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本読むときだけ、わたしマリリン・モンロー

寝起き一発めから、マリリン・モンローのことを考えて泣いている。
言っておくけど、わたしは彼女の名前と顔くらいしかわからない。

だけど、今日の朝に限って、彼女はわたしだった。

マリリン・モンローは、学がないのがコンプレックスだったらしい。だから、周りに何を言われても、本読むのも勉強するのも辞めなかったんだって。

SNSの誰かの投稿でみただけだから、本当かどうかわからない。でも、それをみたとき、黙々と本を読むマリリン・モンローの姿がみえた気がした。

それが、「もう馬鹿は嫌だ」と思いながら本を読んでいたわたしの姿に重なった。

残念ながら、わたしはあまり賢い方ではない。
なんていうか、世間知らずっていうのかな。

みんなが出来ることができないし、みんなが知ってることがわからない。

別に、表立って馬鹿にされたことはない。
だけど、なんとなく「この子、わかってないな」
「この子に言ってもなあ」というような空気を感じることはあった。思い込みかもしれないが。

そのたび、わたしは悔しかったし、悲しかった。

知らないことが多すぎて、話題に入れなくて、黙ってヘラヘラ笑うしかない自分が惨めだった。

めっちゃ賢くなりたいわけじゃない。
ただ、みんなと同じ目線で話をしてみたかっただけだ。

わたしは、知らないことを知りたかった。
自分の頭で、きちんと考えることができる人間になりたかった。だから、本を読んだ。

読んでもわからないことばかりだったけど。
でも、馬鹿なまんまでいるのは嫌だった。

マリリン・モンローが、どんな気持ちで本を読んでたのかは、わからないけどさ。

でもさ、ひたすら勉強してた気持ちが想像できるっていうかさ。
簡単にわかるっていうもんじゃないかもしれないけどさ、ちょっとわかる気がするんだよ。

わたしは、まだ賢くなれないまんま。
わからねーことわかりたいなって思って暮らしている。

何十年も前に、同じようなこと思ってたのかもしれないマリリン・モンローに思いを馳せる。

彼女はとっくの昔にいなくなってしまったけど、わたしが本を開くとき、どっかでマリリンも同じように本を読んでいるんじゃないかと、そんな空想をしてしまう。



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