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四象戦2021夏牌譜検討 ~決勝戦第1試合~

こんにちは、Pacific Dainagonです。

今回は、四象戦2021夏の陣、決勝戦3半荘の自戦譜を検討していきます。

一応改めて決勝のルールを確認しておきますと、30000点持ちの30000点返しでウマは5-15、オーラス親のアガりやめは有りで、この決勝のみ飛びなしとなっています。

決勝の大舞台で戦う相手は、3週間さん、げるさん、みらくる先輩さんです。
緊張もありましたが、ここまで勝ち残った強者たちを相手に大きな舞台で戦える楽しみもありました。正直自分が決勝まで残れるとは思っていなかったので、何よりも悔いのないよう戦いたいと思って臨みました。

この決勝戦はYoutubeの雀魂公式チャンネルで配信もされていたので、ご覧になっていただいた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
アーカイブも残っているので、まだ見てない!という方は、よろしければぜひご覧になってみてください。


それでは、決勝戦の勝負を見ていきましょう。
どうぞ最後までお付き合いください。



東1局

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素直に進めて、親からリーチが来た同巡に自分もテンパイしました。

14pは親リーチの現物ですが、全然良い待ちなのとまだ1試合目の東1局なので、リスクも許容して追っかけリーチをしました。


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親から4pが出て、裏は乗らず3900の和了となりました。
幸先の良いスタートを切れて良かったです。



東2局

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4巡目、ツモ9m 打6m

現状この手では打点がないのと、5m引きで4m二度受けのピンフのみのような手ではあまり価値がないので、ここで789三色も見てドラの9mを残しました。

1枚切れの南と、自風の西は重なった時にバック仕掛けなどで流せるように残しています。


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10巡目、ツモ中 打2m

上家とトイメンに1副露ずつ入り、どちらも相当変則的な河をしているので、生牌の中は切れないと判断し引き気味に2mを切りました。

ですが、2mは最終手出し1mの上家にトイトイで当たったりしそうな危険牌なので、ここは3mの方が良かったと思います。トイツで持っている分トイトイに当たりにくいですね。


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2mを上家に大明槓されました。ロンではなくて助かりました。

こうなるといよいよ中が切れないので、親のケアもして8pを抜いてベタオリします。


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上家とトイメンの2人テンパイで流局しました。

中を切らなかったのは良かったですが、他の牌の危険度の比較が微妙でしたね。



東2局1本場

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4巡目にテンパイしました。

リーチのみですが、これだけ巡目が早くて待ちも良いのでリーチにいきます。


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最後までツモれず、1人テンパイで流局しました。

ツモっても特に収入は変わらないので良いですが、前巡まで上家にチートイドラ3のテンパイが入っていたのが危なかったです。



東3局流れ2本場

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4巡目、ツモ6m 打中

6mを引いて、愚形ですがタンピンが見える1シャンテンになりました。

ドラの中を使えると大きいですが切り遅れるのも辛く、7pくっつきの変化も見たいのでここで中を切っていきました。


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7巡目 ツモ7s 打3m

8mを切っているので7m引きはフリテンです。
それよりも3s引きや8s引きでの強い形、さらに23p縦引きでもタンヤオが確定するようになるので、ソーズの連続形の方を残していきました。


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4pを引いてテンパイ、ドラも切れているこの状況でメンタンピンはかなり強い手なので、迷わずリーチします。


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追っかけてきた下家との2人テンパイで流局しました。



東4局流れ3本場

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第一打に5pから切りました。

一応5ブロックあり、6p引きはメンツになり4p引きは6p二度受けで微妙なのと、門前でしか進められない重い手なので白重なりで仕掛けて行けるようになるのを期待しました。


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2巡目、ツモ2p 打白

4sと悩みをしたが、35s引きでリャンメンができたら門前でもそこそこ行けそうなのと、1m引きでチャンタでも仕掛けて行ける可能性があったのでここで白を離しました。


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8巡目、ツモ6p 打7s

下家に8sをポンされてしまい、カン8sのターツが機能しなくなってしまいました。

トイメンには2副露入っていますが、まだそこまでテンパイしていなさそうかなと思ったので、切るならここしかないと見て少し危ないですが7sを押していきました。
供託も多くなるべくアガりたい状況で、手牌もまだバラバラですがギリギリまで踏み込んで行きたかったです。ですがあまりしない方が良いと思います。


