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5歳児から「楽しい」と「嬉しい」は違うと学ばされた日。

ウチの妻が、いつものように「この前長女と話してたらさ~」という枕詞で話しかけて来た。

この枕詞から始まる会話は、いつも大きな感動や学びをくれる。
僕も割と長女とは長い時間を過ごすし、色々と会話をするのだけど、妻とからの報告を聞いていると、「えっ、そんなこと言ってたの?」「なにその話!知らないんだけど!」ということがよくある。
だから、僕はこの枕詞が大好きだ。

ちなみに妻は、長女と二人で寝る時(僕が新生児の次女を見る番の時)に、いつもこう問いかけているらしい。

長女ちゃん、きょう、保育園で楽しいことあった?」

「楽しいこと」だけでなく、「悲しいこと」や「嫌なこと」も聞くらしいけど、妻曰く「将来、何かに悩んだ時に『きょう学校でこんなことがあってさ~…』などと気軽に話してくれるようになれば…」ということだそう。

「そうなるといいよね~」という話は、よく夫婦でしているので、妻のこの問いかけ、僕は大賛成。
ただ、妻からは「『楽しいことあった?』って聞いても、あんまり返ってこないんだよね~…」という話を聞くこともしばしば。

「もしかして、保育園であんまり楽しめてないのかな…。」

そう心配になることもあった中、つい先日、その謎が解けた。

以下、妻からの話をもとにした、とある夜の妻と長女の会話。

・・・

妻「ねぇ長女ちゃん、今日は保育園で楽しいことあった?」
長女「…ちょっとだけあった。」
妻「どんなことがあったの?」
長女「…Aちゃんと●●で遊んだのが楽しかった。」
妻「そうなんだ。他には何か楽しいことあった?」
長女「…ない。」
妻「ない?ほら、なんか他に…遊んだとかないの?」
長女「…ないって!」
妻「そ、そっか~…。」

長女「あのさぁ長女ちゃん、『楽しいこと』より『嬉しいこと」の方がたくさんあるんだけど!」

妻「えっ…じゃ、じゃあ、嬉しいことは何があったの…?」
長女「えっとね、●●で遊んだこととか、Bちゃんと●●したこととか、それと…。」

・・・

『楽しいこと』と『嬉しいこと』は違う!!!

確かに、言葉が違うんだから、もともと楽しいと嬉しいは意味が違うはず。だけど、ついつい一緒くたに考えてしまっていた。

ああ、確かに違う意味なんだよな…と思い、辞書で調べてみると、以下の通り。

「楽しい」・・・満ち足りていて、愉快な気持ちである。
goo辞書
「嬉しい」・・・物事が自分の望みどおりになって満足であり、喜ばしい。自分にとってよいことが起き、愉快で、楽しい。
goo辞書

う~ん、分かりづらい!!!
微妙に違うけど、ほぼ同じじゃん!嬉しいの意味に楽しいが入ってるし!

もちろん、長女はここまで細かく意味を考えているわけではなさそうだけど、彼女なりに「楽しいと嬉しいは違う」と捉えているのだろう。

話を聞いている感じだと、長女的な「楽しい」は「何をして遊んだ=行動をした」という行動ベースのようで、「嬉しい」は「遊んだ結果、嬉しい気持ちになったこと」という感情ベースらしい。

うーん、面白い。
シナリオライターとして、物語の中で色々な言葉を使っているけど、この視点は持っていなかった。

5歳児の長女に、またひとつ新しい視点を学ばせてもらった出来事でした。

ここまで読んでもらえたことが、なによりうれしいです!スキをぽちっとしていただくと、30代の男が画面のむこうでニヤニヤします。