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自戦譜検討 (1)

こんにちは、Pacific Dainagonです。

タイトルの通り、自身の牌譜検討の記録をnoteに書いて、皆さんにアドバイスいただいたり、もし参考になりそうであれば参考にしてもらったりしてほしいと思います。
「牌譜検討ってどうやればいいか分からない」という方もいると思うので、そういう方にも参考にしていただけるようなるべく丁寧に書いていこうと思っています。

検討する牌譜は2021年5月5日の四麻玉南のものです。どうぞ最後までお付き合いください。


東1局

まずは東1局、親番からスタート。
配牌はこちら

東1a

メンツこそありませんが、すでに5ブロックできていて良形ターツが3つあり、悪くない配牌ですね。

ダブ東はなるべく残したいので、受け入れの役に立っていない1sを切っていきます。
1sを残すと3s→5sなどと引いてきたときにイッツ―が見えてきますが、今回はすでにターツが足りていてかつドラも使えるので、良形変化に不要な孤立牌は切ります。

東1b

2巡目、ツモ6s 打東

1手進み、ここでダブ東を離します。
8mや6pを切ってトイツ固定したい方もいるかもしれませんが、この手はまだ愚形ターツが残っており、例えば13mが重なった時にそこを頭にするとリャンメンターツを残せるので、まだトイツ固定はしない方が良いと思います。ドラが重なったら最高ですね。愚形ターツが重なった時に雀頭になる可能性は考えておけると良いかなと思います。

東1c

5巡目、ツモ2m 打6pリーチ

前巡9mを引いて1シャンテンになったところに2mを引いてきてリーチしました。嬉しい手替わりは5s引きやドラの縦引きぐらいしかないので、これは親でも子でもリーチで良いと思います。

東1d

同巡に入ったトイメンからの追っかけに負けてしまいました。仕方ないでしょう。


東2局

東2a

配牌はまずまずです。ペン3sから入ってくれたのは嬉しいですね。
素直に南から切り出していきます。

東2b

2巡目、ツモ8m 打9p

選択肢としては孤立牌の159p14s辺りでしょうか。5pは受け入れが広いですし、1sを切ると4s周りの受け入れもなくなってしまうので、そこは切らない方が良いでしょう。
ドラが1mで若干ですが123の三色の可能性があるので、私は1pよりも先に9pを切りました。

東2c

3巡目、ツモ9m 打1p

マンズで244・66・789と3ブロックできそうな形になりました。打点は見えませんが123の三色を狙おうとすると形が苦し過ぎるので、良形を作るために素直に1pを切ります。

東2d

6巡目、ツモ3m 打4mリーチ

愚形部分から入ってくれました。嬉しい変化はドラの1mと赤引きと6m引きのタンヤオぐらいで、この巡目ならピンフのみでもリーチで良いと思います。

東2e

上家から追っかけリーチが来ましたが9巡目でツモれました。
裏は乗らず、700,1300のアガりです。


東3局

東3a

ドラはありませんが、良い配牌ですね。
7mが暗刻になってピンフにもあまりならなそうなので、オタ風の南から切ります。

東3b

5巡目、2pツモ切り

順調に手が進んで、ヘッドレスの1シャンテンです。
雀頭を作りたいところで、単純な重なりやすさでは枚数で2pの方が良いですが、ドラの8pの受け入れを残すために7pを残しました。
8pを引いたら36sを切って、受け入れが広く良形確定の暗刻ヘッドレスになります。

牌姿A

7p重なりは寒いですが、ドラ重なりや6p引きのピンフドラ1の3面張は嬉しいですね。


東3c

7巡目、ツモ4s 打7p

ソーズがリャンメンになって良形が確定したので、ここで7pを切りました。
3456p234567s引きでテンパイする良い形です。
打点がないので、もし先制されたらあまり押すつもりはありません。

