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【Ableton Liveの使い方】       ドラムビートの作り方①~サンプルの加工(Kick編)~

1.はじめに

今回から複数回に渡り
より実践的なドラムビートの作り方
紹介していきます。

今までに紹介したテクニックも多用しての
応用的なノウハウになります。

ドラムビート打ち込み方の
基本については
こちらを参考にしてみてくださいね。

ドラム音色の作り方も
過去にやりましたね。

他にもありますが、
これくらいにしておきます。

2.サンプルを使ってビートを作るために

今まではシンセを使った
音作りでしたが、
サンプルパックを使った音作りも
電子音楽においては大きなウエイトを
占めています。

無料・有料のサンプルパックが
溢れていますので、
ある意味シンセより
とっつきやすいかもしれません。

しかし、

”サンプルをそのまま使ってもおもしろくない”

という現実があります。

手っ取り早く流行りの音を作ることは
可能ですが、
自分で作っている感がありません。

そこで当記事では、

✅サンプルの加工方法
✅ドラムラックの構築
✅魅力的なビートの作り方

に焦点を当てて
解説していきたいと思います。

3.Kick(キック)を選ぶ

サンプルには
ワンショットとループ素材がありますが、
まずワンショットの加工から始めます。

幸いにもAbletonには
膨大なワンショット素材がありますので
ブラウザから選択して気に入った
ワンショットを見つけましょう。

<手順>

①ブラウザに「kick」と打ち込み
 お好みのワンショットを検索する。

画像1

Kick 90s 1.wavが気になったので、
これを使用します。

②オーディオトラックにD&D
 そして、ループ設定する。

画像2

デフォルトの音を確認してみましょう。

このKick、、、
最初は良いと思ったのですが
高音域のノイズが気になります。
次の工程では
積極的に音色を加工していきます。

3.加工・修正の前に

私の場合
キックサンプルの加工・修正は、

・EQ8
・DrumBuss
・GlueCompressor
・bip-free
(※後述します。)

の順に
エフェクトチェインを作成します。

画像3

最後のbip-freeは
maxforliveデバイスです。
リサンプリングを容易にする
便利ツールで愛用しています。

通常リサンプリングをするには
①オーディオトラックを作成
②入力タイプをリサンプリングに設定
③録音
という家庭が必要ですが、
このデバイスがあればボタン一つで
上記作業が完了します。

もちろん
無料でダウンロードができます。

<ダウンロード先↓>

※有料版もありますが、
 特に無料版で困ったことはありません。

4.加工・修正方法

①DrumBussの初期設定

画像4

<デフォルトと違うところ>
・Drive:0.0%
・Compを点灯
・Out:-0.30dB(クリップ対策)

②GlueCompressorの初期設定

画像5

<デフォルトと違うところ>
・Softを点灯

③ ①②の設定後、
 EQ8で積極的な音作りを行います。

<今回の設定>

画像6

画像7

この状態での音を確認します。

EQ8で高音域を大胆に削ったので
耳障りなノイズが消えました。

また、
Low&LowMidをブーストしたので
音に厚みが加わりましたね。

④DrumBussでの色付け

画像8

・Drive:20%
・Crunch:0.5%
・Damp:5.63kHz
・Freq:61.7Hz
※EQ8でキックのピーク周波数を
 入力しましょう。
・Boomを上げるのもアリです。

⑤GlueCompressorで再調整

最後に
GlueCompressorで音色を整えます。

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基本的には
ゲインリダクションが
-5dB程度まで圧縮して
4~5dB程度Makeupします。

⑥最後にループスイッチを消灯させ、
 リサンプリングする。

画像10

※上図は点灯しているので
 クリックして消灯して
 パンチインアウトを設定
 (下図参照)

画像11

bip-freeのボタンを押すと、
勝手にリサンプリングが始まります。

画像12

リサンプリングしたトラック

画像13

それでは
出来上がった音を聴いてみましょう。

出来たオーディオファイルを
ドラムラックにD&Dすれば
活用できますね。

あえて重めの音にしてあります。
ここからオーディオにフェードを描いて
微調整してもいいでしょう。

ドラムラックで
ディケイを調整する方法もあります。

5.おわりに

いかがでしてでしょうか?
次回はスネア編を予定しています。
お楽しみに!!



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