競馬予想の基本①

お疲れ様です。
本日は、私が考える競馬予想の基本をお話ししたいと思います。
最初にお伝えしますが、長いです。そして多分有益です。
よろしくお願いいたします。

では、まずお聞きしますが、競馬予想って何でしょうか?

・・・あ、こいつアホだ。さようなら。
と思われた方、ちょっとお待ちください。ちゃんと説明しますので。

たとえばの話ですが、真っ白な紙を渡されて、それに絵を描いてくださいと言われたら、少し困りませんか?
絵って何?風景画?人物画?漫画でもありなの?ってなるんじゃないかと思います。

でも、アーモンドアイを描いてくださいって言われたらどうですか?
上手い下手は別にして、アーモンドアイは描けるはずです。
描けない人は競馬ファン失格です!(そういう話じゃない)

競馬予想も、これと同じだと思うんです。

唐突に、ジャパンカップを予想してくださいと言われても、馬の能力比較をすればいいのか、騎手の巧拙を論じればいいのか、展開を予測すればいいのかがわからない。

でも、こう聞かれたらどうですか。
「アーモンドアイはジャパンカップを勝ちますか?」と。

この場合は、アーモンドアイの能力が一番であるとか、ローテーションが厳しいとか、結論はさておき、アーモンドアイがジャパンカップを勝つか否かというテーマの予想であれば、予想が楽になるはずです。

実は、人間は基準を設定されることで、物事を判断しやすくなる(ように感じる)習性があります。

ノーベル賞を受賞された行動経済学者のダニエル・カーネマン先生の本(だったはず、違ったかな)に面白い話が掲載されていましたので、私の記憶に従ってご紹介します。

あなたがテレビを買いに電気店に行ったとする。
店員は3種類のテレビを紹介した。
1台目は高性能で値段が高いテレビ。
2台目は安いが機能が低いテレビ。
3台目は1台目より安く、2台目より機能が高いテレビ。
さて、あなたはどのテレビを買うだろうか?

カーネマン先生のお話によれば、3台目に紹介されたテレビを買う人が大多数であるとのことでした。
それは、1台目のテレビよりお得に感じられ、2台目よりも機能面で満足が得られるように思えるからだそうです。

ちなみに、合コンでも同じような判断傾向が見られるそうで、①イケメンと、②①とはタイプが違うイケメンと、③①とちょっと似てるけど三枚目とがいた場合には、比較対象がいてより優位に思える①のイケメンが選ばれやすいとのことです。
ちなみに私は④呼ばれない、です。

くそう!!!!(合コンに呼ばれず叫ぶジャック・バウアー。いいから仕事しろ。)

私が何を言いたいかというと、競馬予想をする際に、自分なりの基準(予想のプロセス)を持つことで、予想がしやすくなるということです。

そして、まだそれを持っていないという方には、おすすめの基準があります。

それは、「1番人気は勝つか?(好走するか?)」という基準です。

この基準をおすすめする理由は、次のとおりです。
①1番人気が最も勝率が高く、好走確率が安定しているから。
②1番人気がレースの中心となる(ことが多い)から
③1番人気に関する情報が最も整理しやすいから

まず、①について説明します。
過去3年の1番人気の好走確率は、次のとおりです。
(上から2020年、2019年、2018年の順番です)

画像1

ご覧のとおり、毎年ほぼ同じ好走確率を記録していることがわかります。
そのため、基準が明確になり、自己採点がしやすいというメリットがあります。
1番人気の取捨選択が正しいか(平均よりも良いか)どうかで、自分の競馬を見る力がどの程度あるのかがわかると思います。

たとえば、私の場合は、ジャパンカップのパドックを見た結果、1番人気のアーモンドアイより2番人気のコントレイルを上に評価しました。
パドック評価自体は間違っていなかったと思いますが、その他の面でアーモンドアイの評価を誤っていたのではないかと思う次第です(決して低評価をしていたわけではありませんが)。

アーモンドアイの評価をきちんとできていれば、コントレイルとの1点買いもできたかもしれません。

ちなみに、私が思う1番人気の取捨選択の方法は、①買い、②消し、③どちらでもない(軸にはしない)です。
具体的な目標として、①買いだと判断した場合の1番人気馬の好走確率が平均を上回っていることが必要ですし、②消しだと判断すれば平均以下、③どちらでもない場合には、①よりも好走確率が高くなってはだめ、という評価をしていけばよいのではないかと思います。

次に、1番人気を基準にする2つ目の理由は、②1番人気がレースの中心になるからです。
特に重賞などの上級条件において、この傾向が強まります。

私は、マイルCSの予想において、1番人気のグランアレグリアが4番枠に入ったため、直線で包まれる可能性が高いと指摘しました。
これは、内枠だからという理由だけではなく、トップジョッキーである武豊J、川田J、福永Jがグランアレグリアを意識して進路を譲らないからという理由がありました。
実際のレース展開も私が予想したとおり、福永Jがグランアレグリアの進路を埋める形で抜け出しを図り、グランは追い出しが遅れました。
その後普通に差し切ってましたが。

このように、上級条件になればなるほど、1番人気に力を出させないように各陣営が工夫してくるわけですから、1番人気を抜きに競馬予想をすることができなくなると言えます。

