【第9回シンデレラガール総選挙】展望と短評

いよいよ今日4月17日から、第9回シンデレラガール総選挙がスタートします。ここ数年の傾向では、奇数回に大きなレギュレーション変更が導入されることが多いですが、今回もボイスオーディションの併催という大きなトピックがあります。この記事では総選挙とボイスオーディションそれぞれについて、私の考える有力候補を紹介しつつ、選挙戦の展望を見ていこうと思います。

第9回シンデレラガールズ総選挙

今回の総選挙では、上位候補はCG本命の北条加蓮、ここ最近安定してCD圏内をキープしている第2集団の3名(一ノ瀬志希、鷺沢文香、佐久間まゆ)、CD圏内を狙う第3集団(高垣楓、夢見りあむ、工藤忍、高森藍子の4名を軸に、緒方智絵里、双葉杏、輿水幸子、速水奏、神谷奈緒といった面々が機会を窺う)の大きく3グループに分けられると思います。今のところ従来より未ボイス勢のCD圏内入賞が厳しくなるという見方が強いですが、予想を覆して未ボイス勢が躍進する可能性もないわけではありません。

本命:北条加蓮

第7回、第8回と本命ー対抗の構図が明確な戦いが続きましたが、今回は第6回の高垣楓以来のひとり横綱状態で土俵を迎えることになりそうです。元より担当Pの熱意や課金力には定評がありましたが、ここ第7回、第8回と最上位争いに絡んだことで組織力にも磨きが掛かった印象です。隙らしい隙は見当たりませんが、強いて言えば追われる立場のプレッシャーと、番狂わせを期待する群集心理に打ち克てるかどうかでしょうか。

第2集団①:一ノ瀬志希

第4回で5位に入賞してボイスを獲得して以降、一時的に順位を落とした時期もありましたが、第7回で躍進を果たしました。文香、まゆが第8回で若干順位を落とす中、前回と同じく総合6位をキープしたのも好材料です。モバマスよりもデレステ側に強い支持基盤があると言われており、今回デレステ側の配布票が増えることで最も恩恵を受けそうです。前回の得票数自体は2位の加蓮と差がついていますが、今回の票配分次第では加蓮に迫るチャンスもあるはずです。

第2集団②:鷺沢文香

第3回に6位入賞を果たしてボイスを獲得した後、最低順位が第4回の14位、平均順位が9.0位という高アベレージを誇ります。これはこの期間の数字としてはCG経験者の楓(平均5.3位)、未央(平均5.7位)に次ぎ、加蓮(平均9.2位)に匹敵する数字です。その一方で属性1位の経験がなく、やや爆発力に欠けるきらいがあります。地力に疑いはないので、いかに従来の担当以外からの支持を広げるかが上昇の鍵になりそうです。

第2集団③:佐久間まゆ

第6回で初の属性1位(総合6位)を獲得し存在感を示しましたが、その後は同属性の強豪として志希が台頭してきたこともあり、上位候補の中で突出した存在にはまだなれていません。ゲーム内のストーリー上では北条加蓮のライバル的なポジションに位置付けられることが多いですが、実際の選挙でもその構図の再現を果たし、対抗勢力として浮上したいところです。

第3集団①:高垣楓

第6回でのCG戴冠後もコンスタントに高順位をキープしており、その実力は折り紙付きです。懸念材料はCG経験者ゆえの浮動票の集めにくさでしょう。そのため、昨年のナターリア陣営のような空中戦が繰り広げられ、票が激しく動く展開となると、苦しい戦いを強いられると予想されます。逆に波乱の少ない展開であれば、久々のCD圏内復帰を果たす可能性は大いにありそうです。

第3集団②:夢見りあむ

前回は総選挙初参加ながら、ダークホースとして3位に食い込む大躍進を果たしました。その一方で最大限の追い風を受けながらも、2位の加蓮とはいくらか水を開けられてしまい、地力の差を見せ付けられた格好です。未ボイス勢の常としてボイス付与後はある程度順位を下げることが予想されますが、りあむに関してはゲーム内外の動向から、既に独自の支持基盤を築いていることが見て取れます。したがって前回のような爆発力はないとしても、今回もある程度の高順位が期待出来ます。弱点と考えられるのは、新規追加アイドルゆえの組織力の脆弱さです。前回は票配分がややモバマス側に偏っていたこともあり、アクティブな担当プロダクションを多数抱える未央、加蓮陣営と比較すると得票力に差がついてしまいました。今回デレステ側の配布票が増えることで、志希と同様に支持基盤の広さを活かして票を伸ばすことが出来そうです。

第3集団③:工藤忍

今回の台風の目になる可能性があるのがこの忍です。前回は総合12位と惜しくも入賞を逃しましたが、上位の未ボイス勢5人にボイスが付与された結果、今回は未ボイス勢の中では暫定1位で総選挙に臨みます。今回は未ボイス勢支援者の興味がボイスオーディションに集まる一方で、従来のように総選挙側でのボイス付与を期待する声も完全に消えたわけではありません。そのため序盤である程度の順位(10位前後)に食い込めた場合、ボイス目的での浮動票を集約して一気にCD圏内まで駆け上がる可能性は十分にあります。ただし中間発表がないなどの理由でアピール機会が少なくなると、勢いが削がれる恐れもあります。その場合はボイスオーディションが主戦場となりそうです。

