【読了】コンサルが「最初の3年間」で学ぶこと

コンサルには売り物が「思考」しかない、とのことだが、「作業」をお願いしてしまっている弊社はコンサルの使い方が下手なのかも
コンサルファームは「制限時間内に昇進できなければクビ」らしいので、定年まで雇ってくれる事業会社は安心かも

1年目

「答えの無いゲーム」に取り組むからこそコンサルの報酬は高い

コンサル思考/お作法は地頭とは関係なく後天的に身につけられるスキルにすぎない

比較対立して判断する

人間は比較させることによって物事を理解する
意思決定するとき(または提案する時)は
①まず観点を洗い出して、
②観点毎に選択肢を対立させて比較する

視座のギャップを埋める

若手のうちは、自身の視座の低さ(手持ち情報の少なさ)を認める
上司やクライアントの急な方針変更に文句をいう前に、なぜそうなったのか考えを巡らせて、自分に何の情報が不足していたのかを尋ねる

相談したら結果まで報告する

相談だけで終わらせると信頼を失う、報告までして信頼が維持される
特に先輩から知り合いを紹介された時は、知り合いと会うタイミングが決まったら先輩に報告して、会った後にも先輩に結果報告する(先輩⇄知り合いの関係が濃くなるため)

まずは質問されたことだけに答える

質問に答えた後に、聞かれていないこと(自分が話したいこと)を言う

話す前に構造を整える

中身(考え方)を整えるのは大変だし、他人から判りにくい
まず行動(話し方)から変えた方が効果的
「今から3つのことを話します。<カテゴリA>/<カテゴリB>/<カテゴリC>です。まず<カテゴリA>については、〜」

依頼を受けたらまずは論点を分解する

①論点の分解(箇条書き)
②各論点ごとのタスク設計(TODOリスト)
③スケジュール設計(WBS)
を行ってからアウトプットを作り始める
慣れないうちは各ステップを上司にレビューしてもらうのもOK

答えの妥当性を示すのはプロセス/議論/選択

そもそも答えがないのでコンサルに依頼が来る
答えが妥当かどうかは、以下の方法でしか示せない
・答案が適切なプロセスに沿ってアウトプットされていること
・複数の答案を比較することで相対的に妥当な方を選ぶこと(議論)
・議論(時には炎上)しなければ、妥当な答案を選択できない

箇条書きする時には順番に意味を持たせる

1万×1万=1億

簡単な計算は暗算でできるように

何としてもアウトプットする(フェルミ推定)

評価基準と評価結果がないプロコンは使わない

単にプロコンだけ羅列しても、何も主張していることにならない

議論を深めるためには良いネタを仕入れる必要がある

構造化(整理)や、MECEに固執するのは、付加価値が低い作業

議事録は発言録ではなく、アジェンダと仮説検証プロセスでまとめる

発言録:単なる文字起こし(時系列)
↓実際に話されたテーマによる構造化(「主張文+根拠となる発言」のペアで書く)
↓ネクストアクション(確定事項・未決事項)の明示
↓言外の空気感を加味する(発言した様子によりニュアンスは変わる)
議事録
↓事前に設定したアジェンダによる構造化
↓事前に持っていた仮説の検証過程を書く
↓ネクスト論点まで書く
議事メモ