東3d

9巡目、ツモ4p 打5pリーチ

リーチのみになってしまいましたが、良形なのでリーチします。
他家にあまり速度感がないのも良いですね。

東3e

次巡、下家から出和了することができました。
裏が1枚乗って、2600点のアガりです。


東4局

東4a

7種に加えてペンチャンが2つの、あまり良くない配牌ですね。個人的には30点ぐらいかなと思います。
まっすぐ進めて上手くいけばたまに先制リーチが打てそうなので、まずは素直にオタ風の西から切ります。

東4b

2巡目、ツモ2m 打9m

ドラの2mを引いて、一応5ブロックができました。
9mにはくっついても愚形にしかならず、すでに愚形ターツが2つあるこの手にさらに愚形ターツが増えても嬉しくないので、役牌が重なった時に仕掛けていけるようここで9mを切ります。

東4c

3巡目、ツモ7m 打南

9mを切っていますが、6m引きでリャンメンになるので7mを残しました。
南は全員に安牌ですが、親の現物1枚と字牌2枚があれば取りあえず心配はないかなと思っています。

東4d

5巡目、ツモ6s 打7m

トイツの5sに6sがくっつき、少し悩みましたが89p重なりでも良くなったので、ここで孤立牌の7mを切りました。
8m引きがフリテンになるので7mのくっつきはやや弱いんですが、生牌の白も安全な訳ではないので微妙なところでした。

東4e

7巡目、ツモ9s 打白

生牌の白よりも9sの方が全員に対して通りそうなので9sを残しました。

東4f

10巡目、ツモ西 打2s

下家からリーチが来て、愚形の残った2シャンテンでかつ7pも2枚切れてしまい、押せる手ではないのでベタオリに回りました。
3pからの方が良かったかもしれないです。

東4g

トイメンが放銃して、1300の横移動で決着です。


南1局

南1a

南入して再びの親番、配牌は良くないですね。20点ぐらいなイメージです。

点差もかなり競っている状況で難しいですが、遠くに見える789三色と役牌重なりを期待して2mを切りました。
赤5mを持っていてしかもドラが4mなので、1mを引いてのペン3mは拒否してドラ引きを強く見ています。

9mや字牌を切って手なりでタンヤオにいくのもアリかもしれませんが、現状タンヤオのブロックは2つしかなくかなり厳しいです。
三色になりそうな手になるか、役牌が重なってそこそこ手がまとまった時だけ前に出る想定でした。

南1b

3巡目、ツモ7s 打4s

69sのリャンメン二度受けになり、789三色なら一応ターツが足りるので2sをトイツ固定しました。
とはいえ仕掛けていくにもまだまだ厳しいので、もう少し手が進んでくれれば多少前に出ます。

南1c

4巡目、ツモ4m 打南

赤5mにドラの4mがくっつきました。こうなると8m8p縦引きや6p引きでタンヤオにもいけるようになるので6ブロックに構えましたが、さすがに安全度で生牌の中より1枚切れの南を残すべきだったかなと思います。

それとあまり重要な話ではないですが、この局面で南を鳴かれることはほぼありませんが、中を鳴かれることは全然ありますね。
他家に染めっぽい人もいないので、もし鳴かれても中のみのケースもそこそこありそうです。(ドラが使いやすい4mなのでちょっと怖いですが)
自分の手が悪い時、リーチが来る前に他家が役牌のみの1000点とかで流してくれるなら、どうせアガれず失点するしかない状況でも失点を最小限で抑えられますね。

今回は中を切りませんでしたが、鳴かれて良い場面か鳴かれたくない場面かも考えて切れると良いかなと思います。

南1d

6巡目、ツモ6m 打7s

赤ドラ含みでやっと1メンツできましたが、上家も下家もかなり速そうですね。
もう門前では到底間に合わないと判断して、当初からの狙い通り、鳴いての789三色だけを目指します。

