「ピープル赤ちゃん研究所観察日記」のはじまりの記
こんにちは。ライターのかのと申します。
普段はビジネス系のライターとして活動しているのですが、この度「ピープル赤ちゃん研究所」さんの観察日記をつけるというミッションを拝命し、こちらのnoteをスタートすることになりました。
「赤ちゃん研究?」「観察日記?」「何それ…?」という感じかと思いますが、もしよろしければ少しばかりお付き合いください。
はじまりは後輩からのメールでした
はじまりは、大学時代のサークルの後輩、黒川君から届いた一通のメールでした。私はそのころ産休中で、生まれたばかりの息子、ぽこ太郎の世話をしながら、しばし産後の体を休める日々を過ごしていました。
SHIPYARDという屋号で活動している黒川君。同じ自営業者としての素敵な仕事っぷりは後輩ながらにうらやましさを感じさせるほど。そんな彼から、突然お仕事の相談がきたので、おお、うれしい!と一も二もなくメールを読みました。
ぽぽちゃん…!?
小さな女の子をお持ちのママ・パパであれば、知らない人はいないのでは。特徴的な顔(ちょっとだけ怖い)にもかかわらず、子供たちに大人気のお世話人形です。
あの会社の「赤ちゃん観察?」「ワークショップ??」
ピープル…そういえば昔すごくアクが強いCMを見たことがあると思い出しました。
やりたい放題だったっけ??…確かティッシュペーパーを引っ張り出しまくったり、コンセントに何か詰め込んだり…。
頭の中の「ピープル」のイメージと、黒川君のメール内容がかみ合いません。
ですが、そこはライターの性、まずは現場に行ってみよう!と、自分の好奇心の赴くまま、息子のぽこ太郎(当時生後2か月)を連れて、ワークショップに向かうことにしました。
ライターは、好奇心に突き動かされて現場に向かう
2月某日。ワークショップの会場は、神田のWe Work。
最近できたばかりのビルに入ったおしゃれなオフィスです。生成り色のエプロンを身にまとった女性たちの誘導で会議室のドアを開くと、オフィスビルには似つかわしくない、白い布とカラフルな飾りがあしらわれた、すがすがしい、だけどあたたかな雰囲気のワークショップ会場が広がっていました。広さは20畳ぐらいでしょうか。
これまた生成り色のエプロンをつけた女性たちが、ぽこ太郎を歓待してくれます。会場に至るまで、山手線をベビーカーで移動してきて、「誰かに子連れであることを嫌がられないだろうか」「狭い電車にベビーカーなんて載せて、舌打ちされたりしないか」と不安でいっぱいだった私は、そのウェルカムムードとのギャップに驚きました。
彼女たちが、鶏や人形のようなものがあしらわれた、カラフルな軍手をデコったものであやすと、ぽこ太郎の目が少し開いて、その手袋にくぎ付けになっています。
あんまりにその手袋が素敵すぎて、後日ジェネリックあやし手袋まで作成してしまいました。(クラフトのレベルが違い過ぎるけどな!)
赤ちゃんに対する熱量の高さがすごい
この後、ぽこ太郎とワークショップに参加したのですが、これがびっくりするような、本当に目から鱗の体験の連続でした。
まず、赤ちゃん研究所の皆さん(=研究員さん)の赤ちゃんかわいがりの熱量の高さが本当にすごい。ぽこ太郎の一挙手一投足に対する反応がすごい!
「素敵!」
「きゃーーー!!!」
「いただきました!!」
ぽこ太郎はいたって普段通り。
研究員さんたちの顔をきょとんと見ています。
親としては、普段通りの息子の姿を見せているだけ。
「この人たちは、何かわからないパワーを、うちの息子から受け取っている…。一体…なに???」
なんだかよくわからないのですが、すごい肯定された感があります。
まず登場したのは、フラフープ大のわっかに、赤ちゃんが好きそうなものがたくさんぶら下げられた、なぞの物体です。
ぶら下がっているのは、スプーン、キラキラした布、泡だて器、猫や赤ちゃんの写真、りんご、はっぱ…etc。大人が見ても、なんだがわくわくしてきます!
大きな、魅力的なものがぶら下げられたその「すきすきモビール」を、研究員さんたちが、2人がかりで、赤ちゃんの上に掲げて、ゆーーーーっくりと回し、ぽこ太郎が何に関心を持つのかを探っていくのです。
「わ~、足の指、開いた~~~~」
(そんなところを、見ているの…!?)