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10巡目、ツモ9m 打6m

前巡ドラがトイツになったので、ほぼほぼチートイに決め打ちしました。69mは6mの方が見た目枚数が多いですが、後々危険になりそうでこの瞬間通っているのと、ラス1の9mはけっこう山にいそうと見てここで6mを切りました。


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13巡目、ツモ1m 打8p

チートイドラドラの1シャンテンになっています。下家の8pに合わせましたが、4mは自分で2枚切っていて、チートイをする上で非常にネックな牌です。

まだ押すなら、トイメンに7mが通ったこの瞬間に4mを切るのはあったかもしれません。上家のカン4mなんかはかなりありそうなので怖いところですが……


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トイメンから上家に2000は2900の横移動になりました。

かなり粘りましたが実りませんでした。放銃しなかっただけ良かったと思います。



南1局

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第一打に8sを切ってペン7sを外していきました。

自風の北はポンするつもりで、赤5pくっつきと5sからのリャンメン変化と一応のトイツ手を見ています。
2335sを2ブロックと見れば5ブロックもできているので、速度の面でもそこまで落ちません。


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8巡目、ツモ3p 打1m

親に2副露入っています。親は東のトイツを落としていてタンヤオっぽいので1mを切るのは普通ですが、もう4pからでも仕掛けていきます。


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13巡目、ツモ5p 打8m

形では3p切りですが、この手で危険なドラは切れないのでマンズを1枚切っていきます。

ドラを使い切る前提で、34pを引いた時に雀頭をピンズに振り替えてリャンメンを残せるように8mを切りましたが、そう考えるならここで北を切ってしまうのもあったかもしれません。


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16巡目、ツモ7s 打北

テンパイしましたが、愚形のリーチドラ1程度で3pは切れないので北を切って回ります。
7m5pはポン、4pはチーします。


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3pは切りません。


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下家の1人テンパイで流局しました。
結果的にビタ止めみたいになりましたが、この3pを切らなかったのは自身の手牌価値との相対評価というだけなので、特別読みを入れたとかいう訳ではないです。

良形満貫確定テンパイとかなら、もしかしたら押したかもしれません。



南1局1本場

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2巡目、ツモ3s 打9p

ドラの7pがトイツですがかなり手形が悪く、この時点でほぼ喰いタンかトイツ手かという感じに考えていました。

8pを引いたところで門前では苦しく、9pよりも東が重なる方が守備力も高くトイトイにも行きやすいので、東を残して9pを切りました。


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10巡目、ツモ8s 打5m

4mが2枚切れ、3mはそこそこポンできそう、ソーズの方が苦しいのでフォロー牌を残したい、しかし親への安牌がなくまだ手もバラバラなので安牌を持ちたい、というところで打5mとしました。


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13巡目、5sツモ切り

これは明確にミスだったと思います。

最後ケイテンの取りやすさとか、4s入った時にリャンメンが残るように8s切る方がいいかとか余計に考えすぎてしまいました。
わざわざ2スジにかかって鳴かれやすい牌を出す必要はないので2sで良かったと思います。


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ツモが効いてテンパイできましたが、3人テンパイで流局となりました。

2sを切っても5sを切ってもどっちみち鳴かれていましたが、ここは反省しています。



南1局2本場

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手なりで進めていただけで4巡目にテンパイしました。
しかし、待ちは67pの並びシャンポンと非常に悪いです。

ドラの5p引きでピンフドラ1や、4p引きでタンヤオの役ありダマにできるのでここはとりダマにしました。
ツモった時のフリテンリーチは考えましたが、一応トップ目で局消化も嬉しいのでアガる予定でいました。


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上家から渾身のリーチが来た瞬間にツモりました、これはズルいですね。
もちろんアガります。



南2局

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3巡目、ツモ2p 打9p

ドラドラのかなり良い手が入っています。
ここまで手なりで進めていましたが、ここで9pを切って喰いタンと西重なりでの仕掛けの方にシフトしていきました。

現状ヘッド候補が2pになりそうなので、2234pを2ブロックと見ると5ブロックあります。
ですが、マンズの中ぶくれでタンヤオターツが2つ作れそうで、またこの局面は3900をアガるメリットが非常に大きいため、仕掛け重視での進行としました。


