勉強しない子のゲーム機を壊すこと
バイオリンではなく、勉強をしない子への対応と考えるなら、塾で教える私から見た場合、高嶋ちさ子氏のやり方は間違った対応ではないと言えます。
電車の中でゲームに没頭する大人が最近は多くなっていますね。出てきたばかりのゲーム会社があっさりと株式上場したりするほど、我々の生活にゲームは大きな影響を与えています。
大人でもなかなか止められない、ましてや子供なんて、遊び始めたら際限なく遊びます。ですから親が止めないといけないのです。
東大に行くような子でさえゲームをしますが、やはりそういう子たちの親はしっかり時間で管理します。1日1時間であるとか、何時から何時まではやってもいいという形です。
さすがに遊ぶのを週末だけに限定させたり、約束を破ったからと本体を壊したりするのは行き過ぎていますが、罰としてしばらくゲーム機を隠すなどする程度ならば問題はないと言えます。
が、今回の話は別の面で問題があります。そのまま真似をするのは危険です。
何が怖いかと言いますと、情操教育が足らず、子供の性格がねじ曲がってしまうおそれがあることなのです。
壊すことが問題なのではありません。「友達とのコミュニケーションを奪い取っていることが問題」なのです。
友人に音楽のプロがいるのですが、バイオリンでプロになろうとしたら2歳頃から特訓をしなければならないのだと言います。
どこを押さえればどの音が出るか誰でも分かるギターと違い、バイオリンは全くその目印がありません。それを感覚でつかませるには、小さいころからの大量の練習が必要なのだそうです。
そして友達と遊ぶ時間をつぶして練習に励むことになります。その結果、友達とのコミュニケーション不足で大人へと成長することができず、おかしな人間になる人が数多くいるのです。
勉強漬けにされている子供でも同じことが起こっています。学力はあっても、人として問題のある子が実際に生まれています。
東大に入るような子でさえゲームをし、友達と遊んでいるのですから、変に厳しくする必要はありません。節度は必要でも、無理に束縛すべきではないでしょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?