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『若者たちが語る「アフターコロナ」』を聴いたおじさんのメモ #3

カーラジオで聴いたNHKの『若者たちが語る「アフターコロナ」』について、3回にわたり思うところを書いてきました。こうして振り返ることで、耳で聴いた瞬間に沸いた感情や思考を整理できてありがたいです。NHKラジオさん、ありがとうございます!
そしてもちろん能條桃子さんと斎藤幸平さんと安部敏樹さんと松本穂香さんにも感謝です!!
文字起こしはこちらから。

最終回の今回は、①〜⑥のうちの⑤と⑥です。

13. 金もうけ以外の選択肢を選べる社会

『デンマークとか、半分社会主義みたいなものですよね。』という斎藤さんの言葉に、『社会主義だと自分は思ってないと思う、国民自体は。』と返すももさんに「そうだよね〜」とハンドルを握り締めつつ脊髄反射で答えてしまいました。

でも、冷静に考えると、割合やどの部分かというのは置いておけば「半分社会主義」というのは言い得て妙ですね。おれはデンマークの民主主義を #進化型デモクラシー とか #民主主義ダーウィン なんて言葉で呼んでいるんだけど、まあそういうことです。
「多数決と少数者の保護の両立」「代表制と自主性のループ」「制度と理念の共存」を民主主義の下で本気で目指していけば、こうなるってことなんじゃないだろうか。

14. 対立する立場に提案する第三者の存在

貧困や格差に対する「自己責任論」や「人気の社会課題と不人気の社会課題」という重たい話。
特に後者の「社会課題の人気・不人気」は何年か前、自分がボランティアをしていた団体がもろにこの話の当事者となったことがあり、そのときから引っ掛かりを覚えている問題。とはいえ現実にこれが起こっているわけだし、起こるメカニズムも「そりゃそうだよね」と思う。悲しいけれど、人はやっぱり名前しか知らない遠い国で難民として暮らしている人よりも、住んでいる地区で殺処分されてしまう動物たちに心を寄せてしまいがちな生き物だからね…。

ところで、阿部さんの、加害・被害関係の間に入る『提案者の役割がいま、弱いんじゃないか』というのは、具体的にはどんなコト・モノを意識して言われているのだろうか? この後に出てくる『経済とか金融の世界に対して、むしろそれをやれという期待感がある』という言葉につながっているとすれば、企業や経済と関わる組織に対して「もっとアクティビズムを見せてくれよ」ってことなのかな。

15. 長時間労働では他に関心を持つ余裕が持てない

「働く時間が長いと政治に関心を持つ余裕もない。」というももさんの言葉、その通りだなぁと。ここでは余裕という言葉が使われているけど、おれは「余白」という言葉を使っていて、時間的、空間的、精神的それぞれに余白がないと、目の前のことに対応するだけで終わってしまう。政治が目の前のことである人って、やっぱり普通はそういないよね。
結局「なんのために働くのか?」という問いに対する「自分の答え」次第なんだと思う。世間の答えではなく自分の答え。

ところで、おれは #未来は好奇心から というハッシュタグを使って好奇心に関していろいろと調べたり実験したりしているんだけど、「健やかな好奇心」には余白が欠かせないと思うんだ。

16. アフターコロナ、社会を変える転換点に

「失敗できる社会への基盤がコモン」という斎藤さんの言葉に、「教育」と「失業対策(フレキシキュリティ)」と「医療」と「老後」がコモンとなっている国デンマークをおれはイメージします。

17. 若者が失敗しても学習できる機会を

「小学生のときに自分の自治体に子ども議会というのがあって、予算を使って自分たちで決めてました。」というももさんの話、とてもいいなって思いました。

おれは幼児教育に話を持っていくのがあまり得意ではない(もちろんものすごく重要なことなのはわかっているけれど、どうしてもすごく時間のかかることで、そこの話になってしまうと現実解よりも理想解の話になりがち過ぎて…。理想を語り合う場においてはいいんだけどね)んだけど、それでも結論じみたことを言ってしまえば、小さな頃からどれだけ「決定権」を持てるか(持たせてもらえるか)が鍵なんだと思っている。
誘導されることなく「自分で考えて自分で決めること」。そういう経験・体験をしてきたかってことなんじゃないかな。

18. それぞれの感想

これはもう、おれは言うことがないです。3人とも、とても大切なことを言われています。
そしておれ自身、この放送をきいて3人が好きになりました(いや、元々ももさんのことは大好きだし、他のお二人も好印象ではあったのですが、もっと好きになりました)。

NHK 読むらじる。『新春トーク 若者たちが語る「アフターコロナ」』番組ページより https://www4.nhk.or.jp/P7205/ 

なんだか、自分がどこを深掘りしていきたいのか、何にアクションを取りたいのかが整理できた気がします。新しい年の頭の整理にぴったりな番組でした!


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