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【ゼンレスゾーンゼロ】ビジュアルについて思ったこと

こんにちは!pです。
3連休だ」と思うとつい夜更かししてしまう今日この頃ですが、よくよく考えれば普段から同じくらい夜更かししているのでした。。

さて、HoYoverse の新作アクションゲーム「ゼンレスゾーンゼロ」は「ペルソナ」シリーズのようなスタイリッシュさ( サウンド / UI / VFX 全て含めて総合的に) + キャラクターモデル&アニメーション&カットワークのクオリティが非常に高いゲームであり、とんでもないゲームが出たなという印象を持っていますが、それらについて語られている「ゲームさんぽ」の動画を取り上げながら感想をとりとめなくダラダラと書きたいと思います。
※ちなみに私は現在、インターノットレベル22になったあたりです。

ご興味があればこちらの記事も読んでみていただければと思います。


■ゼンレスゾーンゼロの中核となる人

‥とその前に、まずは「ゼンゼロ」の中核を担っている李振宇(リ ジェンユー)氏について触れておきたいと思います。

引用元:https://news.denfaminicogamer.jp/interview/240619z

ゲーム開発プロジェクトを立ち上げて制作して販売する流れで中核となるポジションの人はプロデューサーディレクターになる訳ですが、日本だと以下のような感じの分担が一般的であるイメージです。(ただし会社によって違いはあるかと思います)

プロデューサー
 責任範囲:
  予算&納期 / 各種契約 / 宣伝&販売 / 経営者との折衝 / etc

ディレクター
 責任範囲:
  ゲーム全体の監督&指揮(ゴールの提示や判断と指示)
  ゲームの内容

どちらもプロジェクトを立ち上げるのに必要な人ですが、プロデューサーは予算や販売戦略が軸になりますしディレクターはゲームの内容が軸となるため、本来は対立しやすい上にディレクションだけでも多忙を極めるため、特に規模の大きなタイトルで兼任はかなり難しい認識ですが「ゼンゼロ」では李氏が双方を兼任されているようです。( FF14 の吉田直樹氏のようにそういったケースも無い訳では無いですね)

この方は元々「崩壊3rd」でアニメーションやPVに関連する部署のチームリーダーを担当していたとの事なので、ビジュアル方面に強いディレクターでもあるということでしょうか。ここにペルソナばりにスタイリッシュなグラフィックに仕上がっている秘密がある気はします。

◆ペルソナの影響を受けている?

「ゼンゼロ」で実際にどこまで影響を受けているかは分かりませんが、少なくとも同社タイトルの「崩壊スターレイル」においては「ペルソナ5」に最も影響を受けているといった話があったため、スタイリッシュさに突き抜けていることで定評のある「ペルソナ」についても触れたいと思います。

■ペルソナは3がビジュアルの転換期だった

一方「ペルソナ」が今のようなスタイリッシュな印象を世間に強く与えたのは「ペルソナ3」以降になるかと思いますが、「3」から副島成記氏がメインキャラクターデザイナーとアートディレクターを担当されたこと、またアトラス初の UI 専任者という須藤正喜氏が「3」から UI リードを担当されたことが大きく寄与しているように思います。その経緯や掲げられたコンセプト等についてはこちらの講演内容から伺い知ることができます。

そして「ペルソナ5」では須藤正喜氏がアートディレクターと UI リードを兼任されていますね。私は当時、本作で全員と恋人になり修羅場イベントを見るくらい楽しんでプレイしましたが、UI を含めたゲーム全体のビジュアル&アートワークが非常に高いレベルで統一されていて、本当に素晴らしいと思います。

引用元:https://www.famitsu.com/news/201711/13145540.html

一方で、個人的には「ペルソナ5」の UI は演出過多で見辛く、決して UX に優れているとは感じませんでした。でもそれは悪いことではなく、世の中には色々なコンセプトの商品があって然るべきで、スタイリッシュに特化した尖ったゲームもあった方が絶対に良い訳です。それは例えるなら、ランボルギーニのような車も世の中にはあった方が人々の人生を豊かにするという感じでしょうか。「乗りやすい車だけ存在すれば良い」なんてことは無いですし、表現は自由であるべきですよね。ゲームはエンターテインメントですし、銀行の ATM の UI を作っている訳では無いので。

そういう意味では「ゼンゼロ」は初めて車を買うような人にもカッコ良さと乗り心地や疾走感を手軽に最大限堪能してもらえるように作った、基本無料で乗れる非常にカジュアルなランボルギーニといった感じでしょうか。

ランボルギーニの検索結果より。ちなみに私は車に関してサッパリです!