1年目に最低限やるべきなのは翌日朝までの議事メモ共有

共有タイミングを逃すとインプットとして使ってもらえない
成長に必要なフィードバックももらえない
議事メモがうまく書けるようになれば仮説思考が身についたということ

「入社数ヶ月です」ではなく「駆け出しですが」と伝える

自身の1時間の報酬に見合う価値提供を目指すことを宣言する
上司やクライアントに魅力を感じてもらう

テンションを上げて仕事場に熱意を与える

つまらなそうにしていると誰も一緒に仕事したいと思ってくれなくなる
例えば、打ち合わせ時には一番最初に挨拶すること

怒られたり詰められたりしたら、むしろ積極的に接近戦に持ち込む

ストレスを受けたからといって距離を取ってしまったら、もう近づくことが難しくなる
むしろ即座に次のミーティング予定を入れて、近づくチャンスにするべき

ルールを守らないだけで信頼は著しく毀損される

些細なことで減点されるのは勿体無い

誤字脱字チェックは音読して行う

資料に誤字脱字があると、その資料の信頼は半分になると思え

ベテランに見られるように振る舞う

ファッションや言葉遣いから未熟だと思われると信頼感が減ってしまう

その道のプロと共に過ごす時間を積極的に取りに行く

上司や師匠とたくさん話したり質問することが、成長することの近道

アソシエイト:入社3年目まで
コンサルタント:入社6年目まで
マネージャ/シニアマネージャ:入社10年目まで
MD:それ以降

質問する時は自分なりの考えを付加してクローズドクエスチョンにする

オープンクエスチョンはバカの始まり
クローズドクエスチョンは仮説思考の始まり

自分でもできる仕事は上司から奪う

若手のうちは直接クライアントに付加価値をつけることが難しい
まずは自分の直上の仕事に付加価値をつけることを目指す
自分でもできるような仕事はどんどん奪うようにして、上司には上司にしかできない高度な仕事をやってもらうようにする

長文は書かない、簡潔に箇条書きにする

事実は地の文で、解釈は括弧書きで区別する
論理関係は明確に

作文する時はたくさん書いて後から削る

最初はたくさん書いておかないとメッセージが薄くなってしまう

打ち合わせに参加したなら発言する

発言しないということは、当事者意識を持ててないと言うこと
事前の情報収集や準備なしに参加してはいけない

コンサルならば投入時間は30分単位のブロックにする

カレンダーに作業を具体的に書き込んでおく
限られたブロック数をどうタスクに割り当てるかを考えて、やるべきことに濃淡をつける

スライド作成で見た目を気にするのは最後でOK

①メッセージやロジックを考える(箇条書き)
②各スライドにどんなコンテンツを載せればいいかを考える(箇条書き)
③コンテンツを作るためのタスク(インタビュー、Web検索、資料閲覧、仮説検証など)を考える
④コンテンツを作る
⑤スライド上で表現する
⑥体裁を整える

慣れてきたら、ホワイトボードを3×3に区切って、9スライドでキースライドを描くのもおすすめ

2年目(ジュニア)

成長している時にはそれを実感できないが、後で過去を振り返った時に実感できる
他人と比較しても意味がない

成果物スライドのうち、任せてもらえる枚数を増やしていく

平凡なタスク設計からは平凡なアウトプットしか出てこない

例えば、未経験業界のプロジェクトについて事前調査する場合
○平凡なタスク設計
・まず提案書を読み込んでクライアントの悩み、仮説、進め方を把握する
・社内や知り合いの有識者にヒアリングする
・業界誌を2年分読む
○付加価値を生むタスク設計
・関連する漫画を読む
・業界誌の出版社の担当者にヒアリングする
・実際に消費者にサービスを提供する店舗の責任者にヒアリングする
・SNSで有識者を探してDMを送り、いつでも質問できるように繋がっておく

若手は「調べる」作業で手を抜かない

調べる作業は若手にでもでき、調べる量が増えればそれだけで価値が出せる
特に、以下をやると信頼を失う原因にもなる
・クライアントでも調べられるネタを見落としてしまう
・1つの記事だけに基づいて資料を作ってしまう

少なくともWeb検索で引っかかるページは全部見る
ただし、ページを通読するのではなく、調べたいことに関連する部分のみを摘み読みする
注釈はスライドに記載する大事な情報なので忘れないように

