うさんくさいフレーズ

※本文は諸事情により敬体で書かれています。

「フェアトレードはお買い物でできる国際協力」

これは一時期流行った(と筆者が勝手に思っている)、フェアトレードの売り文句です。ちょっぴり大げさな感じがしますが、決してうそを言っているわけではありません。

国際協力というのは、

「国際社会全体の平和と安定、発展のために、開発途上国・地域の人々を支援すること」。(JICA「国際協力とは」<https://www.jica.go.jp/aboutoda/whats/cooperation.html>より引用)


かみ砕いて言うと「世界のハッピー目指して開発途上国をサポートしよう!」という感じでしょう。前回お話ししたように、フェアトレードは、途上国の商品生産者に対して「適正価格での取引」「長期的な取引」「プレミアムの上乗せ」など、公正なる条件を保証することで、その地域の人々の暮らしを支援しようという運動ですから、やはり確実に、国際協力に一役買っているといえそうです。

「…でも、途上国を支援しているのは企業であって、わたしたちは直接何かしてるわけじゃないよね」

こう考える人もいるかもしれません。確かにわたしたちがフェアトレード商品を購入して、途上国にダイレクトに恩恵を与えられるわけではありません。そういった面では「フェアトレードはお買い物でできる国際協力」というのは、言い過ぎかもしれないです。

ですが、逆も考えてみましょう。

もしわたしたちが誰一人として長い間商品を買わなかった場合、企業が生産者に対する保証を継続することは困難になってしまいますよね。フェアトレードはあくまでも経済取引であり、消費者も間違いなく大事な役割を担っています。

だから、「フェアトレードはお買い物でできる国際協力」は、ちょっと大げさだけど、うそじゃない。

いまフェアトレードをおこなう多くの企業は、消費者が商品を「買いたい」と思えるよう、品質にこだわり、デザインに工夫を凝らしています。カーサフラインや、シサムコウボウのアイテムは、フェアトレードを抜きにしても本当に魅力的です。(わたしはお金を貯めて買おうと決めています!)

今月は「フェアトレード月間」。時間のあるいまだからこそ、いつもより視野を広げて豊かな買い物を楽しみたいですね。次回はフェアトレードに興味をもったあなたへ、買い物以外にできることを提案します。

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