四象戦2021夏牌譜検討 ~決勝戦第2試合~
こんにちは、Pacific Dainagonです。
前回に引き続き、四象戦2021夏の陣、決勝戦第2試合の牌譜を見ていきます。
前回の結果はこのようになっています。
なんとかトップを獲ることはできましたが、オカがないルールなので、小さいトップでは全然逆転されてしまいます。
なのでこの半荘も続けてトップを獲る姿勢で、守りに入らず積極的にいきます。
それでは、第2試合の牌譜を見ていきましょう。
どうぞ最後までお付き合いください。
東1局
6巡目、ツモ南 打3s
1sが3枚切れになり14sのリャンメンが弱くなってしまったので、ドラもないこの手では少しスリムにしたいと思い2sトイツ固定の打3sとしました。
11巡目、2sツモ切り
4pか6sを切って単騎テンパイですが、どちらもどうせリーチはせずほぼアガれない上に親に危ないので、4s手出しの後に8s1mの手出しが入っており、待ちの本命ではなさそうな2sを切ってやや粘りました。
13巡目、ツモ7s 打3s
役ありテンパイになったので、先ほどと同じ理由で3sも切ります。
上家にも通っていませんが、上家はかなりタンヤオに見えるので、それならば打っても高いことは少ないだろうと考えました。
3sは切りましたが、58sが薄いのとドラもなく大した手ではないのでダマにしました。もし流せればラッキーぐらいに思っています。
親に3900オールをツモられました。
第1試合とは打って変わって、いきなりの高打点で場が動いていきます。
東1局1本場
配牌でドラドラありますが、形がどうしようもなさすぎるので、ワンチャンの国士やチートイなんかに期待して6pから切っていきました。
5巡目、ツモ8m 打9s
3トイツできているところに、8mが暗刻になりました。
一応4ブロックに1メンツができて、役牌が重なった時にメンツ手にも行ける可能性があるのと、下家が仕掛けているので7s引きでも8sは切らず、後々の9sの危険度とチートイにする時の1枚切れ字牌の強さを考慮して打9sとしました。
7巡目、ツモ5s 打9p
この手から5sは下家にあまり切りたくないのと、6sを切っていて5sを使ったメンツ手も厳しいので、ここでトイツ手に決め打つ打9pとしました。
11巡目、ツモ中 打8p
かなり手がまとまってきました。こうなったらある程度行きたいので、8pから押していきます。
下家の打点は分からず、安いことも全然ありそうなので、リーチが来た時に備えて南は後回しにしています。
ようやく手がまとまってきたところでしたが、下家にツモられてしまいました。
しかしかなりどうしようもなさそうな配牌だったので、あそこから600点の支出で済むなら全然良いと思いましょう。
東2局
7巡目、ツモ1p 打9m
またしても手がどうしようもなかったのでピンズの染めっぽい河を作って少しでもプレッシャーを与えようとしていたのですが、上家が7pを切ってきました。
下家とトイメンが切ったのに合わせたような感じかもしれませんが、親には大人しくしていてほしいので、ドラを切って自分もやる気があるぞと少しアピールしてみました。
ですがこれは多分ただ危ないだけなので、ドラは最後まで切ってはいけなかったなと思います。
親リーが来たのでベタオリして、1人テンパイで流局です。
親は7pを切ったところで赤5s単騎のテンパイだったので、私が切った9mで放銃していてもおかしくなかったですね。無駄に危ないことをしてしまったので、これも反省しなければなりません。
東2局1本場
3巡目、ツモ2m 打2s
タンヤオには2sを残して素直に8pを切る方が良いですが、ドラ+678三色の最高打点は見たかったので、3mが入ったら即リーを打てるようにしつつ8pを浮かせる打2sとしました。
8巡目、ツモ1p 打8p
トイメンに3副露が入り、5sポン打4pとしてきました。
455sから先に4sを切ってトイツ固定していることになるので、かなりトイトイだと見えます。
4pは恐らく関連牌ですが、トイトイには不要な牌であるはずです。
もしトイメンに8pが当たるとしたら、リャンメンの可能性もあり得なくはないですがほぼトイトイで、ですが8pのシャンポンに当たる場合、トイメンは889pから9pを先切りしていることになります。
赤5sも持っているなら中赤ドラの3900~5200も全然あるのにわざわざトイトイ固定はあまりしなさそう、ということで8pはトイトイにそんなに当たらなそうと見て押していきました。
しかし1pは全然危ないですし、ドラもないこの手で果たして本当に押して良かったのかどうかと言えば少しやり過ぎな気がします。
