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定義、プレッシング・ビルドアップ



定義という言葉の意味

…概念を定める
…ある物事を端的に伝えるための説明
かと(改めてネットで調べました)

それを踏まえると、後ろを余らせながらプレッシングをかける際の守備をフォーメーションで表すこと(4-1-4-1に対して4-3-1-2で守る…など)は、「定義」ではなく解決策や今の現象を示しているもの
相手に合わせてどこを一人で二人分を中間で管理する(-1にする)かというのが「定義」になるのではないかと考えます。

解決策の功罪 

解決策が限られている場合、時間が無い場合、今を表現する場合には
◯◯の場合は◇
△△の場合は■
…とすることは有効かと。ハーフタイムの指示とか、試合の解説とか
しかし解決策が多岐にわたる場合、臨機応変に変化するものを捉えるのには
「〜の場合は…」が増えすぎて、実行に頭が追いつかない、きりがない。
解決策しか与えられていないと、可変や分析の裏をかいた予想外の戦略に対応ができない・遅れていくはず(エコロジカル・アプローチではこのあたりをドリル練習等の問題点としている認識です)

守備側としては臨機応変に試合に対応し、またチームや監督が変わってもすぐ適応できるように土台として「定義」を定着させつつ
試合ごとに解決策も必要に応じて付け足したいところか。
少し可変されただけでも厳しくなっている様子はプロの世界でも多々観られると思います。

攻撃側としてはサリーや可変が一般化してきたなかで、それは前提としてそのなかで相手が「定義」で解決してくるなかでもその反応が遅れる・迷いが出るような「急に・多くの・あまり見ない」ものや「分かっていても対応が難しい」ものを臨機応変に用意できるか。
前者では後方で+2をつくるやり方は「今はまだ」迷いを生んでいるように感じる。3バックに1トップが右往左往したり、ボランチ2枚が落ちると迷いが生じたり。どこかの解説で「そんなに落ちる必要はない」と言っているのを聞いたが、それこそそこをあえて狙っていたり。
後者では質的優位を活かすアイソレーションやGKの活用による保持など
GKに対して無条件にはプレスに行けない。
質的優位とアイソレーションのセットはどちらかを捨てるとどちらかが苦しくなる。

またこれらはサッカーに限らずバスケやハンドボール等のスポーツの特性、大前提として「攻守の切替」を踏まえたうえでのものであることは忘れてはならない。

人は機械ではないということも

加えて選手を「機械」「駒」として扱わないことも重要になってくると考えています。
疲労、緊張…人間関係等も影響したり。
第三者とのズレは、ここから生まれるものもあるのでは。
ただそれをプレーヤー側が「あいつ等にはわからない」としてしまうと内輪でのお遊びにしなければならないことも付け加えておきたい(関係者ヅラするグレーな立場気取りの人間も含む。気をつけたい…)
しかし第三者側も、そこは踏まえて考えるとより深く色々なことを感じ取れるだろう(意識していきたい…)
互いに極端にはならないように。


定義の注意点

「定義」について気をつけたいのは、それが普遍的なものなのか、ある集団のなかのルールに限られるのか
また時代によっても定義は変わること
育成年代の指導者や選手を育てて売るクラブはそこを履き違えてはいけない。

送り出した先では通用しないものを鍛えても、その目的は達成できない。
話が変わるが…僕が学生時代に買っていた洋服、当時量産されていたものでも今はヴィンテージ扱いで古着で値段が倍以上のものが出てきている。
元を知っていると少し抵抗があるが、これも「定義」が変わったのだろう。ジーンズなんて既に現行品とほとんど変わらない製法だと思うのだが。そういうところか。




ユーロでのスペイン(というかデ・ラ・フエンテ監督)の、特に守備のやり方が変わって好みのサッカーになったので色々と考えてみました。
ABEMAさんには感謝です。

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