加えて言えば、情報過多に感じる UI も今の若い子達には非常にマッチしていて単に私の感性が古いだけかも知れません。現に今のスマホゲームは UI 要素も多く、若い子達は私よりも遥かに慣れているでしょうから。しかし一方で「原神」「崩壊スターレイル」「ゼンゼロ」ともに感じますが、ゲームシステム面での要素が多すぎてどう頑張っても複雑にならざるを得ない側面もあるでしょうね。ユーザーが慣れるしか無いみたいな。。私は「原神」をプレイしているおかげで「なるほど、原神の樹脂がゼンゼロでのバッテリーなのか」みたいに要素を紐付けることで理解の助けにはなりましたが、普段スマホゲーム遊ばない人が完全初見でプレイ開始するとシステムの理解はかなり大変そう。。

ちなみに私はゲームパッドで操作していますが「原神」も含めボタンの役割がメニューによって違う場合があったり「R / L 1~3」の使い分けに毎度混乱したり、初見ではゲームの終了のさせ方がすんなり分からなかったりと、色々とモヤモヤする部分はあります。。

「原神」のメニュー画面。分かってしまえば目立つ表示になってるのに気付きますが、最初「□」ボタン長押しがゲーム終了だと気付かず、ゲームを終わらせたくて沢山並んでいるアイコンをひたすら調べてしまっていました。。個人的には‥左端のサイドメニュー最下段に終了ボタンがある方が分かりやすいと思う。。

ついでに言えば「ゼンゼロ」での「〇と×ボタンの役割り」を入れ替える設定は、プレイ開始早々に選択を促しても良かったのではと思いました。海外では「×が決定」なのが主流なのは分かっていますが「原神」と交互に遊ぶと逆転して混乱してしまうのでググって設定を見つけました。。

「コントローラー」の中で各ボタンのアサインを変えられるのでそちらかと思ったら「操作」の中に設定がありました。こちらで逆転させる場合は「コントローラー」内の最上段「インタラクション」も「〇」に変えることをオススメします。

‥と、ちょっとした不満点にまで脱線しつつ随分と前置きが長くなってしまいましたが「ゼンゼロ」がスタイリッシュである理由としてペルソナシリーズが miHoYo / HoYoverse に多大な影響を与えたであろうということで、先に軽く触れておきたかった感じになります。

ここからが本題です!

■アニメーション演出<前半>

私の好きな YouTube のコンテンツ「ゲームさんぽ」より「ゼンゼロ」が取り上げられた回です。「宝石の国」でお馴染み、CGアニメ制作会社「オレンジ」のCGディレクターとチーフプロデューサーの方によるコメントが非常に興味深いです!

という訳で、視聴して思ったことを引き続きダラダラ書いていきます。

◆キャラクターの残像表現

まずアニメ業界で「オバケ」と呼ばれている残像効果について。こちらは日本のゲームだと例えばサイバーコネクトツーの作品群でもよく表現されていますが、残像の絵を貼るための板をキャラに重ねるだけでなく、手足の頂点を引き延ばすための骨までキャラクターに仕込んでいたりするのですよね。

アニメ作画のテクニックを3Dに取り入れる工夫は、日本のゲームでも昔から行われていて、まだまだ負けていないですよ!という感じですね。

◆アニメーションの担当分け

アニメ制作では作画の場合でもカット単位で複数のキャラクターやエフェクトを1人で担当するような話を聞きますが、「ゼンゼロ」ではあまりにもレイアウトとキャラの演技に一体感があることから、レイアウトとキャラアニメーションは同じ担当者なのではといった話が出ていて興味深いですね。日本のゲーム開発ではレイアウト&カメラの演技・キャラアニメ・エフェクトは同一カットでも分担しているケースが多い印象ですが「ゼンゼロ」では実際どうなのか気になりますね。

◆2Dでも3Dでも映えるキャラデザイン

フル3Dのゲームではカットシーンの制作にアニメや映画を作るような恐ろしいコストがかかる訳ですが(しかも総尺は数時間、下手したら十時間以上にも及んだりするので)「ゼンゼロ」では「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」や「GRAVITY DAZE」のような手描きのバンドデシネ風なパートや、キャラがカメラ正面向きでただ横に並んで会話が進むようなパートを挟むことで、バリエーションを増やして変化に富ませてつつもコスト削減を試みているように感じられます。

基本的にこちらのパートはキャラクターのアニメーションは頷いたり驚いたりといった大量に用意された汎用のものの組み合わせで構成されていて、カットシーンとしては最もコストを抑えたパートですね。

そうした手描きパートがあるが故に「2Dでも映える&視認性の良いキャラクターデザインになっているのか?」についても触れられていて興味深いですね。

スマホゲーがアニメ化される際に、衣装デザインが簡略化された事例の話も面白い!