9巡目、ツモ3m 打1pリーチ
トイメンがカン3pターツを手出ししてきました。単騎の待ち替えをしているように見えますが、待ちは分かりません。
自身の手牌価値が高いかと言えばそこまで大した手ではないですが、トイメンがトイトイならほぼ愚形であることと、14sは3枚切れとはいえ山にかなりいそうかつトイメンは必ず切ってくれるということで、14sでリーチしていきました。
親から追っかけが入った同巡、トイメンが一発で4sを掴み、これがダブロンとなりました。
トイメンの待ちも全然強かったので、捲り合いで勝てて良かったです。
東2局2本場
非常に配牌が良く、7巡目で一盃口ドラドラのテンパイが入りました。
ダマでも5200で非常に大きいのと、6p引きや7p縦引きなどのダマ満貫への手替わりも期待してダマにしました。
下家からアガることができました。8pは山にありませんでしたね、アガれて良かったです。
東3局
5巡目、ツモ7m 打6m
親番ですが、手が安い上に形も良くないのでスリムにしています。
ダブ東重なりは嬉しいですし、あまり先手を取れそうな手でもないので後手を踏んだ時になるべく押し返しやすくできるように構えました。
10巡目、ツモ9s 打2m
メンツができましたがまだ2シャンテンです。
愚形フォローは残したいですが、全員に通っていないので先切りして、上手くツモが効いた時だけ行くつもりでした。
13巡目、ツモ3s 打7s
上家からリーチが入っています。ドラリャンメンができて若干手牌価値は上がりましたが、さすがに愚形残りの2シャンテンから無スジ2枚は押せないですし、トイメンが押しているので横移動に期待して7sを抜いて降ります。
ダマで張っていたトイメンが満貫をアガりました。
通っている6sを切らずにあえて無スジを切って36sに受ける打7sは本当にすばらしかったですね、お見事でした。
東4局
4巡目、ツモ6s 打7s
単純な見た目枚数と、7pを引いた時に6688の形が残っていた方がいいかなと思い7sを切りましたが、6pの方が良かったと思います。
7p二度受けの一盃口はかなり苦しいですし、ソーズは58s引きでリャンメンにもなるので、7sを残した方がドラを使い切れる枚数も多かったですね。
6mはチーするつもりでした。
赤5pを引いてリーチしました。打点は十分すぎるほどにありますし、変化もそこまで広くないので、ツモ期待の即リーチでいいんじゃないかなと思います。
満貫をツモることができました。
結果6pをツモってはいますが、7sを切ったところで6pを切っていたら曲げずに次巡6mツモで喰いタンに行くので、また違う展開になっていたと思います。
南1局
3巡目、ツモ2p 打6p
ドラリャンメンができて、6ブロックになったので147p二度受けの56pを外していきました。
4巡目、6mチー 打南
ヘッドもできたので、白バックで仕掛けて行きました。
一応7sを引いた時のために南から切りましたが、南を引いてのダブルバックを見る方が良かったかもしれません。
下家からリーチが来て、下家にはある程度アガってもらって構わないのでトイメンの白はスルーしました。
この白はトイメンのテンパイ打牌ではありましたが、前巡受け入れを減らしてまで白を絞られていました。
3週間さんご本人に伺いましたが、47pリャンメン落としの6m678チーで、ほぼタンヤオではなく役牌バック濃厚であったためだということでした。
自分の河のことは意識していませんでしたが、言われてみれば全くその通りなので56p落としがもしかしたら微妙だったのかなと思いました。
しかし打6pの局面でピンズ以外を切るのは受け入れ枚数で損をしますし、白を切ってタンヤオにも行きにくい形です。ドラ入りの23p落としはどうかとも考えましたが、結局9mと1sをチーするとタンヤオでないことが見えてしまうので、やはり微妙かなという気がします。
これはしてやられました、お見事ですね。
最後は1人テンパイで流局となりました。
トップ目なので局消化はかなり嬉しいです。
南2局流れ1本場
1巡目、南ポン 打8s
手牌に少しネックな部分はありますが、ダブ南ドラ1をアガってこの親を流せればかなりトップが近づくので仕掛けて行きます。
和了の価値が非常に大きいので完全にブクブクです。
5巡目、ツモ6m 打2s
シャンポンを残して、二度受けのペン3sを払っていきました。
6mの横伸びも採用できる形ではありますが、最後に良形が残るように一応3mの横伸びも見ています。
7巡目、ツモ4m 打9m
