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性自認?恋愛的指向と性的指向?LGBTQとセクシュアリティについて調べてみた

 LGBTQにおけるセクシュアリティ(セクシャリティ)について、軽く調べて解釈したことをまとめる。


性別

身体的性(生物学的性)

 男・女の2種類。生物学的特徴によって決定する。
 非定型の特徴を持つ人間も一定の割合で存在する。

性別

 男・女の2種類。主に身体的性に由来する。
 社会的・心理的性別は「ジェンダー」と呼称し区別することが多い。

法律上の性

 政府に届け出る性別。男・女の2種類。出生証明書によって決定される。
 身体的性が非定型の場合を含め、主に外性器の特徴によって分別することが多い。

性自認

 自分が認識している性別。
 身体的性や法律上の性と異なることがある。
 男・女・その他の3種類。「その他」はXジェンダーやノンバイナリーと呼称される。

 Xジェンダーは4種類

  • 男でも女でもある(両性)

  • 男でも女でもない(中性)

  • 男か女かは時と場合によって変わる(不定性)

  • 男や女という性別を超えた次元にいる(無性)

性自認に関する性的マイノリティ

トランスジェンダー

 身体的性や法律上の性と異なる性自認を持つ人。
 身体的性を性自認と一致させたいと望み、性転換手術によって身体的性と性自認を一致させ、所定の手続きによって法律上の性を変更する人もいる。

恋愛感情

恋愛感情の有無

 下記3種類に大別される。「恋愛感情を持つ」人がマジョリティとされる。

  • 恋愛感情を持つ

  • 恋愛感情を持つが、強度が弱く頻度も少ない(グレイロマンティック)

  • 恋愛感情を持たない(アロマンティック)

恋愛的指向

 「恋愛感情を持つ」人において、恋愛感情を抱く相手の性別に関する指向性。
 異性・同性・性別不問の3種類。

性的欲求

性的欲求の有無

 下記3種類に大別される。「性的欲求を持つ」人がマジョリティとされる。

  • 性的欲求を持つ

  • 性的欲求を持つが、強度が弱く頻度も少ない(グレイセクシュアル)

  • 性的欲求を持たない(アセクシュアル)

性的指向

 「性的欲求を持つ」人において、性的欲求を抱く相手の性別に関する指向性。
 異性・同性・性別不問の3種類。

恋愛感情・性的欲求の指向性(性的指向)に関する性的マイノリティ

レズビアン

 同性に恋愛感情・性的欲求を抱く女性。

ゲイ

 同性に恋愛感情・性的欲求を抱く男性。

バイセクシュアル

 異性・同性問わず、恋愛感情・性的欲求を抱く人。

性役割/性別表現

 Confortableな服装や髪型、しぐさ、言葉遣いなどの表現が、社会から捉えられる性別。性自認とは必ずしも一致しない。


最後に

性別は2種類、指向性は3種類

 LGBTQについて調べると、ノンバイナリー、〇〇ロマンティック、○○セクシュアルという細かい分類がやたらと並んでいてややこしかったので一旦整理した。

 性別は、男・女の2種類である。
 性的指向とは、恋愛的・性的関心がいずれの性別に向くかの傾向であり、性自認を基準として異性・同性・性別不問の3種類である。

 そもそもLGBTQは、身体的・心理的性別と、心理的性別を基点とした性的指向性に限られた思想である。
 
昨今、様々な性的嗜好やフェティシズムまでもLGBTQに括ろうとする動きがあるが、「性別に関する思想である」という前提はしっかりと押さえておく必要がある。

性的指向と性的嗜好の混同

 恋愛的指向や性的指向について調べていると、下記のような嗜好が「性的指向」としてピックアップされていた。

  • デミロマンティック/デミセクシュアル

    • 強い信頼関係で結ばれている相手のみに恋愛感情・性的欲求を持つ

  • リスロマンティック/リスセクシュアル

    • 恋愛感情や性的欲求を持つ相手に同じ感情をもたれることを望まない

  • サピオロマンティック/サピオセクシュアル

    • 相手の知性に恋愛的・性的魅力を感じる

 「性的指向」はいずれの性別を対象とするかと定義されるが、上記は性別という概念を含まない。これは「性的指向」ではなく「性的嗜好」である。
 このような概念をLGBTQの一種として拡大解釈したことで、ネクロフィリアやペドフィリアといった性的嗜好もLGBTQの一種であるという当然の論理が成立し、主張されるようになった弊害は大きい。

恋愛的指向と性的指向が異なるタイプのマイノリティ性

 調べていると、恋愛的指向と性的指向が「性的指向」として一つに括られて語られており、この二つが一致しない人に触れた記事が少ないのが気になった。

 私は女性で、恋愛的指向は「バイ」、性的指向は「レズビアン」であり、現在は男性と恋愛し結婚しているため、必然的に性的指向を満たすのが困難な状況である。
 これこそLGBTQにおけるマイノリティの苦悩のひとつだが、性的マイノリティへの理解と権利を主張し、一種のフェティシズムまでも取り込もうと広がる運動が、この性質について沈黙しているのには疑問がある。