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ミスター「テクノロジーに任せよう」 - 気候変動対策抑制カード#4 COP28バージョン

気候変動対策推進の足を引っ張ろうとする人にも、いろんなタイプの人がいます。
彼らを12のタイプに分類し、よく持ち出される典型的な言い草と、それに対する反論や質問、それへの回答などを12枚のカードで紹介しています(カードに関する詳細は最下部にてご覧ください)。

カード#4はミスター「テクノロジーに任せよう」 です。
(なお、COP28前のバージョンは下記リンクからご覧いただけます)。

#4 MR TECH FIX

このテクノロジー信者は、技術による楽観論を鵜呑みにして、排出量やエネルギー使用量を削減する必要はないと信じています。

化石燃料界の回し者たちが口にする「炭素回収と貯蔵技術が地球を救う」であるとか、核融合による無限のゼロ・エミッション・エネルギーがやがて手に入るといった話を、もうすぐ実現するものだと信じているのです。

低炭素技術による解決策という正義の味方が現れ、加速する緊急事態が私たちの文明を破壊する前に人類を救い出すという主張は、人間の創意工夫への揺るぎない信頼と、市場主導主義への確固たる確信に恐ろしい(呆れる)ほど満ち溢れ(過ぎ)ています。

質問: 家が水浸しになってしまったとき、あなたはまず何をしますか? 水を止めますか? それとも新しい無限スポンジに投資しますか?

質問: オルカ(世界最大の大気中の二酸化炭素炭素回収システム)は、年間どれだけの炭素を回収できますか?
答え: 4,000トンです。これは自動車870台分に相当します。

テクノロジーは私たちの未来に不可欠であり、急速に進化していくだろうが、それが間に合うかどうかに地球を賭けることはできない。
(これは2021年の映画『ドント・ルック・アップ』のテクノロジー億万長者、ピーター・イシャーウッドのセリフです。)

#4 TECHNICAL OPTIMISM

11月30日からアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで、アブダビ国営石油会社Adnocのスルタン・アル・ジャベールCEOを議長に、COP28(第28回国連気候変動枠組み条約締約国会議)が開催されています。
それに併せて、以前に紹介した12枚の気候変動対策推進の足を引っ張っているさまざまな「主義カード」の裏面が更新されました。

今回新たに書かれたのは、彼らの典型的な主張に対するカウンターです。
Islington Climate Centreで10ポンドで販売されていますよ(いろんな主義を持った家族が集まるクリスマス用のギフトに最適ではないでしょうか? とのこと)。


日本語訳はイマイチなところも多々あるかと思います。
「この方が良くない?」というアイデアがあればぜひ教えてください。
Happy Collaboration!

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