74.6億円調達したダイニーのプロダクトのすべて
こんにちは。ダイニーPMの takashi です。
ダイニーは 74.6億円 の資金調達を実施して、 これまでのPOS・モバイルオーダーの会社から、Fintech や HR 領域にも進出することを発表しました。
今回は、ダイニーがどんな事業・プロダクトに取り組んでいるのかを紹介します。
以前、「ダイニーっておもしろいの?1人目PMが語る”これまで”とこれから”」という記事を書きました。
このときは、取り組んでいる新規事業をまだお話できなかったのですが、遂に話せるようになりました!!(ずっと話したかった…!)
はじめに
ダイニーは、「"飲食"をもっと楽しくおもしろく。」というミッションを掲げ、25兆円もの市場規模がある外食産業に取り組んでいます。
日本の外食産業の「エコシステム」をまるごとアップデートするために、
これまでのPOSやモバイルオーダーだけではなく、
『All in One Restaurant Cloud.』を目指して、各種 SaaS や Fintech、HR 領域など様々な事業・プロダクトに取り組んでいきます。
ダイニーの事業概要
現在、ダイニーは主に3つの事業に取り組んでいます。
POS事業:来店客を会員化 → リピーター化して、飲食店の売上UPを実現する
ファイナンス事業:飲食店のなめらかな信用を創出する
ES (Employee Satisfaction) 事業:従業員の勤怠・給与管理・スキル管理からやりがい創出へ
ロードマップにあるように、All in One を目指して今後も数多くの事業に取り組んでいく構想があります。いずれの事業にも取り組む順番やタイミングの意図があります。
これまでダイニーでは、飲食店にとって重要な"資産"と"データ"をダイニープラットフォーム上に載せることを優先に、事業を組み立ててきました。
まずダイニーは飲食店にとっての心臓であるPOSと、飲食店にとっての最重要資産である消費者(お店にくるお客様)のデータ化、およびその統合に取り組んできました。 その結果、飲食店の最も重要なデータとオペレーションをダイニープラットフォーム上に載せることができました。
次に取り組む領域は、従業員"データ"とお金という"資産"をダイニープラットフォームに載せることです。そのために、このタイミングでファイナンス事業とES事業を立ち上げました。
今後取り組む全ての事業は、このダイニーPOS基盤の上に立ち上げていくこととなります。
つまり、今後の様々な事業は、それ単体でも十分な価値を飲食業界に提供しつつ、すべてのプロダクトがPOS及びデータ基盤を介して、相乗効果で、とてつもない価値を飲食業界に提供していきます。
ここからは各事業の詳細を紹介していきます。
【POS事業】
飲食店の運営に関わる様々なプロダクト・製品を提供しています。
POSレジやモバイルオーダー、顧客管理のシステムなど、実はサービス提供している範囲はかなり幅広いです。
POSレジ・モバイルオーダー領域
ひとくちにPOSレジと言っても、飲食店の運営のためには様々なプロダクトが必要です。そのため、POS事業だけでも数多くのプロダクトを開発しています。
モバイルオーダー:お客様自身が注文に使う
ハンディ:スタッフがお客様の注文をとったり、各種操作をする
プリンター:モバイルオーダーやハンディからの注文をキッチンに伝票で伝える、会計時にレシート等を印刷する
キッチンディスプレイ:モバイルオーダーやハンディからの注文をタブレットで見られる
レジ:お会計などを行う。決済端末や自動釣銭機とも連動。
ダッシュボード:店舗情報やメニューの設定、データ分析、様々な本部業務に使う
顧客管理(CRM)領域
ダイニーの大きな特徴として、お客様IDを元にした「顧客管理」を実現しています。まるでWebプロダクトのように、「誰が」「いつ」「どこで」「何を」注文したのかをデータベース化しています。
これによって、Webプロダクトのような分析や、お客様に合わせた販促や接客を、飲食業界史上初めて可能にしています。
さらに、飲食による収益以外の、第3の売上を創出できる機能や、お客様のリピートを促進するための機能も提供しています。
推しエール:接客が良かった・応援したいスタッフにチップを送れる機能。月に数万円もらうスタッフも!
会員ランク:お客様の来店回数に応じて特典を用意することでリピートを促進
アンケート:来店されたお客様に、自動的にアンケート送信し、店舗に対するフィードバックを回収。フィードバックを元に店舗改善することでリピートを促進。
LINE配信:お客様の属性情報や喫食情報、来店情報をもとに、お客様をセグメント分けし、自動配信でリピートを促進
など
POS事業のこれから
ある程度プロダクトも完成してきているのでは?と思われるかもしれませんが、
まだまだ店舗運営のために不足している機能もありますし、もっとお店の売上UPやお客様の飲食体験向上に繋がる新機能にも取り組んでいく余地がたくさんあります。
まだまだやることはいっぱいあります!
また、ありがたいことに「ダイニーのモバイルオーダーは使いやすい!」と言っていただくことも多いですが、ダイニーはもっと使いやすくできると思っています。
モバイルオーダーも、使いやすさだけでなく、飲食店での体験全体をもっと向上させられます。 飲食店・本部の方が使うプロダクトも、もっと分かりやすく、迷わず、なめらかに使えるようにするための伸び代がまだまだあります。
飲食店運営には、バイト1日目の方、ITに慣れていない方、外国人スタッフの方、様々な年代の方など、様々な方が関わっています。だからこそ、誰もが使いやすいプロダクトを目指すべきなのです。
ちなみに、既存プロダクトの改善だけではありません!
