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【Ableton Liveの使い方】       ドラムビートの作り方②~サンプルの加工(Snare編)~

1.はじめに

こんちわー。前回のKick編に続き
Snare(スネアドラム)編となります。

スネアドラムの基本は、
以前紹介しました。↓

今回は、
もう少し本格的なものになります。

ポイントは4つ!!!!

✅アタック
✅ボディ
✅テール
✅シズル感(臨場感の付加)

になります。

2.アタックをつくる

①アレンジメントビューに
 オーディオを追加します。

 アタック部分に最適な音色は
 「CLAP」です。

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 ※Ableton付属のサンプルから
  「Clap 808 Dry.aif」を選択します。

②ディケイを調整して短くする

<調整方法1>
フェードアウトで調整する。
下図の赤丸の所を左側に
ドラッグしてイイ感じの長さにする。

画像2

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<調整方法2>
Warpモードを「Beat」にして
トランジェントをオフにして
エンベロープを0にします。

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※この方法は音が小さくなるので
 Gainで増します。

今回は<調整方法1>を採用します。
出来上がった音色を
確認しましょう。

3.ボディをつくる

ボディはタム(Tom)が最適です。

①Ableton Liveのサンプルから
 「Hi Tom 04.aif」を選択

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②アタックの時と同様
 ディケイを調整します。

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この時点での音色を確認↓

4.テールをつくる

テール部分は
スネアのサンプルが最適です。
※個人的には
 アコースティックな音が
 マッチする気がします。

①Ableton Liveのサンプルから
 「Hi Tom 04.aif」を選択

画像7

②ディケイの調整

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音を確認↓

5.シズル感の付加

シズル感をつけるために
ノイズを追加します。

①Ableton Liveのサンプルから
 「Clap Noise 1.aif」を選択

画像9

②ディケイの調整

画像10

音を確認↓

6.チューニング

現時点で4つの音を合わせて
聞いてみましょう。

画像11

う~ん、チューニングが
バラバラですね。

マスターに「Spectrum」を挿して
ピークの音程を確認して
合わせていきます。

今回の場合は
テールの音程に合わせます。

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テールの音程は「G3」であることが
分かりますので
他の音色も「G」に合わせていきます。

<アタック>

画像13

<ボディ>

画像14

<シズル>

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それでは、
チューニングした音色を
聴いてみましょう。

おっ、なんかイイ感じですね。

7.エフェクトによる調整

6.までの工程で
それなりに使える音色に
なりましたが、ここからが本番。
エフェクトを使って
さらにパンチの聞いた音に
仕上げていきます。

使うエフェクトは

✅EQ8
✅OverDrive
✅Reverb
✅Saturator
✅DrumBuss
✅GlueCompressor

あたりでしょうか。

順番に見ていきましょう。

<アタック>

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<ボディ>

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<テール>

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画像22

<シズル>

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最後に
すべてのオーディオトラックを
グループ化してBusにまとめます。

このBusにもエフェクトをかけます。

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画像26

リバーブは
薄くかけるのがポイントです。

<補足>

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これをみて気づくでしょうか?

微妙にずらしています。

サンプルが気に入らなかったら
他のものに変えたり、
はたまた、ディケイを弄ったりして
細かく調整していきます。

納得できたら、リサンプリングして
オーディオ化しましょう。

<補足2>

ちなみにこの段階でドラムバスの
出力は余裕でピークアウトしていると
思います( ´∀` )

私も初心者の頃は知らなかったのですが、
大体のDAWは、内部32Bit float処理を
しているので、
マスターでピークアウトしない限り、
大きな問題はありません。

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↑こんな感じで11.7dbも上回っています。

ん?って人も多いので確かめてみましょう。

この状態のドラムバスを
リサンプリングした波形が
下記の通りです。

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こんな感じでピークが潰れて
いるように見えますが、
ゲインを絞るとどうなるでしょうか?

答えは下図です。

画像30

ちゃんと音が潰れずに
記録されているのが
確認できますね。

私はこれを理解してから
トラック内でのピークアウトを
あまり気にしなくなりました。

<おまけ>

ちなみに32Bitではなく
24Bitだとどうなるか。

画像31

実験してみましょう。

先ほどと同じ手順で録音して
ゲインを下げると
下図のようになります。

画像32

あらら、ピークが潰れていますね。

初心者の方は
意外と知らないトピックです。

完成した音を確認しましょう。
前回のキックと合わせてみました。

私の好きな高音でちょいダサの
湿ったスネアが出来ました。

8.おわりに

いかがでしたでしょうか。

今回はサンプルを使いましたが、
シンセでも同じ理屈で積極的な
加工が可能です。

思い切って加工することにより
音作りの可能性を
感じていただければ
幸いです。




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