上家にも下家にも現物があり、1枚切れの字牌もあるので取りあえずは安心ですね。

南1e

7巡目、ツモ6m 打中

下家からリーチが来ました。最後の親番なので粘りたいところですが、放銃がかなり罪な点数状況なので無理をしてはいけません。

といいつつ現物ではなく中を切っています。良くないですね。

下家が中を鳴いていないことや1mトイツ落としをしていることを考えると中はほぼ通る牌で、上家は2sを切っているのに現物の1sの手出しで大体トイツ落としかメンツから抜いて降りたように見えるので、取りあえず今警戒するのは下家だけ、それならチートイで粘れるかもと思ったんですがチートイやるにしても5m切っていいですし、7sを切っている時点でかなり厳しいです。

トイメンから追っかけが来た時などのために中は残すべきでしたね。

南1f

9巡目、ツモ9m 打9p

1mトイツ落としをしている下家に数牌のシャンポンはほぼないので、9pはかなり通ります。ですが他からリーチが来た時に危なすぎますね。

南1g

トイメンが放銃して、2600の横移動で済んでくれました。
この局はかなり危ないことをしてしまったので反省します。


南2局

南2a

いい配牌ですね、南が重なったのは幸か不幸か。かなり南のみになりそうです。
234の三色があるので8pから切りました。いきなり南から切っていく人もいるかもしれませんが、微差とはいえトップ目なのでそこまではしなくて良いかなという感じです。

南2b


2巡目、ツモ6p 打4m

8pを切っていますがドラ受けがあるので6pを残して、三色にも不要な4mを切りました。良形ターツは足りているので、くっつきの強さにはそんなにこだわらなくて良いかと思います。

ピンズのこの形は4pを引くとリャンカンになりますが、そうなったら2pを切るつもりです。南を切っても1s引きでタンヤオも三色も崩れるので、カン3pはそこまで無理して残す必要はないかなと思います。
3pや5pを引いてリャンメンになったら南切りも視野に入ります。

南2c

4巡目、ツモ北 打2p

安牌になりそうな北を引き、ここで三色を見切って安牌を残しました。
ここから3pを引いて南を落とそうとしても少なくとも3巡かかってしまい間に合うか微妙なのと、3pを引いたところで三色は確定しないので、そろそろ2p残しのメリットが薄れてくるかなと判断しました。

南2d

6巡目、南ポン 打6p

捨て牌1段目が終わるかというところ、親も危ない雰囲気になってきて手替わりを待てるか分からないので、トイメンから南をポンして安牌の北を残して6pから切りました。

普通に進めただけですが自分の河がかなりソーズのホンイツっぽくなってしまっていて、ソーズがあまり鳴けなさそうなのが嫌なところです。

南2e

8巡目、ツモ赤5m 打2m

赤5mを引いたので2mとスライドします。ソーズのホンイツじゃないことを上家にアピールして、ソーズを鳴かせてほしいですね。

あえて赤5mをツモ切ってホンイツをアピールして、他家をけん制する手もあったかもしれません。自分がもっと離れたトップ目だったりとか、場面によっては使いどころはありそうです。

南2f

10巡目、9sチー 打北

9sを鳴けてテンパイできました。親の現物にもなっているので、けっこうアガれそうです。ですが先ほども言った通りトップ目なので、リーチに対してはあまり押すつもりはありません。

南2g

親リーが来て、上家が一発で放銃
5800の横移動で決着です。


南2局1本場

南2-1a

ドラのトイツがありますがかなり苦しい形です。
リーチは相当厳しそう、何らかの役を付けたいですが、ドラも切りたくないので9sを切りました。

チャンタは少し見えますが、チャンタにしようとすると大体の中張牌を切らなければならず、それで親に鳴かれるのも嫌なので狙いませんでした。

南2-1b

2巡目、ツモ1s 打9p

4sのスジで受けが被ってしまっている1sですが、どちらも残せば123か234の三色になる可能性があります。
7sは暗刻にならない限りトイツで使うので、タンヤオと三色を最大限見る9p切りとしました。

南2-1c

3巡目、ツモ5s 打1m

ソーズがリャンメンになり、一応5ブロックできてそこそこタンヤオにもなりそうになってきたので、ここで123三色を見切って1mを切りました。
1sでも良いと思います。

