緊急提言

資産運用 ~ 不安なあなたへ~

株式市場が大荒れだ。日経平均がこの1週間で3,319円も下がり、戦後最大の下げ幅となっている。30年以上株取引を経験しているが、初めての経験だ。

先行きが全く見えない。いままでにバブルの崩壊、リーマンショックなど、様々な暴落を経験をしてきた私の実感だ。
メンタルをやられる人も多いはずだ。

この大きな要因は、世界経済のグローバル化の進展だ。ヒト・モノ・カネが世界を駆け巡る今日において、ヒトモノの流れが止まれば、世界経済に悪影響を及ぼすのは明らかだ。

では、いつ世界経済が回復傾向に向かうのであろうか?
それは、もちろんのこと新型コロナ(COVID-19)が終息に向かう時だ。
世界中に拡散傾向を示している新型コロナが、終息に向かう時期を判断することは非常に難しいことは確かだ。

ここで、私なりの三つの仮説をたて、それに基づく株価への影響をマクロ的医学的な視点から考察する。

なお、前提条件として政府の対応が効果を上げ、国内の感染拡大を抑え5月末までに終息の見通しが立ったものとする。
また、医学的治験に基づくエビデンスにより、新薬の治療薬は半年程度、ワクチンは1年程度の開発期間がかかるものとする。 

【三つの仮説】


仮説 1  多くの国が参加する
「東京オリンピック」ができる
    
この場合は、本年5月までに新型コロナの治療法が確立されることが条件となる。

この確立された治療法により、世界の拡散は止まり終息に向かうため、ヒト・モノ・カネの流れが正常の状況に戻ることが可能となる。
これにより、世界経済も急速に回復し、アメリカを中心に株式市場も安定していく。

一部の業種を除き、日本の企業業績も回復に向かう。東京オリンピックの開催の決定がきっかけとなって、業績を大幅に回復する企業も急増する。

日本の株価は、ニューヨーク市場の影響を受けながら夏場に向け、上昇相場が続くであろう!!   


仮説 2  一部の国が参加する「東京オリンピック」になる

この場合は、新型コロナの治療法の確立が本年6月~7月までずれ込んでしまうことが条件となる。

オリンピックの経済効果は弱まり、想定以上に期待外れの大会になる可能性がある。(開催に当たり様々な制限が必要)

世界の拡散は徐々に終息に向かうが、拡散の度合いによりヒト・モノ・カネの流れが正常の状況に戻るのに多くの時間がかかる。
これにより世界経済の回復が遅れ、アメリカを中心に株式市場の安定も、より多くの時間を要することになる。

日本の企業業績の回復にも、ばらつきが目立つようになり、中小企業の倒産も多くなっていく。

日本の株価は、ニューヨーク市場の影響を受けながら不安定な状態が長く続き、相場の上昇が続いていくには時間がかかるであろう!!  


仮説 3  「東京オリンピック」の開催が延期または中止になる

この場合は、新型コロナの治療法の確立が本年8月以降にずれ込んでしまうことが条件となる。

治療法の確立が遅れれば遅れるほど、世界への拡散が進み、より多くの地域まで広がり、ヒト・モノ・カネの流れが正常の状況に戻るまでに多くの時間を要する。(世界の人がパンデミックを実感)

一部の業種を除き、企業業績の回復はできず、回復には相当の時間がかかることになる。リーマンショック以上の不況が続くことも想定される。

日本の株価は、上昇しても長続きせず、長期間の低迷や不安定な状況が続くことになる。 (拡散の状況により数年以上の低迷も)

もし、日本での感染拡大が急激に進めば、自らの命が危険にさらされることにもなる。そのような事態になれば、株の低迷も気にならなくなる。
一番大切なのは自分の命ですから...

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【 提言  】

今の株式市場で成果を上げるのは至難の業。じっと耐えて静観することが一番。ヒト・モノ・カネの流れが正常の状況に戻らない限り、株の乱高下が続き、世界経済が悪化し下げ圧力が強まる。

ズバリ、株を買うタイミングは「治療法として確立」されたときである。

この論理は、仮説1の場合のみ適用される。仮説2、仮説3になるに従い、精度が下がることになる。
特に、仮説3の場合には、株を買うタイミングにはなりえない。世界経済のダメージが大きく、回復するのにそれなりの時間がかかるためだ。

ここからは、既存の治療薬について考えることにする。
現在投与される薬は、以下のものである。

米国の臨床試験登録サイト「CrinicalTrials.gov」によると、現在、COVID-19を対象に臨床試験が行われているのは、▽抗ウイルス薬レムデシビル(米ギリアド・サイエンシズ)▽抗HIV薬ロピナビル/リトナビル配合剤(米アッヴィの「カレトラ」)▽抗インフルエンザウイルス薬ファビピラビル(富士フイルム富山化学の「アビガン」)など。

日本では、国立国際医療研究センターの研究班による観察研究として、これら3種類の薬剤の投与が行われています。このほか、吸入ステロイド喘息治療薬シクレソニド(帝人ファーマの「オルベスコ」)の有効性を示唆する報告があり、帝人ファーマは3月10日、厚生労働省からの要請に応じて臨床研究向けに同薬の供給体制を確保しています。

日本感染症学会が2月26日に公表した暫定的な指針によると、COVID-19で抗ウイルス薬の投与対象となるのは、
50歳以上の患者と、糖尿病、心血管疾患、慢性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患のある患者、免疫抑制状態にある患者などだけだ。

いずれも、低酸素血症を発症して酸素投与が必要になった段階で投与を検討するとされるため、これらは一般的な治療薬とは認められていない。

一方、新薬やワクチンの開発は、以下の製薬会社が参戦している。
《 新薬 》⇒ 開発期間が通常半年以上
・田辺製薬工業 ・米ファイザー ・米ビル・バイオテクノロジーなど
《 ワクチン 》⇒ 開発期間が通常1年以上
・アンジェス ・田辺三菱製薬 ・アイロムグループのIDファーマなど

※ 「治療法として確立」されるためには、既存の治療薬や新薬の中から、一般の治療薬として認められなければならない。

一日も早い段階で、投薬可能な一般治療薬ができることを期待したい。

 最後に

今回の株暴落の原因は、誰もが認める通り「新型コロナ」である。
現在、一般的な治療薬やワクチンもなく感染力も強いため、あっという間に世界中に拡散していくことになった。
なかでも、中国人と交流の深い国々の感染の拡大が顕著だ。

今は見えない敵と日本が、いや世界が一丸となって全力で戦う時である。
一人ひとりが感染防止ために最大限の努力が求められている。

こうした努力が実を結べば、国内の感染拡大を抑え、5月末までに終息の見通しが立つはずだ。

もし、多くの国が参加する「東京オリンピック」ができれば、仮説1で示したような明るい日本が待っているような気がしてならない。

しかし、相場は水物である。相場のプロやAIも現状の相場展開には歯が立たず、必ずしも期待した展開にならない。

米国や日本などの金融政策や財政政策により、思わぬ展開も予想される。

今回は、あえて仮説を立て、急きょ新たな視点で考察してみた。

            少しでも、参考になればウレシイ限りである。


次回 運動編 Ⅱでは、各種スポーツジムを活用した運動効果など個人的見解を含め紹介することにします。

                では、次回にまたお会いしましょう!!





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