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私達は物語を生きている

 我々は物語という形で夢を見て、白昼夢を見る。物語を通して記憶し、予想し、希望し、絶望し、信じ、疑い、計画し、改訂し、批評し、構築し、噂し、学び、憎み、そして愛したりする。実際のところ生きるために我々は、個人的なことや社会的な過去や未来について、自身や他者の物語を作り上げていくのだ。
── バーバラ・ハーディー 『フィクションの詩学に向かって』より引用

 家の整理をしていたら、卒業研究に用いた資料のコピーが出てきてその中の一文に感銘を受けたのでここに抜粋してみた。僕の卒論の概要をここに細かく書くことはプライバシーの関係上できないが、ざっくりと言うと「人はどれほど物語に生かされているか」というような内容だった。

 その議題についてはある意味今でも追求し続けている側面がある。こうしてネット上でフィクトセクシュアルという「物語と共に生きる人生」を表明していることがその最たる例だろう。物語に生かされ、救われている人はこの世界に大勢いる。僕がかつて物語とその夢小説に救われたように。そして、似たような体験をした人はネット上にも少なくない。

企画「私の愛した夢創作」
https://naococco689.wixsite.com/dreamcreation

 上記のサイトには夢小説に救われた多くの人々の体験談がたくさん掲載されていて非常に勇気づけられる内容になっているので、ぜひとも時間があったら目を通してほしい。

 たとえ客観的に見てフィクション(虚構)であっても、それが誰かを救い、生かしているなら、それは誰かにとっての現実(リアル)なのだと僕は思う。


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