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麻雀IQを高めるコラム Part.2『不要に見える牌』

Pacific Dainagonです。

麻雀IQを高めるコラム Part.2、今回は「不要に見える牌」をどうするかということで書いていきたいと思います。
このタイトルだけではどういう内容なのかよく分からないと思うので、早速本題に入っていきます。

また、本記事は値段を設定していますが、最後まで無料でお読みいただけます。気に入っていただけたらご支援いただけますとありがたいです。



・不要に見える牌

麻雀は所謂5ブロック、「4メンツ1雀頭」を揃えて、アガリを目指すのが基本です。
しかし、手作りの間に他家から攻撃されることもあるので、不要な牌よりは安全な牌を持ちたくなります。

例えば上図の牌姿では、234m・88m・345p・78p・56sで5ブロックがすでに揃っているので、1pも北も不要牌です。
北は3枚切れでほぼ完全安牌なので、基本的には安全な北を残して1pを切るのが良いですね。

さて、この手は1シャンテンで、必要な牌がすでに決まっているので分かりやすいですが、もっと手が悪い時はどうでしょうか。


上図の場合はどうでしょう。先ほどの牌姿と比べると、まだまだテンパイまで遠いですね。
手を進めるのに一番不要なのは北ですが、「あまり手が良くないから北を安牌に残したい……」と思った方もいるのではないでしょうか。

これはあくまで私のイメージですが、上の牌姿から8sや5mを切る人は一定数いる気がします。
この牌姿から何を切るべきなのか、詳しく見ていきましょう。



・本当に不要?

さて、先ほどの牌姿をもう一度見てみます。

結論から言えば、ここからは北を切るのが良いと思います。
「そんなの言われなくても分かってるわ!」という方もいらっしゃるかもしれません。ですが、なぜ北を切るのが良いのか、逆になぜ8sや5mを切ってはいけないのか、その理由まで答えられるでしょうか?

もしちょっとでも自信がなければ、ぜひこの後も見てみてください。


それでは本題に入っていきましょう。なぜここから8sや5mを切ってはいけないのでしょうか。

8sや5mを切る人の主張は、「47sも47mも受けられているから」というものだと思います。
たしかに8sがなくても47sは使えますし、3トイツの手なので5mは直接的には5m2枚の受け入れを増やしているだけで、あまり必要ではない牌に見えるかもしれません。

ですがこれらの牌は、直接の受け入れにはあまり機能していないものの、ある牌を引いた時に劇的に活躍する牌なのです。

例を見てみましょう。



打8s→ツモ7sの図

打北→ツモ7sの図

先ほどの牌姿から打8sとした場合と打北とした場合、それぞれに7sを引いた形を比べると、その違いが歴然です。

打8sとしていた場合、567sの部分はただの完成メンツで、これ以上伸ばしようがありません。

一方、打北として8sが残っていた場合は、5678sで優秀な四連形ができており、次に4679sを引くと更に良形ターツを作ることができます

さらに例をもう1つ見てみましょう。


打5m→ツモ4mの図

打北→ツモ4mの図

今度は打5mと打北の後に、それぞれ4mを引いた場合です。

打5mの方はやはり456mの部分がただの完成メンツでしかありませんが、打北の方は4556mの中ぶくれの形になっており、更に3467m引きの良形ターツを見込めます


さて、打北の後7sや4mを引いた牌姿を見てみました。
7s・4mを引いた牌姿からそれでも8sや5mを切るのなら、やはりこれらは必要のない牌だったと言えますが、もちろん8sも5mも切らないですよね。
ということはこの8sと5mは、ほぼ役に立たない北よりは明確に必要な牌です。

このように、瞬間の受け入れには機能していなくても、一手先の強い形や変化を捉えるために必要な牌は多々存在します。
連続形や中ぶくれが強い形だという知識自体は持っていても、「強い形を作る」という意識が足りていない初中級者の人は意外と多いです。

「とりあえず字牌を切れ」と言われるのは、初中級者の人がこういった実は必要な牌に気付かず、安牌を抱えて手を狭めてしまうようなことがあるからという理由もあります。

ターツが足りていればそこまでのロスにはなりませんが、ターツが足りていない時にこういったことをやってしまうとかなり手が狭くなってしまいます。
実際、8sを切ってから7sを引いても使えてはいるので、手は進んでいても実は損をしているということに気付きにくいです。

こうした気付きにくいミスを減らすためにも、「とりあえず字牌を切れ」と言われるわけですね。



・とりあえず字牌を切れ

ここまで見てきたような、”一見いらなさそうだけど実は必要な牌”は多いです。
そこに気付けると、更に進んで「やっぱり大体字牌の方がいらないじゃん」ということにも気付けるかと思います。

まずは孤立字牌を全て切り飛ばして、そこから考えましょう。最初は微妙な手に見えても、字牌を切っている間にいつの間にか良い形ができていることも珍しくありません。
とりあえず手牌を全部数牌にすると、「この牌いらなさそうだったけど、この牌を引いた時に必要なんだな」「この牌って何を引いても使わないからやっぱりいらないんだな」ということに気付きやすくなると思います。

そうやって”本当にいらない牌”と”実は必要な牌”が区別できるようになれば、一歩上のステージへ行けたと言って良いでしょう。


また、これは私の体験談ですが、「この牌いらなさそうだけどもしかしたら必要かも……」と考え始めると、一週回って字牌しか切れなくなる時期が来ます。
そうなると、全然いらない危険牌を持った状態で他家のリーチを受けて、けっこうしんどい目に遭います。

そこから、「この牌ちょっとは使えるけど、ほぼ使えないし使えたとしてもあんまり強くないな」みたいに深く考えられると、数牌(攻撃的余剰牌)と安牌(守備的余剰牌)の比較をする力が身に付きます。

また、ちゃんとした守備力があれば、しんどい目には遭いつつも意外と放銃はしないものなので、完全安牌が無いところからより安全な牌を探す能力と、「ブクブクにしてもけっこう大丈夫なもんだな」という感覚も身に付きます。

放銃が怖いからと恐れるだけでは、先へは進めません。
痛い目を見ることで得られるものも非常に多いです。

恐怖を捨てて字牌を切れ。



「一見いらなさそうな牌でも本当は必要な牌かもしれないから、とりあえず字牌よりは残してみよう」という記事でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


Pacific Dainagon

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