ブクブクに構えるのは少し怖い巡目になってきたので、69mか3mを切りたいですが、トイメンが染めっぽいので69mシャボの場況にあまり自信がなく、25mは親が切ってくれそう、カン5mや69mシャボが残った時にリーチと積極的に勝負したくないので、リャンメン3つを残して9mを切りました。
9mを残して6mを切る方が後々の安全度は高いですが、トイツ落としが間に合わなかったときに切りやすい方を選んでいます。
親に先にアガられてしまいました。
アガれれば非常に大きい手でしたが間に合いませんでしたね。
南2局2本場
2巡目、ツモ4p 打9m
愚形が残った時にあまりリーチしたくないので、タンヤオと役牌重なりを見ています。
7巡目、ツモ南 打5s
親リーが来ました。
愚形確定のこの手で勝負したくないので、現物の5sから抜いてベタオリします。
下家が追っかけましたが、親へ18600の放銃となってしまいました。
ものすごい手が入っていたので勝負に行かなくて良かったですね。飛び終了はないのでこのまま続きます。
南2局3本場
この局も速い親リーチが来てしまいベタオリ、2人テンパイで流局となりました。
南2局4本場
8巡目、5pツモ切り
高くなりそうな手ですが、形が悪いので少し引き気味に打っています。
雀頭が確定していませんが、34mシャンポンでリーチはしたくないので、8mをポンしたり、25mをチーして8mをヘッドにするルートを想定して8mを残しています。マンズ以外はリャンメンで使いたいので、ブクブクにはせずに5pをツモ切りました。
しかし25m引きの時に5pトイツはあった方が良いですし、全員に対して切れそうな数牌は一応あるので、東を切ってブクブクにした方が良かったかなと思います。
12巡目、ツモ1m 打9m
トイメンからリーチが来ました。
1mは単騎にしか当たりませんが、ほぼ34mシャボが残る上に36sも4枚切れになってしまった状況でリーチに行くことはないと考え、6mを引いた時にタンヤオに行きやすくなるように親に通っている1mを残して9mから切りました。
しかし36s引きのとりダマから5m引きの役あり変化などもあるので、素直に東か1mで良かったと思います。
13巡目、ツモ4p 打4m
親が無スジの9pを押しています。親の警戒もしたいところですが、親の現物は1mしかありません。
すでにテンパイしている可能性もありますが、まだテンパイしておらずこの後追っかけリーチが来た時のために1mと東はできれば残しておきたいです。
また、4pはげるさんの現物なので、げるさんが追っかけて来た時にも切りやすいです。
上家の最終手出しは9pなので、ピンズ手出しなら連続形であったりした場合にピンズ待ちの可能性の方が若干高そうかなというのと、4mなら2枚切れるのでここは4mを切りました。
親は9p手出しでダマテンが入っていました。4pを切っていたら放銃でしたね。うっかり気を抜いて4pを切らなくて良かったです。
トイメンと下家の2人テンパイで流局となりました。
5pを残していると25m36sの1シャンテンでしたが、どちらも引けてはいなさそうでした。局が進むのはOKですが、大きめの手を1度アガっておきたいですね。
南3局流れ5本場
5巡目、ツモ9s 打8m
ペン7mとペン7sの比較ですが、上家が7sをツモ切ってくれそうで、自身から6sのワンチャンスになっているので待ちとしても悪くなさそうと思いペン7sの方を残しました。
上家からリーチが来た同巡、ペン7sのテンパイになりました。
25p待ちなら曲げるかもしれませんが、現張りペン7sならダマの方がかなり和了率が上がりそうと思いダマにしました。
供託だけで5500点あるので、和了の価値が非常に大きいですね。
上家から7sが出ました。發のみの2400点ですが、供託と合わせて7900点の収入です。非常に大きい和了となりました。
南3局6本場
3巡目、ツモ3m 打北
北以外に打点が見えない手ですが、手形的にはすでに雀頭候補があるので北の重なりもそこまで大きいというわけではなく、それよりも本場がたくさん貯まっていて連荘するだけで打点が付くので、役牌が重なって仕掛けられるようになる方が嬉しいと考えてここで北を切っていきました。
9巡目、ツモ東 打4p
愚形リーのみでは曲げないので、自風の東を残してカン3pを外していきました。前巡の3sは残した方が良かったかもしれません。
13巡目、ツモ北 打1m
下家からリーチが来た一発目、2枚切れの北を引きました。自身の手は東のみ1500点とはいえアガれば4300点になるので押してもいいんですが、下家は現状段ラスなので、ドラの地獄単騎は全然あり得ます。
