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2024J2開幕 徳島vs甲府①

徳島vs甲府
先にポストで触れたが、なかなか厳しい船出となった。

前半の至る所で間に合っていない状況が見られたこの試合
・前からの連動した守備が見られない
・ノア選手など前の選手にボールが入った後のサポートが続かない
・ゴール付近に入ってくる甲府の選手を捕まえられない

攻守ともに後手にまわり
吉田監督が今期掲げたキーワードである「スピード」を良い意味でチームとして体現できている様子は見えなかった。

果たしてこの試合では何をやりたかったのか。

後半にビルドアップが落ち着きこれまでの徳島を感じさせる場面はあったが、
これはゲームのなかで相手に対応した応急処置的なものが含まれており
やりたいこと、キャンプからのチームづくりを測るにはまずはそうしたものを省いた前半の戦い方を詳しく観ていくことが必要ではないかと考える。

チーム状態というものは様々な物事が複雑に絡み合った末にできたものとして捉えているなか
今回は前監督のラバイン氏が難しさとして触れていた「落とし込み」の部分を踏まえて指導側から向き合っていく。


前提

サッカーは攻守が連続するなか、攻撃と守備を完全に分けては考えられない。
攻撃の問題は守備から始まり、守備の問題は攻撃から始まると理解している。
よって攻守ともに間に合わない場面は、辿っていくとひとつの問題に繋がっている場合が多々あると考えている。

そして間に合わない=遅れを感じていたことについては、つまり直前の立ち位置…スタートライン(タイミング含めて)がチグハグな様子
適切なスタートができないから結果遅いのではないか。

何故そうなるのかについては
・選手個々の判断がそもそも遅くて位置につけない
(これは攻守の問題が別の理由になったり、いわゆる「バグ」にも繋がる)
・自分達の意図が合わない
(互いに違うことを考えている…誰かは動いていて誰かは止まっている等)
・自分達の準備ができていない
(予想して予め人を配置できていない。他に原因があることも)

…このあたりが主な要因だろうか。

前提から紐解く

今回はまず前からの連動した守備が見られなかった。
この場面は特に個々の早い判断が求められるとは言えないような、相手が落ち着いてビルドアップをしている段階からノア選手等ひとりだけタイミング早く動いてしまう様子が散見される(立ち位置的にもひとり前掛かり)

そしてここを起点として
前から相手を捕まえられない(的が外れる)→奪う場所が狙いより後方に→攻撃の優先したい状況(的)に持ち込みづらい→無理矢理さが出てバランスが崩れる(3つ目の状況が生まれる)…という流れが土台としてできたのではないか。
一番最初に述べた3つの状況は前提から紐解いていくと全てが繋がっているというようにも見えてくる。

このことから見ると何故そうなるのかというところの一番の問題は、
1つ目ではなく2つ目にあるのではないかと疑われる。
チームとしてまとまらなければ、個々がいくら頑張ってもよほど飛び抜けた人材でなければ限界がある。

的とは

そのなかででてきた「的」と表現した狙い
これは今期掲げたキーワード「スピード」に関連するもので、
様々な情報と実際の試合の様子から
攻撃においてはカウンター…そのなかでもショートカウンター
守備ではその機会を逃さないよう、トランジションの場面中心に前から奪いにいくこと
…ではないかと考えている。

これは保持に偏りすぎたポヤトス期の課題としてラバイン氏から「ダイレクトにゴールに向かう」こととして保持とのバランスを取ることを目指してきた一連の流れであるのかなと。
このトップチームの「戦略」について徳島は一貫していると勝手に希望を持っている。

問題は、それに向かうところ
戦略を実現させるための具体的なもの、戦術

開幕戦では過去の積み上げとしてあった保持に関わる部分さえ消え去り全く新しい、何も見えない状態になってしまったそのやり方についてである。

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