「お、目がちょっと開きましたね~~」
(え!ちょっとだけやん!??どんな観察眼!??)
息子がまだ2か月だったということもあるのですが、赤ちゃんの好奇心の発露は、まるでそよ風のように微細なもの。
それを赤ちゃん研究所の皆さんは、しっかりと、素直な目で観察して、「こうかな?」「こうかな?」と、仮説を立てながら、くみ取っていきます。
その、赤ちゃん研究所の皆さんの、赤ちゃんに対する熱量の高さと、細やかな動きを読み取る繊細さの対象的なところが、深く印象に残りました。
さらに、その「すきすきモビール」で得られた気づきから、ファイルに差し込まれたさまざまな擬音「きらきら」とか「ぴかぴか」とか「ふわふわ」などのカードを選び、そのカードの言葉が書かれた箱を選びます。
息子はどうやらキラキラしたものに惹かれるようだ…と気づいた私は、「きらきら」の箱を開きました。その中から出てきたのは、いくつかのおもちゃ。
それを触ってみたり、触らせてみたりしてみて、得られた気づきを、最後に言葉にしてみて、ワークショップは終了となりました。
産まれて間もないのに、好奇心を示せる赤ちゃんの力
当時2月。冬なので外出もできず、いつも部屋にぽこ太郎と二人きりで過ごしていて、いいようのない息苦しさがあったのですが、これを機にちょっと考え方が変わりました。
赤ちゃんって、そのままでいいんだな。なんだか、すごいパワー持ってるんだな。私もこのままでいいんだな。…頑張りすぎんとこ。
と同時に、この世に生まれてまだ100日もたっていない、本当に小さな存在なのに、しっかり「僕の好奇心はコレ!」って示すことができるぽこ太郎の力に気が付きました。
それと、一旦引いてみて、ありのままを観察して、それに自分なりの考察を加えることで、気づくことがある、ということもわかりました。
(そのほか、親が赤ちゃんの気持ちになるためのいくつかの仕掛けがあったりするのですがそれはまた今度)
このとき気づいたまなざしは、ぽこ太郎や上の娘(ぷに美)と接する自分の考え方を大きく転換するきっかけになった気がします。子供の存在をありのままで肯定することができるようになりました。
赤ちゃん研究所のアティテュードというか、視線というか。赤ちゃんを味わいつくしている研究所の方たちに、感化されて、感染し、新しい視界が開いたような気がします。
「赤ちゃんを観察する研究所」、を観察する
ワークショップ終了後、黒川君と少し言葉を交わしました。
「すっごく面白かった!ていうか、赤ちゃん研究所の人たちが(いい意味で)ヤバイ」
「面白いですよね。実はこの取り組み、今企業にも注目されていて…」
「企業!?」
黒川君によると、今商品開発に赤ちゃん研究所のメソッドを取り入れたいと考える企業さんがあり、仲間の輪を作っていきたいと考えているとのこと。
(赤ちゃんなのに、まさかのBtoB!!!???)
先端のテクノロジーを使って、赤ちゃんの行動を分析しようという取り組みも同時並行で進んでいるそうです。
(赤ちゃんなのに、先端のテクノロジー!!!???)
今後、この研究所の情報発信をしていきたいと考えているとのこと。などのお話がありました。
「そういう企業さんも一緒に”フェス”もしたいなんて考えているんです」
(赤ちゃんフェス…!!!???)
情報発信のライターとして、私に白羽の矢を立てた理由は、いろいろなバックグランドについての理解がありそうということと、ぽこ太郎という、赤ちゃん研究所がターゲットとしているゼロ歳児の赤ちゃんを現在進行形で育てているというところがフィットしたとのこと。うれしいじゃあありませんか。
というか、この人たち、無茶苦茶、面白いよね!
ライターとしての好奇心のチャクラが開いていく音がします…。
しかし今後、どういうテーマで情報発信をしていこうか…。
そう考えたときに、ふと、こんなテーマを思いつきました。
「赤ちゃん観察をする赤ちゃん研究所」を観察する日誌を書けばいいんじゃないの?」
黒川「それ、いいですね!」(基本全肯定)
そんなわけで、生まれたばかりの「赤ちゃん研究所」観察日誌。
不肖ワタクシかのが記録を担当させていただくことになりました。はてさてどうなることやら。
しばしおつきあいいただければ、と思います!!
続く!!!
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