下家にツモられてもトップ目でオーラスに入れるので、最悪下家のツモもある程度許容できるかなと思い降りましたが、押してアガりに行った方が良かったかもしれません。
下家に満貫をツモられてしまいました。
流局が望ましかったですが、北で降りた以上仕方ありません。
オーラスの勝負に行きましょう。
南4局
7巡目、ツモ6p 打5s
良形を作るのが難しく、あまりリーチには行きたくない手なので、123の三色で仕掛けて行くのを狙っています。
6ブロックになっていますが、三色を狙うのでペン3mもペン3sも外しません。そう考えると一番弱いブロックは単純トイツの5sと東ですが、リーチしないなら手牌に守備力は必要です。反対に打点は必要ないので、5sのトイツを落としていきました。親に鳴かれると嫌なので黒5sから切っています。
11巡目、ツモ2m 打9p
鳴かれた時が嫌なのでドラの9pを抱えていましたが、通ったのでここで切っていきました。守備を考えたら8pからの方が良かったかもしれませんが、7pの受けが消えるので微妙なところです。
上家から3mが出ましたが、下家にポンされてしまいました。
こうなるとほぼ和了は諦めて、ケイテンだけ狙うことになりそうです。
上家が親に放銃、1500点の横移動となりました。
親がほぼ安いことが確定しているので、テンパイを狙いつつ当たっても大丈夫ということだったようです。
自分としては少しだけ状況は良くなりましたが、まだ和了競争なのは変わりません。
南4局1本場
親に2副露が入ったところで、自身は4mをチー、打9mとしていきました。
ホンマか?という仕掛けですが、親の仕掛けがかなり役の限定される仕掛けなので対応しやすく、最悪親に鳴かせられれば他家の足も止まるだろうと考え、自身も鳴いていってみました。
速度が上がっているか微妙ですね。14mがすでに3枚目なのでここを鳴いておかないとペン7mと14m両方が急所みたいになってしまいそうだなと思い、ギリギリ鳴いた方が得なのでは?と思いましたがウマぶりな気がします。
8巡目、ツモ7p 打8p
上家からリーチが来ています。アガられれば大体捲られるので押さなければなりませんが、白を手出しした親を警戒し過ぎてここで8pを切ってしまいました。
發暗刻の47pなんかはあるかもしれませんが4pは前巡通っていますし、7pトイツのトイトイにしてもドラ受けのカン6pを払うのが早すぎるのであまりなさそうかなと思います。仮に7pを切らないとしても2sを切るべきでした。
上家の7pをポンしたいところでしたが、カン7sが3枚切れになってしまっています。
手替わりを見るにしても8sは無スジで、親のトイトイにも普通に危ないので7pはポンできませんでした。
上家にツモられて、捲られてしまいました。
7pを切ったところで2sを切っていたら8m58p457sの1シャンテンでしたが、結局アガれてはいなさそうです。もしかしたら自身がアガれる道もあったかもしれませんが今の力では厳しそうでした。
ということで、オーラスで捲られて2着となりました。
みらくる先輩さんの積極的な攻めにやられてしまいましたね。
自身の微妙な打牌もいくつかあったので、正しく打てていたらトップを獲れた可能性もあったかもしれません。
まとめ
第2試合が終わった時点で、各選手の状況は以下の通りです。
PDGON +40.9
3週間さん -0.7
みらくる先輩さん +19.0
げるさん -59.2
第2試合は捲られて2着となりましたが、それでも自身がまだトップで、優位な状況なことには変わりません。
次トップなら無条件で勝ちですし、2着・3着、一応4着であっても着順の並びや素点次第では優勝がありえます。
一番捲られる可能性の高いみらくる先輩さんにはあまりアガらせないようにしつつ、自身もある程度素点を稼ぎにいく必要がありますね。
他家にアガらせてもいい場面が増えるので、条件戦にしっかり対応して戦わねばなりません。条件戦の経験なんてほとんどありませんが、次はもう最終試合なので、できることは全部やって全力でぶつかっていきましょう。
それでは、今回はここまでとなります。
次回はいよいよ決勝戦最終試合となります。またお読みいただけたら幸いです。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
Pacific Dainagon
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