第3集団④:高森藍子

Paの古くからの実力者ですが、近年は属性3位ラインを未ボイスアイドルと争って競り負ける展開が多く、選挙の構造的に不利な立場に置かれていました。今回のレギュレーション変更を受けて下馬評通り地力がものを言う展開となれば、第3回以来のCD圏内入りも見えてきます。ユニットを組む未央がCG戴冠を果たしたのも、支援票の再集約という点で追い風です。一方で忍、七海といった未ボイス勢が総選挙側でも票を伸ばしてきた場合、従来のように難しい戦いとなる可能性もあります。

第3集団⑤:緒方智絵里、双葉杏、輿水幸子

Cuの上位常連の3人です。しかしここ2回は同属性の志希、まゆに遅れを取り、いずれもCD圏内を逃しています。この2人に追いついてのCD圏内入りが理想ですが、そうでなくても少しでも上位陣に肉薄し、ライバルとの差を付けたいところです。

第3集団⑥:神谷奈緒、速水奏

こちらはCoの上位常連の2人です。やはり安定した成績を残していますが、まだ1桁順位およびCD圏内の経験がありません。一度CD圏内に食い込めば今後加蓮のようにCG候補として推される可能性も出てくるので、やはりそろそろ大きな結果を残したいはずです。


ボイスアイドルオーディション

今回の新要素で、上位3名にボイスおよび楽曲が付与されることがアナウンスされています。従来の総選挙でのボイス獲得とは色々相違点がありますが、ここでは特に重要な二点を指摘しておきます。

第一のポイントは総選挙でのボイス獲得人数が変動するのに対し、こちらでは上位3人固定であるということです。従来の総選挙ではボイス付与人数を最大化するために、前回の結果から見て好位置にいる未ボイスアイドルを押し上げるという動きが強いですが、今回のボイスオーディションではそのような動きが発生せず、ある程度横一線からのスタートになると思われます。

もうひとつは、既にボイスが付いているアイドルが投票対象とならないという点です。その結果として、普段の総選挙で声付きアイドルに投票している層の票が、そのまま巨大な浮動票となるわけです。この浮動票の獲得のために、話題性と既に声が付いているアイドルとの繋がりが従来の選挙以上に重視されそうです。

最有力候補①:辻野あかり

新しく追加された7人の新アイドルの中では長らくやや地味な立ち位置であり、前回の総選挙でも圏内入りを逃しましたが、ニコニコ動画での強烈な「たべるんごのうた」ブームを受けて一挙にボイス獲得候補に浮上しました。また同期のあきら、りあむとユニットを組んでいるため、大票田のりあむ支持層からの支援も期待出来ます。難点はりあむと同じく担当Pの組織力の弱さですが、総選挙以上に浮動票が重要な形式なため、そこまで大きな問題にはならなそうです。

最有力候補②:松本沙理奈

前回の総選挙では「セクシーデリバリー」「セクシー異文化交流」など様々な流行語を生み出し、一躍時の人となりました。その話題性もさることながら、今回の選挙での最大の強みはブルーナポレオンという所属ユニットにあります。ブルーナポレオンは5人のメンバーのうち他の4人全員に声が付いている状態であり、今回の形式では5人の力をすべて結集して沙理奈を支援することが出来ます。5人全員へのボイス付与はアニメ以来の各担当Pの悲願でもありますが、それが実現する可能性は高いと思います。

有力候補①:工藤忍

総選挙側での活躍も期待される忍ですが、当然ボイスオーディションでも有力候補の一角です。ただ代表的なユニットのフリルドスクエアは柚以外が未ボイスの状態であり、ブルーナポレオンのようなユニット票の集約が難しいという事情もあります。ボイス獲得にはポラリス・ノーツなど他ユニットでの関係性の掘り下げや、忍単独での話題作りが重要になりそうです。

有力候補②:浅利七海

第8回総選挙で14位と忍に次ぐ高順位につけて、今回のボイスオーディションを迎えています。ボイス付きアイドルとの関係でいうと、ギョギョっとニャンだふるというユニットを組む前川みくや、魚釣りが趣味という共通点を持つ藤原肇といった存在がいますが、いずれも他に有力な支援候補がいることもありどこまで支援が期待出来るが不透明です。本人のキャラクターの濃さは有力候補の中でも随一なので、その方面での活躍にも期待したいところです。

注目候補:三好紗南

直近のエイプリルフールのイベントで主役へ抜擢され、知名度を上げました。またイグニッション・ゼロのユニットを組む小関麗奈にボイスが付与されたことで、同ユニットの最後の1人として麗奈・光両名からの支援も期待出来そうです。総選挙での実績はまだありませんが、非公式の投票集計を参考にすると圏内直下にいる可能性が高く、未ボイスアイドルの中では地力も高そうです。

まとめ

総選挙は例年の傾向から、ある程度有力候補が出揃っています。それらのアイドルが安定した実力を見せ付けるのか、それとも選挙期間中にダークホースが現れるのか、興味の尽きないところです。ボイスオーディションに関してはこれまでの予想が通用しない部分が大きいので、記事で紹介した以外にも上位に食い込む可能性があるアイドルが大勢いると思います。前回のボイスオーディションで起きた逆転劇のようなドラマが再び起きるのか、要注目です。

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