ゲームでもキャラクターデザインをされる方は勿論、パッと見でどのキャラクターか分かるようシルエットや色など視認性をかなり意識して制作されていますね。

◆キャラクターの髪の毛

ニコの髪の毛が大変そうという話題が出ていますが、実際にキャラクターモデルの中で「毛」の表現が、体へのめり込みも含めて各種問題の対策面的に最もコストがかかっている部位の1つでしょうね。昔から海外のゲームの主人公が帽子やヘルメットを着用していたり坊主頭な場合がよくあるというのは、描画負荷を下げるなど合理的な側面の意味合いが強いといった話も耳にしますね。

こういった揺れ動くものは「揺れモノ」と呼ばれ、キャラクターの位置が瞬間的に変わった直後に暴れるといった悩みもあったりしますね。

◆腰からアニメーションを付ける

「オレンジ」では腰からアニメーションを付けるそうで、興味深いですね。まずは大きなシルエットから着手して徐々に細部へというのはデザインワーク全てに通じるお手本のようなお話ですね!ディズニーやピクサーも参考にされているというお話も出ていますが、顔芸かな?っていうくらい表情も含めた全身での誇張表現が凄いですよね。↓ こちらの動画のように、現実世界で人間がディズニーキャラを真似した例から、その誇張度合いが実感できて非常に面白いです。

引用元:https://www.youtube.com/shorts/DDJN4wMvYmY

「ゼンゼロ」ではビリーの目の演技も良く出来ていますが、カットシーンのみながらずバトルやフィールドも含めたボンプの動きがとにかく可愛いですね。バトル中の動きでもかなり力の入ったアニメーションをしています。

メニュー画面内での切り替え表示だけでこの凝りよう。

◆カメラに合わせたキャラクターの伸縮

これはよく「嘘パース」と呼ばれていて、3DCGアニメは勿論のことゲームでも行っている場合がありますね。アニメのルックに見えるようカットごとに顔を変形させているといった場合もありますが、手作業では非常にコストがかかるため、自動で補正するのを試みるような事例も目にしますが、機械学習等でフォローできそうな分野にも思えますがどうなんでしょう?

◆グレンラガンのカミナ?

私も初めて目にした時に真っ先に思い浮かんだので、その話題になっていて笑いました。miHoYo 創設者の方々はエヴァンゲリオンの大ファンだそうなので、社内にガイナックスやTRIGGERのファンの方も多そうですね。

「あばよ、ダチ公」というセリフまで吐くそうな!

◆コントロールされた影の落ち方

アニメではどうしているのかよく知りませんが、ゲームでは理想的な影が落ちるように頂点法線の調整がされていたり、加えて影が落ちやすい or 光が当たりやすい部分を頂点カラーで指定するような工夫がポピュラーだったりしますね。

アニメ調の作品でクオリティが高くて有名なアークシステムワークスやサイバーコネクトツーの作品のみならず、バンナムのブループロトコル等でもそういった工夫がされていますね。

↓ こちらはギルティギアでの具体的な手法についての記事より。

引用元:https://www.4gamer.net/games/216/G021678/20140703095/

◆尻尾の演技

これは非常に面白い話でした。「顔では全然笑ってないけど尻尾はめっちゃ揺れててとか差が作れるから(演技を付けるのが楽しい)」という。

尻尾に加えて耳なんかも演技の幅を広げてそうですね。

◆声優のチョイス

ライカンの声優が小林親弘さんで「偶然とは思いますが」と気を遣ってコメントされてましたが、狙ってのことな気はしますね。その場合でも話題性狙いで打算的にチョイスしたというよりは、純粋に日本のアニメファンとしてのアイデアの想起と起用に至ってそうな感じがします。

◆ケモナーについて

動画内でなぜかケモナーの話題にもなっていますが「ゼンゼロ」は多様な動物と微妙にミックスされた住人が多くて面白い世界観だなと思いました。そしてついにほぼ動物に近い「熊」のプレイヤーキャラが実装されていて笑いました。(鉄拳の熊といい呪術廻戦のパンダといい、なぜ熊‥?)