若手が良質なネタを仕入れられれば、考えて成果物を作るのはチームでなんとかできる

プロジェクト開始前にどれだけ準備できるかで貢献度に差が出る

仕事に追いかけられる事態を避けるために、先回りしておいた方が精神的にも楽になる

若手は議事メモを共有することで付加価値を出す

上席(ディレクター、マネージャ、役員)は鋭い意見を言うのが仕事
活字に落として共有までしておくとインプットとして利用可能な状態にできる

1次情報を取りに行く手間を面倒がらない

クライアントの担当者から伝聞で仕入れた情報(2次情報)は歪んでいるかもしれないので、クライアントのキーマン(1次情報)に直接聞きに行く

自分がホワイトボードのペンを持つ

リモートの場合は、自分が画面共有して編集する
それだけで自分事にできる

まとめスライド(エグザマ)を最初に作る

今後作るスライド資料における目次のようなもの
プロジェクトの進捗に合わせて仮説検証が進んだら修正する

スライドの構成は「表+文章」で十分

「表+文章」のみでは解りにくい場合、フローチャートやグラフなどを入れる
その他の特殊な図形は趣味の世界(表組みでも十分)であることが多い

「論点思考→戦略思考」と仮説思考の違い

・論点思考:「問い(問題)」を考え出すための技術

・戦略思考:「解決策」を考え出すための技術

・仮説思考:コンサルが思考する時には常に使う、情報が少ない状況でも考え出すための技術、先に仮説を考えだして後で検証する

「全てが平均的」よりも一点豪華主義を採る

時間が限られている時は、スジの良さそうなタスクを徹底的にやる(他タスクは着手状態でOK)
平均点を取るのは誰にでもできるため付加価値が低い

相対主義ではなくスタンス(特定の立場)を採る

「ケースバイケースですね」という回答は誰にでもできる

・MD:信頼を勝ち取れる
・マネージャ:スタンスを取れる
・コンサルタント:面白い価値を付られる
・アソシエイト:自ら動ける

二項対立ではなく二軸で考える

コンサルのフレームワークは、「田の字」に分割して考えるものが多い
2軸として何を使用するかを議論する

フレームワークはあくまでも説明のための整理テクニック

説明資料にフレームワークを載せると「網羅度を担保できている感じ」にできるだけ
フレームワークを使っても思考の「深度」は変わらない

仕事は上司と同じプロセスを通し、適宜「上司の頭を借りる」ことで価値を上げる

依頼された仕事は、上司(依頼者)自身がやるなら経るであろうプロセスに従ってやる
まずは「上司なら何をするだろうか」を考えて、仕事の進め方について上司の合意を得る
その後、相談という形で適宜「上司の頭を借りる」

相談の仕方を間違えない(「それをあなたに考えてほしい」と言われないために)
・自分の作業量を減らすため、不安を解消するための「相談」はNG
・プロセス完了時毎のレビューのための「相談」ならOK

相談依頼メールを出したら、できるところから進める
いつでも上司からフィードバックがもらえる状況にしておき、もらえ次第、取り込む

タスクを依頼された時は、論点まで割り戻してから取り掛かる

特に若手のうちは、上司がタスク設計まで進めてから依頼してくれることが多い
タスクが発生しているということは、必ず源になった論点があるということ
論点まで立ち戻り、論点をサブ論点に分解し、依頼されたタスクがどの論点から生まれたのかを理解することで、作業の付加価値を高めることができる

まず依頼された仕事は120点を取る
さらに「これも必要かな?」と思うことを自主的にやる

資料を作る前に、誰宛の資料なのかを確認する

定例会(担当者)向けの資料では、ロジックが重視される
意思決定者(社長、ステコミ)向けの資料では、ロジックではなくストーリー(順番)が重視される
目的が異なるので、定例会用に作った資料が、意思決定者向け資料で作り直されるのは当然

ステークホルダが組織の中でどんな役割を果たしているかを把握することは重要
・社長:広さよりも深さ
・副社長:深さよりも広さ、社長が興味がないことも把握するのが役割

期待値マネジメントをする癖を止める

言い訳は自分の格を下げるだけ
自分の最高傑作を作るのがプロ

特に反省しているなら1%の言い訳もしないこと

同期のエースと自分の評価を比較する

クライアントに対してもFYIできるようになる

5分前行動で5分間を無駄にしない

1時間前に行動していれば仕事に集中できるし、遅れる心配感もなくなる

「あれどうなった?」はさよならの合図

上司の予定を常に把握しておく

上司がクライアントと打ち合わせすれば、仕事の進め方が180°変わることもありうる
上司の重要な予定を把握し、状況の変化を伺う

3年目(リードコンサル)

