大阪と東京の人口ピラミッドをくらべてみた
東の東京都、西の大阪府。
都道府県人口ランキングでは2番手を神奈川県に譲ったものの、東京都に張り合える唯一の都市ともいえた大阪府。
ここ近年は東京都への一極集中がことさらに叫ばれ、大阪府の存在感は減退傾向にある…という関西人がぼんやり持っている印象は、データとしてどのように現れるでしょうか?
本記事のコレだけ!
とりあえず、これだけみれば色々語れそうな動画。
色つき部分が大阪で、グレー部分が東京。以後おなじです。
今後、差が開く一方にも見えますね。
実数比較
あらためて2020年時点の両都府の人口ピラミッドはこのようになっています。
総数でみれば520万人ほどの大差になっていますが、19歳以下の若年者層、65歳以上の高齢者層をみればあまり違いはありません。上記ツイートでも触れた通り、20代から50代にかけてぷっくり膨らむ影部分が東京都の特徴でしょう。
もちろん、東京都民は20歳を迎えると1人が2人に分裂する特殊な生態をもっているわけではありません。
東京都は、全国から、20歳ごろの若年層を取り込み続けているためにこのような形になっていると考えるのが自然です。「上京」なんて言葉がある通り、学生や新社会人として東京へ向かうことはある種の必然性をもって維持され続けている構造だからです。
実は大阪府も関西圏や近隣圏の若年層を取り込んでもいますが、それでも大阪府から他都府県への流出もあり、分厚い働き盛りの層を形成できていません。
割合(形状)比較
「数」という属性を省いて割合・形状で比較するために正規化したグラフが上図。折れ線部分が東京都の人口ピラミッド形状を示します。
こうしてみれば、全体から見た子供の割合は両都府でほぼ変わりません。同様に、40代後半から60代後半にかけて、また80代以上でも全体から見た割合が大きく違わないようです。
一方、20代後半から40代前半まで、やはり東京は割合が大きくなっています。また70代の割合が大阪で大きくなっている様子。こうしたことは両都府の運営方針にも影響を及ぼしていることは想像に難くありません。
推移(1920-2020)
上記のような状況が、どのようにして生じたのか。大正9年から令和2年まで、5年ごとに行われてきた国勢調査からわかるのが下の動画。
本記事の冒頭で触れた通り、東京都と大阪府の「いきおい」の差は近年になって拡大傾向にある様子が人口動態から窺える…かもしれません。平均年齢の差がその指標になるのやも。
おわりに
人口ピラミッドは、過去から未来を見通す有用なツールです。重ね合わせるとより価値が高まる…かどうかはわかりませんが、面白いなと思えるものです。
くらべてみたい都道府県の組み合わせリクエストがあれば、ぜひコメント欄でお知らせください。
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