迷子ゲーム

今日もまた断念。2時間前に外出するのをやめたのだった。今頃、雨上がりの晴れた夕空の下を闊歩していたかもしれないのに。それはどれだけ気持ちよかったことだろう。どれだけわたしを高揚させたことだろう。一人で街へ出られたという成功体験。それの蓄積が今のわたしには一番の薬になるかもしれないのに。いざ出かけようと支度を始めたら、頭痛がしたんだから仕方ないわよ。わたしのなかにはもう一人のわたしがいる、気がする。慰めたり、叱咤したり、責め立てたり、急かしたり、愛情を注いでくれたり。その、もう一人のわたしと仲良くできてる時はいい。同調すると、もう一人のわたしが消えていくような感覚にとらわれることもある。たぶん、その時が、本来のわたし、ありのままのわたし、社会でも生きていけるわたし、になるのかもしれない。今はもう一人のわたし、である、心の声がうるさい。そういう時はうまくいかないことが多い。いいアイデアが出ないことが多い。どうすることで、心の声とうまく折り合いをつけていけるのか。たぶん、頭で考えても答えは出ない。わたしの社会不適合さの問題は、もしかすると、外向きにではなく、つまり、人との関わり合いのなかではなく、自分との付き合い方のなかにあるのかもしれない。

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