これまでのダイニーは、居酒屋や焼肉のような夜業態を中心に導入されてきましたが、
「顧客セグメントの拡大」や「提供プロダクトの拡大」にも取り組んでおり、
モバイルオーダーを導入しないような昼業態向けの新プロダクトを検討しています。
*昼業態:ラーメンなどの券売機系, フードコート, ファミレス, カフェ, テイクアウト/デリバリーなど
ぜひ飲食店に革命を起こすダイニーならではの機能・プロダクトを一緒に作っていきましょう!
【ファイナンス事業】
飲食業界の信用をもっとなめらかにするために、様々な金融領域の事業に取り組んでいきます。
決済領域
2024年9月より、「ダイニーキャッシュレス」という端末決済・モバイルオーダー上でのオンライン決済を提供開始しました(プレスリリース)。
一般的には決済手数料 3%前後のなか、ダイニーは1.98%という業界最安級の手数料でサービス提供しています。
ダイニーのPOSやモバイルオーダーを使わない店舗にも、ダイニーキャッシュレスを導入いただけます。
なぜダイニーが決済事業をやるのか、どうしてこんな安い決済手数料率を提供できるのか。
通常、決済には多層的にプレイヤーが存在していて、それぞれで手数料が発生していました。
ダイニーは、多層構造の中から必要なファンクションだけを切り出すことで低料率を実現します。
ファイナンス事業のこれから
今回の決済領域進出によって、飲食店の売上がダイニープラットフォーム上を経由して飲食店に流れていきます。これを活用し、例えば飲食店の各取引先への支払いや従業員への給与払い等、お金の動きをなめらかにすることが可能になります。
また、お金の動きとPOSやESから得られるデータを元にし、飲食店の金融的な信用を創造することができます。これにより、例えば、店舗の運転資金や新規店舗の出店等、店舗経営につきまとうお金の困りごとに対して、飲食店の実態に即した柔軟な資金の融資が実現できる可能性があります。
今後、どのようにファイナンス事業を展開していくかはまだまだ検討中です!
ぜひ金融事業に興味ある方は一緒に作っていきましょう!
【ES (Employee Satisfaction) 事業】
勤怠領域
こちらもつい先日、飲食店のシフト・勤怠・給与・従業員満足度などを一元管理する「ダイニー勤怠」のリリースを発表させていただきました(プレスリリース)。
2024年9月に決済プロダクト、2024年10月に勤怠プロダクトを立て続けにリリースしており、新規事業・プロダクトのラッシュです 🔥
飲食店はこれまで、シフト・勤怠・給与計算などを、エクセルやLINE、複数の専門サービスを組み合わせて管理していました。
「ダイニー勤怠」は、それらのバックオフィス業務 + 従業満足度・従業員スキルを一元管理できるため、業務オペレーションを大幅に削減するのみならず、従業員のやりがい創出にも貢献することが出来ます。
例えばこのような機能を提供しています。
シフト機能:シフトの募集をLINEで自動で行い、最適なシフトが瞬時に作成されます。
勤怠機能:勤怠管理だけでなく、スキル習得の管理や、上長からのメッセージを送ることで従業員満足度を向上。
給与計算機能:勤怠実績をもとに給与計算を行い、振込データの作成や従業員に給与明細をLINE配信できます。
ES事業のこれから
ダイニーは従業員管理を通じて、従業員満足度を高めることで、この人手不足の時代に、従業員に長くやりがいを持って働ける環境を創り出します。
また、従業員管理によって、従業員の信用を創造・活用することで、例えば以下のような金融価値を従業員にも提供できる可能性があります。
給与の前払い
勤務態度・評価に基づいて与信やポイントの増加
与信が低いと見なされていた層へのクレジットカードや住宅ローンなどの提供
このように ”飲食店で働く”をより魅力的にして、人手不足を解消していきます。
ぜひ勤怠領域や勤怠×◯◯の活用に興味がある方、一緒に作っていきましょう!
【今後の展望】
グローバル展開
直近では、日本国内の各地方都市への展開を加速させて、国内のシェア向上を目指します。
一方それだけでなく、数年後には事業のグローバル展開も見込んでいます。
ダイニーが考える事業のグローバル展開は、サービスのグローバル展開と、日本の外食のグローバル展開の、大きく二つの方向性があります。
①サービスのグローバル展開では、文字通りダイニーのサービス自体をグローバルにも拡大します。例えばアジア圏発の Grab が、欧米圏の Uber と競りながらも、それに匹敵する事業を生み出したように、ダイニーも欧米圏とは異なる領域でさらなるサービスの拡大を目指します。
②日本の外食のグローバル展開では、日本のお家芸である外食産業自体の海外進出の促進をします。私たちが普段使っている飲食店が、ダイニーと共に世界中へもっと広がっていく世界観を目指します。
さらなる新規事業・プロダクト
実は他にも今後、予定・検討している新規事業・プロダクトがあります。
ダイニーには、様々な事業領域、toC/toB、フェーズ (0→1, 1→10, 10→100) があり、きっとあなたがやりたい!と思えるようなチャンスがあります。
個人的には、ダイニーだから出来る飲食店サイトをいつか作りたいと思っています。
POSデータにより、店舗の空席情報がリアルタイムに分かるので、直前予約が可能。
モバイルオーダーでメニュー情報+画像を持っているので、どんなメニューがいま食べられるのかが分かる。
来店情報だけでなく、既存のグルメサイトが持てていないその人の喫食情報をもとに、その人にあったお店をおすすめできる(ディスカバリー体験)
など、外食に特化したダイニーの基盤があるからこそ、色々なあったら良いなを実現できます。
詳細はカンパニーデックにいろいろ載っているので、ぜひこちらもご覧ください 💁♀️
ぜひ興味をお持ちいただいた方はカジュアル面談やメッセージをお気軽に送ってください。
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