ジュニア(2年目)とリード(3年目)の違いは、自分に部下がつくこと

部下にはタスクレベルではなく論点レベルから依頼する

タスクレベルの依頼は「作業」「雑用」感が強いので、部下も楽しくない

良いPMOと悪いPMO

プロマネが上手くなれればそれだけで食べていける

悪いPMO:タスクの進捗状況を吸い上げるだけ(何も価値を生まない)
・このタスクは終わりましたか?
・このタスクはいつ終わる予定ですか?
・進捗遅延の原因はなんですか?
・遅延をリカバリするためにどんな対策を打ちますか?
・遅延が発生しているため、赤信号としてマークします

良いPMO:タスクがプロセスに沿って進行するように支援する
・このタスクで検討すべき論点はなんですか?
・その論点を分解するとどんなサブ論点になりましたか?
・各サブ論点について、現時点ではどんな解に至りましたか?
・どのサブ論点の議論が不足していますか?
・さらなる議論のために何をしますか?
・サブ論点について解に至っていないため、赤信号としてマークします

ゴールをなるべく明確化する

プロジェクト:BCGでは「ケース」と呼ぶ

ハードケース:達成条件が定量的または客観的に判定可能なもの
・市場調査
・新規事業立案
・コスト削減

ソフトケース:達成条件が曖昧なもの
・ガバナンス構築
・組織風土改革
・人材育成高度化

役員合宿の支援案件

コンサルは第3者としての立場から意見を言える
ステコミ会議のファシリと比較して、合宿は密度が格段に濃い
コンサルがサンドバッグになることで、役員たち(派閥などの事情で本音を交わしにくい)の議論を活性化できる

クライアント社員のイネイブルメント案件

コンサルが提供できる価値は、解(ソリューション)の提案だけではない
プロジェクトを通じて、参加したクライアント社員を成長させることもできる

資料越しでなくても相談に乗れるようにする

コンサルのプロジェクトは「週次で定例会をして、その度にスライド25枚くらいを持ち込んで議論する」という形態が一般的
しかし、それだとクライアントから「議論をまとめて紙芝居づくりを代行しているだけ」と揶揄されてしまう
コンサルファームの理想は、Trusted Advisor(ファーストコールをかけたい相談相手)なので、資料越しでなくても(準備してなくても、手ぶらで)議論できることを目指すべき

スライドのメッセージ文は状況に応じて「乾かす」

スライドのメッセージ文
・クライアントに伝えたいこと
・クライアントがコンサルを使って社内のステークホルダに伝えたいこと

生々しく断言度合いの高いメッセージは、ハレーション(議論が炎上)する可能性が高まるが、刺さると感動が得られ信頼が獲得できる

反対に乾いたメッセージは、感動は少ないものの無難で炎上しにくい

アドバイスでは、行動を示し、恐怖心を刺激する

プラクティカル(現実的に実行可能)なアドバイスをしないと、何も言ってないことと同じ
プラクティカルにするためには(例:「答案に名前を書き忘れないように気を付けてください」)
・行動を明確に示すこと:「答案用紙の名前欄を最初に書いてください」
・恐怖心を刺激すること:「名前を書き忘れたら0点です」

ゼロから何かを生み出すためのインプット

・インタビュー:仮説構築に使う
・アンケート:仮説検証に使う

マクロミルなど

入念に準備してインタビューに臨む

①仮説を構築することをメインの目的にする
・仮説を支持するコメントを集めるために質問やインタビュー対象者を増やすのは意味がない(仮説検証はアンケートでやるべきなので)

②展開を予想してインタビューガイドを作っておく
・インタビューガイドはあくまで保険であり、ガイドにあることを全て質問しなければいけないわけではない

③聞けなかったことがあってもOK
・一点豪華主義でOK(仮説が立てられればOK)
・聞けなかったことは、聞いたことにすればOK(最悪の場合は再質問すればOK)

④インタビュー時には「その場で考えさせる」質問をする
・事前回答が用意できてしまうような質問だと、リアルな実情が聞けない

⑤追加質問ができるように連絡方法を聞いておく

⑥インタビューメモは翌日の朝までに共有する
・インタビューメモの記載は生々しく書く
・発言を乾かさない(解釈したり抽象化したりしない)