ちなみに海外ではケモナーにもカテゴリごとに様々な呼称があるようです。

引用元 <https://www.reddit.com/r/furry/comments/revkws/the_different_subspecies_of_furries/?rdt=38734>

◆女性キャラクターの胸が揺れる

誇張が過ぎていて、明らかに不自然に揺れるゲームが未だに多いような印象はありますね。。↓ こんな記事があって笑いましたが私も気になります。

■アニメーション演出<後半>

お次は後半の動画の感想をダラダラと書いていきますっ。

◆ビデオテープ(VHS)を今の子は知っているのか?

「ゼンゼロ」の設定面で最初に不思議に思う要素ですよね。例えば今やもう廃れてしまった「CD」で音楽を聴くのが当たり前だった時代でも、あえてレコードで音楽を聴くのを好む人達がいたように、レトロやサブカルにスポットを当てたような意図なのかなという感じはしますね。主人公がハッカー的なポジションからも、アングラな設定とマッチさせているみたいな。普通に繁盛しそうなお店の店員では不自然だし明るいイメージがしてミスマッチですよね。あと「ゼンゼロ」って所々「昭和の日本」を感じさせる要素が散りばめられていて、でもそれは昭和を知っている世代の人が作っているのではなくて、今の若い世代の開発者がサブカル的にレトロな要素も好きで詰め込んでいるという感じがしますね。「ブラウン管テレビかっこいいよね!」みたいな。これは後に UI デザインの動画で出てくる有馬さんにも同じような見解がありました。

余談になりますが、未だにツールの保存アイコンが「フロッピーディスク」だったりすると「今の子に通じないでしょ。これってどうなの?」みたいな議論が起こります。とは言え、元ネタを知らなくても生活に浸透しているが故に一般的に通じる表現というものは世の中には溢れているので、一概にダメと言えなかったりもしますよね。流石にフロッピーディスクのアイコンは今や世の中から随分消えたと思いますが、この手の話はアップデートタイミングも難しそう。。

◆雨の表現がどれくらい大変か?

動画内で編集の方から質問が上がっていますが、雨をやることになったら実装しないといけないことが一気に増えるので大変ですね。まず大量に降り注ぐ雨粒はマップ全域に降らせるのは無駄なのでカメラに映る範囲にだけ降らせたいところですが、カメラが切り替わったりキャラクターが離れた位置にワープすると雨が降ってないみたいなことになるので、そうならないような工夫が必要だったり。地面で波紋が広がったり壁を雫が伝うような表現は質感設定の中でそういったアニメーションを仕込んでいたりもしますし「デカール」と呼ばれる透明なシールを背景物に貼るようにアニメーションを上乗せして表現している場合もあります(もちろんパーティクルでやっている場合も)。

キャラクターは濡れると光沢が増えたり衣装の色が暗くなったりするような質感設定を入れないといけなかったり、昨今のリアルなゲームだと髪の毛が垂れ下がる表現までやっていたりします。「ゼンゼロ」はキャラ自体の濡れ表現は行ってないようですが、キャラクターの頭や肩には水が跳ねる表現は入っていて、こちらは純粋にパーティクルで表示しているように見えますね。ゲームによってはポストエフェクトで表現しているケースもあります。

流石に水跳ねは手置きでは無く何かしらある程度自動で表示させているとは思いますが、どういった方法で実装しているのかは気になります。

◆水の演技

モアナの波の表現の話題も上がっていますが、リアルタイム3DCGでの水の演技は特にゲームではメモリの問題もあり非常に困難なモチーフです。

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=p0jt4n92ZMY

過去に Unity で水の表現にチャレンジした作品で言えば、ゼガの子会社であり映像制作会社でもあるマーザ・アニメーションプラネットによるフル3DCG短編アニメ「THE PEAK」があります。その高度な技術・手法については過去のCEDECでも語られていました。

