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詰め込みすぎパック旅行者に感想を聞く

次の行き先を回る旅行を組む場合、何日間くらいのスケジュールにするのが快適でしょう?

【条件】
出発地は広島県のちょっと田舎。最寄りの新幹線停車駅まで車で1時間、しかもその駅には「こだま」しか停車しないとします。

【行き先】
・京都:金閣、清水寺
・奈良:東大寺、奈良公園
・大阪:海遊館、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン

色々ご意見はあるでしょうが、私としては最低でも2泊3日はほしいかなあと思います。

しかし、ある人の行ったスケジュールはたったの1泊2日。
甥(小学生)の修学旅行なんですね。

■ スケジュール紹介


【1日目】
まず自宅から小学校へ集合、集合時間は午前6時。
ということで、起床時間は午前4時30分だったそうです。

バスに乗り込み新幹線(こだまだけ)停車駅へ。
途中、のぞみ停車駅で乗り換えて京都駅へ。

京都駅からバスで金閣。スケジュール表に「時間がないから金閣ではお土産は買うな。見たらさっさと移動するぞ。」という旨の記載があります。

バスで清水寺へ移動。
清水寺を見たあとに昼食。
食後、少しお土産を物色したらバス乗車→奈良へ。

奈良公園で鹿にせんべいをやり、東大寺の大仏を見る。
急いでバスに再び乗り込み海遊館へ移動。

海遊館で1時間だけ見学。
その後、バスでユニバーサル・スタジオ・ジャパンそばのホテルへ。
入浴、食事のあと、班長会。
班長会の開始時間は午後9時30分、終了は午後10時!マジか…午前4時30分起床なんだぜ、この日…

【2日目】
9時から12時でユニバーサル・スタジオ・ジャパンで遊ぶ。
その後、バスで新大阪駅へ。
のぞみ、こだまを乗り継いだ後、バスで小学校へ帰る。
解団式(という名称の儀式)をやって夕方に終了。

■ 当事者の感想


すげえなこのスケジュール。詰め込むにも程があるでしょ。私だったら行きたくないっすね、率直に言って。

しかし、当事者の感想を聞いてみないとわかりません。
以下、当事者の感想です。

・とにかく疲れた。
・午後9時30分からのミーティングは勘弁してほしい。バリネミー。
・金閣は行かなくても良かったと思う。写真で見ていたのと同じ金閣だったし、特に感想はない。
・ホテルでは大浴場へ行くのは禁止で部屋の風呂に順番で入ったけど、いちいち湯を抜くやつがいて困った。
・個人的には、東大寺大仏殿の柱の穴くぐり(大仏の鼻の穴と同じ大きさの穴をくぐる)がクライマックス。
・オレたち以上に先生が疲れてたよ。
・オレがいない日の夕食が寿司だったと聞いた。悔しい。
・色々聞かせてやるから、おじさん、まあ八つ橋食えよ。

ということで色々聞かせてもらいました。
かなり疲れたもののそれなりに楽しかったようです。

■ 修学旅行って何のためにやるんだっけ?


別に、「修学旅行とは知識を深めるためのものだからこんなに詰め込み過ぎのスケジュールはけしからん!」とか言うつもりはありません。
(やり過ぎだろうとは思いますが)

ただ、そもそも修学旅行って何のためだっけと考えたんですね。
この修学旅行から読み取れることは、将来的にハードスケジュールでの出張をしなければならないかもしれないから慣れておけ、そんな中でもなにか楽しみを見つけろ、というのがまずひとつ。

もう一つは、新幹線の乗り方とかホテルでの振る舞い方とか、今のうちに一応体験しておけよみたいなことでしょうか。

個人的に感じたのは、私たち団塊ジュニア世代の修学旅行との違いですね。
私たちの場合は人数が多かったので、とにかくはぐれさせない、はぐれたら即捕獲できる環境で管理するということが主眼だったように思います。羊飼いの論理ですね。
スキー修学旅行が流行ったのも、雪山に閉じ込めておけば夜中に脱走するやつもいないだろうという考えが根底にあったのでしょう。

それに比べると、甥の修学旅行はスケジュールこそ過密ですが、けっこう人間扱いされてる感じでした。
大事にされるって良いよね。


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