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6巡目、ツモ西 打中

自風の西が重なり1シャンテンになったところでドラの中を離しました。
鳴かれるのは怖いですが、手牌価値が高いので十分見合っていると思います。


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8巡目、ツモ4s 打1p

テンパイですが、さすがにペンカン3pでは戦いたくないので外します。

1pが3枚切れなので西をポンした時により良い25p待ちの方が残るように1pを切りましたが、2pを切ると5p引きのリャンメンテンパイと456三色も捉えられるので、2pの方が良かったかなと思っています。


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5pを引いてテンパイしました。

456を逃してしまいましたが、2p西シャンポンならそこまで悪くなさそうですし、打点も十分なのでリーチしてぶつけていきました。
まだ親がテンパイしているか微妙そうだなというのもありました。


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2人テンパイで流局、親はヤバい手が入っていました。

アガりたいところではありましたが、これを放銃しなかったのはラッキーでした。一応ですが、36pのテンパイでもアガれていませんでした。



南2局1本場

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タンヤオドラ4の1シャンテンでしたが下家に躱されてしまいました。
ですが安い横移動で局消化できるのは悪くないです。



南3局

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5巡目、ツモ2s 打6s

ドラの5s受けが消えますが、3900をアガって局消化できれば十分すぎるので、これ以上の打点よりもアガりやすさで考えます。
トイメンがソーズの染め模様なのもあり7mがけっこう鳴けそうなので、トイツの方を残して打6sとしました。


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6巡目、ツモ8p 打4s

ここもピンズの方がポンしやすそうなので、ピンズのトイツを残しました。


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ここはこの決勝戦での一番の反省ポイントです。

2sをポンすると467pの3面張ですが、それを見落としてスルーしてしまいました。解説の渋川プロから「多分鳴きなしを押していたんでしょう」とフォローをいただきましたが、実際に鳴きなしも押してはいたものの単なる見落としでした。

親の現物になったから2sをスルーするという見方もありますが、非常に強い待ちで全力で3900をアガりに行く方が絶対に良かったので、ここは本当に反省しています。
ちなみにこの後気付いて鳴きなしを解除しましたがもう遅い。


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18巡目、ツモ8s 打6p

親リーに非常に危険なこの8sは切れないので、6pを抜いて降りました。


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幸い最後にケイテンは取れましたが、2sをポンしていればアガれていたのでこの局は本当に大失態でした。



南3局1本場

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5巡目、ツモ2s 打6s

自分の手がすでに十分な5ブロックができているので、速そうな下家へ若干アシスト気味に6sから切ります。
親以外の誰がアガっても親がアガるよりは嬉しいです。


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8巡目、ツモ南 打8p

下家に3副露目が入り、しかも3翻確定しています。
待ちは大体マンズっぽいですが、北を切ることはないのでもう現物の8pを抜いて降ります。


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下家が2100,4000をツモりました。

点差がかなり縮まってしまいましたがトップ目でオーラスを迎えることができます。



南4局

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5巡目、發ポン 打白

あまり整っている手ではないですが、仕掛けてブクブクにしていきました。

アガりやめがあるのでアガりトップで、下家の和了なら大体捲られそうですが、上家とトイメンの満貫ツモは耐えるのでこのポンが正しいのかどうかは微妙だと思います。
發以外の愚形からなら喜んで鳴くところですが、悩ましいです。


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下家からリーチが来てしまいました。安牌が1枚もありません。

どうせ無スジを切るしかないので、一番鳴きやすそうな1pのトイツには触らず、2sを切って4ブロックの形を維持しました。


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上家からもリーチが来ました。

3sチーも一応考えましたが、上家に放銃して3着落ちは悲惨過ぎるので、リーチが来た時点で「終わった……」と思っていました。


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なんと仕掛けてテンパイが入っていたトイメンがアガってくれました。

完全にラッキートップですね、自分としては助かりました。


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ということで、1試合目はなんとかトップで終えることができました。

南3局のミスがなければもう少し楽な展開だったかもしれないので、本当に気を付けねばなりません。



まとめ

第1試合は非常に流局の多い、息の詰まる展開でした。

全体的な押し引きのバランスはそこまで悪くなかった気がしますが、要所要所でミスが出てしまいました。自身の甘さが露見してしまいましたね。
あの南3局のミスは今でも悔やんでいるので、ああいった大きなミスをなるべく減らしていかなければなりません。

さて、今回は辛くもトップを獲ることができましたが、次の試合もそう上手くいくでしょうか。
すでに結果を知った上で見てくださっている方が多いかと思いますが、次は第2試合の牌譜検討になります。

また次回もお読みいただければ幸いです。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。

Pacific Dainagon

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