また、今回1番人気になっている馬はどういう馬か(スタートは速いか、馬込みは問題ないか、折り合いに不安はないか、ストロングポイントは何か、ウィークポイントはあるか)を把握することで、そのレースがより深く見えるようになります。
それが正しければ正しいほど、実際のレースでの気づき(レース展開や騎手の動き)が増え、自分の糧になります。

最後に、1番人気から予想をすることをおすすめする3つ目の理由は、③1番人気に関する情報が最も整理しやすいから、です。

例として、2020年の1番人気と5番人気の前走着順別の成績を比較してみたいと思います。
上が1番人気で、下が5番人気です。

画像2


いかがでしょうか。
1番人気は前走着順が良いか悪いかで今回のレースの成績が変わってくると言えそうですよね。
これは、前走で好走できていない1番人気は実力に不安を抱えていることの証左だと考えられます。

これに対して、5番人気はどうでしょうか。
前走好走していた馬も、凡走していた馬も、今回のレースの好走確率は同程度です。
そのため、前走凡走していた方が回収率が上がるという現象が起きています。

この例のように、1番人気においては、実績、調教、厩舎の意気込みなどの各要素が良ければ好走し、悪ければ凡走する傾向がある点において、情報を整理しやすい=予想を組み立てやすい、ということが言えます。

いかがでしたでしょうか。
上記のような理由から、1番人気の取捨選択から競馬予想を始めてみるのも悪くないか、と思っていただけたら嬉しいです。

では、本日はこの辺で!


と、ここで終わるような私ではありません。
・・・前置き長すぎるだろ!というご指摘はごもっともです。すいません。

ただ、きちんとステップを踏んで説明するのが私のスタイルなので、ご容赦いただければと思います。

私は所信表明において、カイ指数に出会う前に競馬に関する研究をしてきたとお伝えしましたが、何をしていたのかというと、1~3番人気の取捨選択をどうしたら効率的に行えるかという研究をしていました。

データベースの作成に失敗したり、途中で競馬を辞めようとしたり、カイ指数に一目ぼれして浮気したりと色々ありました。
でも、結局最初に付き合った人が一番良かったって思うんです。
何の話だよ。

今回の記事を書くにあたって、カイ指数に出会う前に作成していた人気馬簡易評価用のエクセルを引っ張り出してきて、再検証しました。

データの概要は次のとおりです。
①直前の単勝人気を正確に把握するのは困難であるため、JRDBの基準単勝人気から、1~3番人気を設定する。
②各人気馬について、2009年~2018年のJRDBデータを基に、加点要素と減点要素を選定し、各要素についての評価値を設定する。
③各要素の評価値を合算し、その合計値の大小によって、人気馬の信頼度が変わるか否かを検証する。

文章で表現してもイマイチ伝わりづらいと思いますので、実際に2019年から2020年11月29日までの各人気の合計値別の成績がどうなったかをご覧いただければと思います。

上から順に、基準単勝オッズ1番人気、2番人気、3番人気です(芝・ダートは分けていません。簡易版なので。)

画像3


基準単勝オッズ1番人気の平均の勝率は約30%ですが、評価値の合計が70以上だと勝率57%以上となり、評価値の合計がー60未満だと20%を切ります。
評価値が好走確率に大きな影響を及ぼしていると言えそうです。
また、評価値の大小により好走確率が増減している(概ね比例の関係に立っている)ことがおわかりいただけると思います。
2番人気、3番人気もそうです。

また、データ総数もそれぞれ約6600と多く、このデータは安定している(今後も使えそうである)と評価できると思います。

長くなりましたので、まとめたいと思います。
今回の記事の冒頭に、基準があれば人は物事を判断しやすいと述べました。
そして、1番人気の取捨選択から競馬予想をスタートすることが合理的な理由をお話ししました。

そこまでご覧いただいて、こう思われたのではないでしょうか。
「じゃあ、1番人気を取捨選択する基準を教えてくれよ。」と。

そう、それが上記の評価値なんです。
そして、これを今後、私のnoteをご覧いただいている方に提供したいと思います!!!

・・・あ、こいつ、データ売ろうとしているな。ブロック!
待って!それだけは止めてください!(必死)

所信表明で述べましたが、私はとうけいばさん達、競馬予想界の巨匠達に遠く及ばない人間です。
でも、競馬の楽しみ方を少しはわかっているつもりです。
そして、それを共有できる喜びをカイ指数のオプチャで教わりました。

私の根底にあるのは、競馬を多くの人と楽しみたいという気持ちと横山ルリカさんに会いたいという気持ちだけです(めっちゃしつこい)
付言すると、私が今後提供するものが、ご覧いただいている方々の役に立つと認めていただけて初めて次の展望が見えてくると思っています。
今は一歩ずつ前に進んでいる段階で、私自身が満足できるものを作れていません。
そして、まだまだ先は長いです。

なので、安心してこのデータを参考になさってください。

今後、各開催日の前日に、noteに人気馬判定という記事をアップします。
そこに各人気馬の合計値と2019年以降の当該区分の好走確率を掲載させていただきます。

なお、このデータは暫定的に作成したものですので、近々グレードアップしたいと考えています。
そのときはまたお知らせしたいと思います。

非常に長くなってしまいましたが、ご覧いただきありがとうございました。

では、今週の競馬も楽しんでいきましょう!!!




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