flowerの導入にはbloomingを採用。ここで使わないと、動画でbloomingの出番がなくなるため。
ATH trace (chase)からATH trace & anti-spinの流れは、根本にロシアンシャンプー(BTH anti-spin crosser convertation)っていう、body crosserから両手で追うようにしてATHのtraceをするtechがあって、body crosserは手が脇下と首元にある状態だから、片手を開けば(extensionをいれれば)きれいになるなと思って作った。
あとは、ターンの数が少ないと感じたから、適当にwindmilやらJesusを入れて、無駄なスイングを落として完成。
無理なターンもなく、操作的に難しいところも殆どないため、かなり簡単な方だと思う。
Flow 2. Fess’s Stall
1.ざっくりとした流れ
(opposite (outward) split から) anti-spin flower turn → diamond → pendulum & top stall → Fess’s stall → 5 beat weave (Shoulder) → windmill turn → 5 beat weave (Shoulder) → big circle pirouette x2 → lock out flower(2 petal)
2.思考
ロシア人ポイスピナーのFess(Dmitriy Fess Rabtsevich)がやっているtechをとにかく推したかった。このtechは、短いひとつのtechの中にbody trace(脇下→首元)、stall(top stall & pendulum)、big circle(ant-ispin flower & linear transition)が無駄なく入っているもの。片手ずつstallをやるから、どの回転方向でも入れるし、どの回転方向へも抜けられる。手の位置が常に動いているから、どの技とも繋がる。その上tech単体が華やかっていう、ずるいくらい良いtechだと思った。
Fess’s stallを魅せたいから、直前の技はあくまでシンプルなものを採用。Anti-spin flowerやdiamondみたいな、手の動きがあらかた予測ができる、あまり複雑でないtechから、見たこともないようなstallを挟んで、いきなりFess’s Stallに入った。最初がbig circle続きだったから、Fess’s stallの抜けはぐちゃぐちゃとしたATHのex. Beat。最後は極めてシンプルなbig circleで締めた。
基本的にはbig circleの文脈でFess’s stallを入れてみたけど、body traceの文脈でFess’s stallを入れて、tech内のbig circleの要素を映えさせても、多分すごく面白いFLOWが出来上がるんだろうなと思った。
少し後悔があるとすれば、Fess’s stall 直前のpendulum & top stallのところで、もっとtop stallをする右腕を伸ばせればよかったなってこと。
Flow 3. Isolation
1.ざっくりとした流れ
(same directionから) isolation → diamond (2 petal) → linear transition → isolation → isolated(以下、「iso.」) windmill (ex.beat ) → 下へ → waist wrap turn (wrong direction) (ex.beat) → iso. full crosser turn →iso. body crosser → iso. 3 beat weave → iso. 5 beat weave (forward) → isolation → unit circle pirouette x2 (正回転) → iso 5 beat weave(backward) →unit circle pirouette (逆回転) → iso. rear turn → iso. 3beat weave → isolation
2.思考
isolationを使った、世界で僕だけにしかできない難易度のFlowを作りたかった。このFlowは単純に難易度推し。もう、滅茶苦茶難しい。isolationは難易度の割に、エフェクト的にはかなり地味な技で、価値を感じるのは、かなりマニアックだと思っている。その点は、big circleとは対象的(突き詰めるとbig circleも難しいんだけど)。ルーティンで使うなら、サビ前の静かなBメロあたりで使いたい。この点は個人差があっていいと思う。
魅せたかったのは、1回転のturnを含むisolationが連続しているところ。具体的にはiso. full crosser turn →iso. body crosser (ポイ2回転で身体1回転半) のくだりと、unit circle pirouette x2 (ポイ、身体共に2回転)と、unit circle pirouette (逆回転) → iso. rear turn → iso. 3beat weave (ポイ、身体共に3回転)のくだり。turnとturnとの間に1回転置くのと置かないのでは難易度的にかなり隔たりがあって、1回転置かないだけで習得難易度が3倍位に跳ね上がる(実感)。加えて、unit circle pirouette以外のisolationのturnはポイとポイとの間に身体を挟むから、面の維持がものすごく大変。
Flowを練る際には、techの抜けと入りを意識したのは他のflowと同じだけど、isolationのflowの場合は、とりわけ気を配らねばならない事が多い。Same directionでは、同一平面上で両手のポイを回し続けることができないことから、基本的には両手の位置を近づける必要があるweaveがflowのベースになるが、isolationはweaveとは異なって、ポイひとつ分、手の位置が離れていないと入れない(techにならない)から、無駄なくisolationをflowに導入するのに、まず意識を向ける必要がある。今回はbig circleの中で手を離して少し間をおいたり、waist wrap turnで手の進行方向に先に抜ける右手を離したりした。できればisolationのためにわざわざ間をおいて待つよりは、流れで自然に手が離れるようなのが理想だと思う。
あとは、isolationは常にどちらか一方の手は動いていて、各techで手の動かし方(動くこと)が決まっているから、それぞれの手の軌道上でtechを繋げなきゃいけないっていうのも、結構な制約だった。「このisolationから、このisolationに繋がるんですよ見てください!新しいでしょ!」っていうのがあったら、ものすごく価値があることなので、僕に教えてほしい。iso. full crosser turn →iso. body crosserのくだりは、やまこうねさんがやっているのを見て、ものすごく感謝しながら使わせてもらった。
そもそもなんだけど、isolationのtech自体、基本的に習得が簡単なポイのスイングの中ではかなり習得が難しいから、複数のisolationの系統のtechだけでひとつflowを作ろうというのは、かなり革新的なことだと思う。少なくとも僕以外の人がやっているのは殆ど見たことがない。
こんなところです。最後までがんばれたら褒めてください。