地方国公立大学進学〜D大学編〜やっと本命
きっと18年間の短い間で、
49年間のそこそこ長い間で、親子ともにこんなに凹んだ期間はないだろうというくらいメンタルボロボロで挑んだ国公立受験前期日程。
共通テストが想像通りといえば想像通り。
もう少し取れたかもという気がしなくもないが・・何せ英語が壊滅的にできないので仕方ない。
担任の先生が勧めてくれたD大学。
最初はまったく候補にも上がっていなかった大学。
何処かには引っかかるだろうし、その何処かになれば県外に行くことは無いのだからと思っていたから。
出願まで悩みに悩んだ結果、家から通いたいという希望を手放し、国公立に現役で行きたいというのぞみを通した息子。
この時点で、合格すれば春からは息子と離れ離れで暮らすことになるのか・・浪人してもいいから、地元でチャレンジしてほしかった気持ちと、もう1年共通テストの勉強をするのは嫌だという息子の気持ちを尊重しなければという気持ちに挟まれて、揺れ動く日々でした。
私立全滅、後期日程のあったA大学に出願したものの、それとて結果はどうなるかわからない。一般的に後期になれば難易度も高くなります。
D大学にもし合格したら、この暗黒の日々も終わるのか。。そう思うと、息子と離れ離れになる寂しさよりも、苦しみを手放してしまいたい気持ちのほうが大きかったですね。
仕事がヒマだったのもあって、グーグルマップを見ながら、ひたすら物件を探す日々。おかげで、入試前日にキャンパス前に立った時は、もう何回もここに訪れている・・そんな不思議な気持ちになりました。
生協管理物件の内覧を1軒依頼しており、そのついでに入学後のあれこれを学生サポーターさんから説明を受けました。
ですが、C判定でそこに突入していく私達にとって、合格後の話しなど夢物語のようなものでしかなく、右から左にすり抜けていくのでした。
周りを見渡すとにこやかに物件を探す親子も見かけ、余裕あるな・・と羨ましく思いました。
夫にこのことを話すと「A判定なんだろ」と言われました。多分そうなんでしょうね・・
夕方、デパ地下でお惣菜をテイクアウトして、ホテルの部屋で食べました。私が緊張してしまって落ち着かないので、持ってきたiPadでハイキューをひたすら視聴。流てくるたくさんのセリフに、どれだけ励まされたことか・・。
翌日に備えて、早く眠りましたがやはり目が冴えてなかなか眠れませんでした。
翌日も、食べ放題の朝食でしたが、いくつかのパンをコーヒーで流し込むだけ。
こんな大事な日に限って、結構な雨が降っていました。長丁場の試験前に無駄な体力は使いたくないと思い、大学まではタクシーで向かいました。
傘をさして、息子と歩きました。
あともう少しで試験が始まり、合否が決定する・・今まで入試のたびに送り出してきたけれど、こんなに緊張したのは初めてかもしれません。
2次試験があるし・・、共通テストで合否が決まるわけではないしと送り出した共通テストの時よりも、
どこかに引っかかるだろうと送り出した私大の試験よりも・・緊張し、傘を持つ指先が温度がなくなったように感じました。
受験番号と、教室を確認し、
「行ってくる」という息子にどんな言葉をかけたらいいのだろう。気の利いた言葉なんて何一つ思い浮かばなかった。ただ絞り出すように「最後の最後まで頑張って」というのが精一杯でした。
これ程までに親として無力だと思ったことはありません。ここから先、必死で勉強してきたことと、鉛筆1本で勝ち取らなければならない合格。私がしてあげられることなど何もありません。
雨の中、まっすぐに歩いていく息子の背中に向かって、心の中でエールを送るしかありませんでした。
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