引用元:https://www.marza.com/news/article/1806/

「原神」ではフォンテーヌの魔神任務で挿入される、恐らく動画化されたカットシーンに大規模な水のシーンがあります。今ならリアルタイムでもこういった表現が可能なので、Houdini 等で作った水の演技を Unity に持ち込んでレイアウトし、ゲーム制作と同じ環境から動画出力しているかも知れないですね。とは言えこういったいわゆる「規模の大きな流体」の表現は、ゲーム実行中にリアルタイムで表現しようとすると膨大なメモリを食うため、PS5 の時代でもまだまだ厳しい印象です。PS6 や PS7 ならもしかしたら‥(でも結局、低スペックのプラットフォームとマルチ対応するとなると実装できなくなるのですが)

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=awaMRZk7MS8
毎フレームトポロジを変える必要がなければ普通にキャラクターアニメーションのように作れるでしょうけど、完全に流体表現になる場合は事前計算させたキャッシュをリアルタイム中に再生することになるので、頂点数が多く尺が長いほどメモリを食う感じです。

◆演出の段階の話

この話題でピックアップされている映像はこちら。私も丁度ゲーム中でこの場面が登場するところまで進みましたが、カッコ良くてシビレますね!

最初は具体的に剣で敵を捌くアクションを見せて、次に稲妻のように敵を殲滅していく表現を見せてから、最後は閃光と大爆発だけで敵を撃破したように見せていて「段階を踏んでいるからこそ視聴者にも分かりやすい」という解説になるほど!と。お二人の解説は非常に勉強になりますね。

アニメ制作会社「TRIGGER」についても触れられていますが、確かに「ゼンゼロ」のエフェクトが、彩度の高いピンク・ブルー・イエローの十字の光がキラキラするようなキャッチーなテイストでまとまっているのも、TRIGGER作品の影響を受けてそうな感じもしますね。私はキルラキルが大好きです。

◆欠損を挟むシナリオ展開

編集の方から、まだ一章なのにクライマックスのような映像を流していて「この先ハードルが上がっていくのをどう超えていくのか?」といった質問がされていて非常に興味深いです。ゲームでは太古の昔「God of War」「God of War II」「God of War III」とナンバーを重ねる度に度肝を抜かれた日本人開発者が「最初からクライマックス」を合言葉に、ゲーム冒頭にいきなりラストバトルのような壮大なシチュエーションを持ってきてユーザーに驚きを与え一気に物語に引き込もうとする試みが行われ始めたように思います。なので序盤に凄いシーンを持ってくるのは常套手段とも言えますが、「ゼンゼロ」はカットシーンを「立ち会話」「コミック調」「通常のカットシーン」「壮大な動画」の4段階に分けて(制作コスト含めて)メリハリを付けつつ、各章ごとに見せ場の派手な動画を用意していく形でバランスを取っている感じがします。そして壮大な動画パートは章ごとに同じレベルのものが用意されていきそうですが、ハードルをどう乗り越えるかについてのオレンジのお二人のご意見が非常に興味深いです。

完全に余談かつ、欠損はセンシティブなテーマなので迂闊なことは言えませんが‥欠損と言えば「ヒックとドラゴン」が物語の中で欠損が1つの大きなテーマと言えるほど重要な役割を担っている感じで、素晴らしい作品だなと思いました。

◆ガチャ100連キャンペーン動画

「それだけのためにこの制作コスト」「情報と映像(コスト)が見合っていない」といった話が編集の方から上がっていますが、リリース初動でユーザー数を獲得するのにプロモーションに大きな費用を掛けるのは特に基本無料 + 課金のビジネスモデルではコストをかけるべきところなのではとは思いました。とは言え、開発者にとってプロモーションのためだけの作業はゲーム本編よりテンションが下がる場合も多いだろうなとも思います。。

海外のようと言われていましたが、昭和の日本のギャグアニメの香りもしますね。

◆ラーメン

いわゆる日本の「ラーメン」は本場中国には存在しないと聞きます。なので「ゼンゼロ」の新エリー都は日本的な要素を色々と取り込んでいるのかなと思いました。「原神」でも日本をモチーフにした国「稲妻」が登場して、鎖国や刀狩りみたいなことをしていて笑いましたが、愛がある感じがして嬉しい気持ちがありますね。ゲームクリエイターやその作品には国境が無いと感じられるというか。

一方で「Assassin's Creed SHADOWS」のように、日本人を始めとしたユーザーにネガティブな感情を生んでしまって反感を買ってしまったようなケースもありますが。。

■次回‥!

ダラダラと書き過ぎて1つの記事に収まり切らなかったので、次回は UI 編の動画を取り上げて、引き続きダラダラ書きたいと思います。。

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