⑦適切なインタンビュー対象者を選定する
・「誰が聞くか」よりも「誰に聞くか」の方が重要

⑧インタビュー対象者の個性特徴を理解する
・考え方の癖など
・チームメンバー内で議論しやすくなるので、あだ名をつけるのもよい

ファシリテーションを進化させる

①発言順序をファシる
・「時計回りで自己紹介してください」
・参加者全員に満遍なく発言してもらうようにすることが目的

②争点をファシる
・議論を進めるためには、違う意見を持っている人に発言してもらう必要がある
 ・まず、明確に賛成しそうな人を当てる
 ・次に、明確に反対しそうな人に当てる
 ・最後に、賛成も反対もできない人に当てる
・このステップを踏むことにより、参加者全員に争点を認識させることができる

③論点分解をファシる
・参加者全員で論点分解を揃える
・ホワイトボードに、各者の考え方の違いを洗い出す:論点+問い(?付きの文)

仕事は段取り(ロジ+目次)が全て
・ロジ:進捗を予想して先に手を打っておく(予定をアレンジしておく)
・目次:論点を分解した箇条書き
イベントの幹事をやってみると分かる

説得が必要になったら、まず感情を全面に表現してから、理屈を語る

辻褄思考:仮説思考により設定した仮説に到達できるように、後付けて理屈づけ(リーズニング)をすること
ロジックは脆弱なもので、理屈の付け方次第では、どんな結論にも到達できてしまう
「答えありき」で考えていると思われないように気をつける

これはつまり、説得が必要になった場合、ロジックだけで攻めてもは人は動かせないということ
自分の感情を伝えてから、自分がその感情を抱いている理由を語るとよい

梯子を外したらメンバーからの信頼は一瞬でなくなる

リーダーとして最低限に必要なのは、目上の者からメンバーを守ること
ディレクターから自分の部下が怒られたら、その場で間髪いれずに「それは自分の指示です、すみません」と自分が謝ること
ディレクターの側について部下を責めたり、その場が終わった後で部下を励ましても意味がない

「しゃんしゃん」で終わったミーティングでは何も議論が進んでいない

「答えのないゲーム」を完了させるには、以下の3ステップが必ず必要
①適切なプロセスに従って案を作る
②案を比較して「より良い」ものを選定する
③比較は議論することで初めて合意に至れる(時には炎上することも必要)

ミーティングで議論できなかったなら、それは③ができなかったということ
その後すぐにキーパーソンを捕まえて、ショートコールなどで議論を仕掛け直さないといけない

気の合わない上司やクライアントとも割り切って関係作りをする

気が合うクライアントや上司がいれば仲良しになればいい
気が合わなければ、期待された結果を提供するために必要な行動だけすればOK、と割り切る(表面上のドライな関係でいい)

無駄な作業を部下に依頼しない

上司から「Nice to have」だと言われたら、部下はそれが付加価値に繋がると信じてやり切ろうとするもの
リーダーならば、無駄になる仕事ならやらせない決断が必要
もし必要な仕事なら曖昧にせず「やってほしい」と依頼する

専門技術自体について調べるよりも先に、既に提供されているサービスを調べる

テクノロジー自体を理解するためには、最前線の動向を数年にわたって追い続けないといけないので、時間がかかる(ニュースを読んだり、カンファレンスに参加したり)

付加価値が高い調べ方の順番は以下
①既に運用されているテクノロジー活用サービス(カオスマップなど):ユーザの目線がわかる
②そのサービスを提供している企業:どうやって社会貢献し、お金を稼いでいるか、起業家の目線がわかる(特に新規事業開発の案件では、ここまで事前調査するべき)
③テクノロジー自体

文系の因数分解(定性的な要素に分解する)

・理系の因数分解:フェルミ推定
・文系の因数分解:定量化が難しい概念についても解像度を上げられる

作業のタイプによって取り組む時間帯を決める

単純な作業であれば「やってから寝る」
思考力が必要な作業であれば「寝てからやる」

無茶な作業を要求された時に考えること

瞬発的にネガティブ発言をしない
どうせやらなきゃいけないことなら、ポジティブにやったほうが質が高くなる
まずは「貸しが作れる、恩が売れる」と損得勘定をしてみて、ポジティブになることを試みる

