ホープフルS ~今年は2強~

ここにジオグリフがいたらもっと面白いレースになったと思うが、それでも今年は2頭の良い素材の馬たちが参戦してきた。この2頭を中心に他の2頭が割って入れるのかどうか?がレースの焦点だと思う。

レースの質は2000mの消耗戦だがコントレイルやサートゥルナーリアが楽勝するように適性云々以前に馬が強ければよいだけのレース。2・3歳戦は距離適性云々よりも「適性は才能を超えられない」で考えていく方が簡単だ。それを今回の出走馬に近い過去の馬たちを挙げながら見ていこうと思う。


◎コマンドライン


脚が非常に長くて見栄えのするディープインパクト産駒。マイルというよりも1800~2000mを得意とする馬。

この馬はリアルスティールだと考えてもらえるとわかりやすいと思う。スピードがあって1800mを得意とする馬だったが皐月賞・菊花賞・天皇賞秋で2着。

リアルスティールも背中と脚が長く大きな馬だったが、コマンドラインはさらに一回り大きくサウジアラビアRCの時点で522㎏の馬体重。リアルスティール同様に距離に対してもかなり融通が利くはずだ。

新馬戦はまだ体幹2と弱く、仕上がりも一息だったが前走で体幹が3にUP。ただそれでもまだ太めの馬体で、ほぼ資質の高さだけでステルナティーアを退ける競馬をした。脚の長さで一度乗ったトップスピードを長く維持できるのがこの馬の武器となる。

今回はスタミナが問われる競馬になるが、これだけの大きさと脚力があるとこの時期の2歳戦でバテるイメージがまったく持てない。


◎キラーアビリティ

この馬もデビュー戦と今とではまったく別の馬。前走馬体重が470㎏となりしなやかさが倍増していてかなり脚力もあるディープインパクト産駒。

本質はマイラー。馬体的に似ているのはダノンキングリーだと思う。

ダノンキングリーは安田記念・毎日王冠・中山記念を勝っているように軽いスピードを武器とする1600~1800mの馬。ただし皐月賞が差のない3着、ダービー2着と距離に対する融通が利いた。

キラーアビリティも同様で溜めが作れてキレ味を発揮できる馬。折り合いがついて強ければダービーも好走は可能だ。そして当時のダノンキングリーよりももっとキレのある良い馬体なので、この距離でコマンドラインと戦っても十分勝てるだけの才能は持っていると考える。前走も掛かり気味の競馬をしていてそのスピードを抑えられるか?が鍵になる。折り合えればどちらが勝っても不思議ではない。


注ジャスティンパレス

前走体重が450㎏。細身で背中が短いが脚は長い馬だ。動きがしなやかで如何にもキレを発揮しそうなタイプのディープインパクト産駒。半兄が父オルフェーヴルのアイアンバローズでこの馬も2000m以上を得意とする馬だと思う。

スピードがあるが気性が素直で競馬がしやすい。軽いので消耗戦になった時にも踏ん張りが利く構造の馬だ。いつも強気に乗るCデムーロ向きの馬だと言える。ただ体幹が3で完成度はそこまで高くない点と馬の資質としては一つ落ちると思うので3番手候補になった。


注サトノヘリオス

前走馬体重が472㎏。エピファネイア産駒にありがちな硬さを感じさせないのがこの馬の良さだと思う。半兄が父シンボリクリスエスのエアアンセムで、この馬もやはり2000m前後を得意とするはず。

前走のエリカ賞が平均ペースのレコード決着。脚力のある馬だが兄と同じでスタミナが豊富。今の中山の2000mへの適性はかなり高いと思うし大崩れしにくい。ただこの馬もジャスティンパレス同様に馬の資質としては下なので、上位2頭のどちらかが崩れた場合に2着争いに浮上するタイプだと思う。


オニャンコポンは東京の2000mで勝てるスピードもあるしスタミナもある馬だとは思うが体幹が2で馬の完成度は下。素質もそこまでのモノは感じない馬。

アスクワイルドモアは体幹は4で完成度は高いのだが、それでジオグリフにあれだけの差をつけられているので、今回多少上積みがあったとしても上記の馬たちに太刀打ちはできないはず。

穴を狙うなら最内を引いたシェルビーズアイ。前走捕まえた馬がスピードのある好馬体の持ち主で、この馬のスピードや完成度、競馬の上手さがあれば3着くらいは入り込める余地があるかもしれない。スタミナは走ってみないとわからないところがあるから。

◎コマンドライン
◎キラーアビリティ
注ジャスティンパレス
注サトノヘリオス
☆シェルビーズアイ










 


よろしければサポートをお願いします。 ご購入頂いたお金がPaddock Labの発展に繋がるよう頑張ります。