【前編】アニメに呪われた1年【呪術廻戦】
「呪術廻戦」が好きだ。
漫画原作もアニメも非常に好きだ。
人一倍好きだと言える自信があるくらいには好きだ。
※アニメまでの内容を含みます
~出会い~
昨年のG.W、コロナ禍で外出もままならない中でのおうち時間に暇を持て余し、Amazon Prime Videoを徘徊していた。
呪術廻戦に目が留まる。
「呪い…?」
半端なトガりを見せた私は、あからさまな"厨二臭さ"にやや後ろ髪をひかれながらも観てみることにした。
正直な感想を言うと、
第一印象はそこそこ面白いくらいだった。
一方で世間の老若男女に人気たる所以も納得した。
・ヌルヌル作画でのアクション
・魅力的な個性あるキャラクター
・厨二心擽る術式という概念
小4の自分であれば自身に付与された術式を模索し、負の感情を全身に巡らせ小さな拳を宙に揮っている妄想に勤しんでいるだろう。
絶対やってた。
まずまず(上から目線)の第一印象を抱えながら、
イッキ見厨である私は、朧気な記憶と共に見進める。
~善人に呪われる~
アニメ第11話
私は堕ちた。
ネギの似合わないロックなお母さんこと。
吉野凪が亡くなった。
その時、完全に心奪われた。
作者・作品と読者の駆け引きにおいて勝ち負けがあるとしたら、この時点で呪術廻戦の勝利。
受け手の感情を動かした時点で、それだけ読者が魅入っていたということだろう。
私は負けた。完敗だった。
少し前に「私が呪われた特級話数」という企画があった。
私で言えば正にこの瞬間であった。
作中数少ない良心である人物の死、それをきっかけに堕ちていく順平。それもまた真人の手の中で遊ばれていたという事実。
救いようがない…
救えたのかもしれない…そんな想いが虎杖と私を曇らせていく。
やめてクレメンス…
こうして私は「呪術廻戦」の世界に堕ち、着々と呪われていくのであった。
~(金を)払って、払って、払いまくれ!~
そこからは早かった。
気付けばそこに単行本全巻が鎮座していた。
止まることを知らなかった。
ページをめくり、次の巻へと手を伸ばす。
その繰り返しだった。
読み進めていく毎に面白さと鬱さが比例して上昇していった。
さらに気付けば毎週「呪術廻戦」を追っていた。
尚のこと悲惨さは留まることを知らずさらに加速していく。
毎週のように震える手でページをめくり、
読了後には渇いた溜息だけが空を舞う。
「もう止めてくれ……」
「ダメだ。待てない。」
私の心に巣食うコビーとゴンが対峙していた。
息抜きに読んだ小説版だけが救いだった。
野薔薇姉貴と狗巻くんの話好き(小並感)。しゃけしゃけ。
増えていくのは単行本とメランコリーな気持ちだけでは無かった。
呪術廻戦のようなビッグコンテンツともなるとグッズ展開、イベント展開もバカではない。
本屋、雑貨屋だけでない、近所のスーパー、コンビニでぬいぐるみ、小さなお菓子でさえも私が手に取り、金銭との交換を所望している。
おのれ…集英社…。
真希さんのナリをした集英社に
「お金を、払って、払って払いまくれ!!」
「アニメの2期も、推しのグッズもその後からついてくるんだよ!!」
そう財布を握られ唱え続けられている……
クソっ
「財布ちゃん…」
「なぁに?」
「諭吉を貸して…」
そう言い残し、とある場所へと向かうのだった。
つづく
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?