組織のブランド力を気にするよりも、組織の上位3%に入る

パレートの法則

自分の考えを簡単に折らない

そもそも「答えのないゲーム」なので、自分の成果物に自信を持てるかが重要

修正を指示された時、理由も聞かずに「すみません、直します」が許されるのはジュニアまで
「それって趣味の世界ですよね、直しますけど」と言えるまで自信を持ててこそリードコンサル
自分が正しいと思うなら、修正指示を受け入れることはない

コンサルなら言葉の使い分けにこだわる

・ソリューション:ベンダが提供している「ありもの」感
・施策
・打ち手

どの言葉を選べば、自分の気持ちが最も伝わりやすいかを追求する

データ分析よりもデータ整理は価値を出しやすい

定量分析で仮説検証できればスマートだが、実際はそこまでうまくいかない
データをきれいに整理(名寄せ、関連付け)すると付加価値が出る場合がある

クライアントへのお土産は価格ではなく希少性

価格は単に支払った金額(誰でもできる)
希少性は考えてくれた量(価値が伝わる)
さらに、希少性の理由は土産話のネタにもなる

手元にあるインプットで十分なアウトプットができなければ、追加のインプットを探しに行く

仕事や社内研修が与えられるのを待つのではなく、自分から成長の機会を取りに行く

成長するかどうかは自己責任
普通の会社なら、以下は用意してくれる
・成長するための仕事
・社内研修
・メンター

特に、ホワイト企業では社員を働かせすぎないようにしているため、自己責任の部分が大きくなる
早く成長したければ、周りの「できる人」を自分から探して、個人的に教えを請うとよい(コンサルファームでは強制されるが、事業会社ではそこまで要求されない)

業界No.1とそれ以外の戦略は異なる

・王者(No.1のマッキンゼー)の戦略:正しいことを突き進める
・追従者(BCGなど)の戦略:面白いこと(No.1が嫌がること、違うこと)を突き進める

運とセンスは磨きにくいので、健康と賢さを磨く

・運があれば100%成功する
・センスがあれば75%成功する
・健康(元気)があれば50%成功する
・賢さがあれば25%成功する

仕事を楽しんでいる人は仕事が上手い

仕事がつまらないのは、まだ仕事が下手だから
その仕事が上手くなれば、仕事は楽しくなる

4年目(マネージャに挑戦)

一桁上の価値を出す

聞き手が心地よい構造で伝える

聞き手が既に持っている構造(聞き手が心地よい構造)に合わせて、構造化して伝える
構造化を押し付けない

泥臭いプロセスをやってあげられることが付加価値となる

プロセス上で泥臭いステップを実施したことが重要
泥臭いことをやり、汗まみれになったことを示すことが、信頼感にも繋がる
コンサルは汗もかかずに口だけだと揶揄されるが、本物のコンサルなら「ここまでしてくれたんだから、もう腹を括ろう」と思ってもらう

コンサルが「売れる物」の進化

・業務代行:最初のうちは、雑用も含めた業務の代行(クライアントの自社員でもできるが専門性や労働力が不足しているのでコンサルに頼む)でしか価値を出せない
・資料:次に、クライアントから提示された「お題」(論点)について作成した資料が売り物になる
・議論:その次に、コンサルと議論できること(クライアント起点ではなく、コンサル側から「クライアントが今解くべき問い」を提示すること)が売り物になる
・自分:最終的には、自分自身が売り物になる

マネージャ<プロジェクト管理者

職階としての「マネージャー」の役割は、クライアントから依頼された資料を作ること
プロジェクト管理者の役割は、プロジェクトの全てを司ること(一般的にはシニマネやMDが担う)

時代が変われば成長の仕方も変わる

最近は企業の過保護化(ホワイト化)が進む
成長する機会が奪われるので、自分で「成長の機会」を取りに行かなければならない
成長の速度に差がつく時代

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