南2-1d

5巡目、ツモ7s 打9p

ドラが暗刻になりました。カン8pが1枚切れで、7pのリャンメン変化とタンヤオ、12pがどちらも親の現物であることを考えて9pを切りました。

28mは縦引きでのタンヤオも嬉しいですが、6mを引いたときに3mや7mをチーして喰い伸ばせるようにする意味合いもあります。ここは何を切るか難しかったです。

南2-1e

6巡目、ツモ8m 打1p

狙い通り8mが重なってくれて、タンヤオMAXの1p切りとしました。素直にシャンテン数を進める方が良かったかもしれませんが、この辺りは正直よく分かりません。

南2-1f

7巡目、ツモ6m 打2p

マンズでメンツができました。3mは234でチーします。
すでに1枚切れで、受け入れも弱い2pを切ります。

親にホンイツ気配がありますが、東は鳴かれていませんしまだ1枚切れのオタ風が出てきただけなので大丈夫だろうと考えて東を残しています。

南2-1g

放銃しました。知らん。


南3局

南3a

配牌は良くはないですが、悪いというほど悪くもないです。

若干チャンタも見えていて、トイツなどには触らずひとまず2sから切っていきました。

南3b

3巡目、6mツモ切り

愚形が残っているので6ブロックを維持するために6mをツモ切りましたが、4トイツになっているのでチートイの可能性を残す4p切りの方が良かったかもなと思っています。

南3c

4巡目、ツモ5p 打1m

4pがリャンメンになり、1mも2枚切れでシャンポン受けがなくなってしまったのでここで1mを切ってブロックを決めました。
3pが二度受けですがドラなのでOKです。

南3d

7巡目、ツモ6m 打9p

上家に1副露、親に2副露が入って、かなり引き気味です。こんな手から6mなんて切りたくないので、ほぼほぼオリになりそうです。

南3e

降りていたら自分以外の3人全員にテンパイが入り、上家の2000,3900ツモで決着しました。自分がラス目になり、苦しい展開です。


南4局

南4a

ラス目で迎えたオーラス、ダブ南暗刻に赤含みリャンメンとドラ受けのリャンメンがあって、なんとトップまで見える手になっています。
ペン3mがやや苦しいですが仕掛けても行ける形なので、手なりで西から切っていきます。

南4b

5巡目、ツモ2p 打6sダマ

手なりで進めていたら5巡目でダマ満貫の逆転手をテンパイできました。麻雀は運ゲーです。

とはいえペン3mの場況がどうなのかまだよく分からず、下家は切ってくれそうですが他家にトイツや暗刻で持たれていてもおかしくありません。
ペンチャンは変化にも乏しいので1mを切ってテンパイを外すことなども考えましたが、鳴くと出和了7700点で30000点に満たないので、門前テンパイできず鳴いた場合もう1局やらなければならないのが嫌かなと思いました。


ラス回避はできそうですが瞬間トップになっても捲られる可能性が十分にあり、ここで3mでのアガりを逃すのも痛すぎると考え、ペン3mテンパイをとりました。一応鳴いてもツモか南のカンなどで8000になるので、かなり迷いました。

南4c

ダマ押しが実って、下家から出和了することができました。
このオーラスは運でしかないですね。


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ということで、最終的にはトップを獲ることができました。
道中で失点を抑えられたのがオーラスの条件緩和に繋がったかなと思います。


最後に

全体としては悪くない半荘だったかなと思いますが、途中怪しい打牌がありましたね。少しでもこういうミスを減らしていけるよう精進します。

手が悪い時の手組みの仕方や降り判断など、もし参考にしていただけそうなら幸いです。
また、ここに書いたこと以外にも「ここはこうした方がいいんじゃないか」ということがあれば、ぜひ教えていただけると嬉しいです。

次はいつになるかまだ未定ですが、少しづつやっていこうと思います。
それではここまでお読みいただき、ありがとうございました。

Pacific Dainagon

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