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ひとりごと

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気の向くままに。毎日の学びをつらつらとメモ。
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#独り言

言葉には賞味期限があるという話

Twitterやnoteの下書きにいちど眠った言葉や文章は、ふたたび電子レンジであたためても、どうやったってもう美味しくはならない。そんなふうに、もう美味しく食べられなくなってしまった文章は、わたしの中にたくさん、たくさんある。 だからこそ忘れてしまわぬように、感動したり切なくなったり楽しいと思うことは文章に書いて残したいと思うし、誰かに伝えたいことがあれば、すぐにでもメッセージを飛ばしたり、時には長文の手紙を書いて渡したりもする。 文章を書くとき、私は想いのすべてを書く

東京の街の“寂しさ”が、東京を愛するわたしをつくった

「東京にいる君は、なんだか大人になったね」。久しぶりに会ったその人は、わたしにそう言った。 もしかしたら“大人になってしまったね”と、訳するほうが正しいのかもしれないな。 その人とは、わたしがまだ社会人になる前に浅草のゲストハウスで出会った。まだまだ社会のことも何も知らずにヘラヘラしているわたしに「君はいつも幸せそうだからずっとそのままでいてね」と、笑顔で言ってくれた人だ。ベトナムに住んでいたとき、隣のタイに住む彼は、わたしのことをいつも楽しさの渦に巻き込んでくれた。そし

2019年「省エネモード」は解除したままで【ベトナム・ホーチミン】

人生で、出会える人の数はもうすでに決まっているのではないかと思うときがある。 わたしは人が好きだ。「ひとりでは生きてはいけない」と心の底からの好奇心とともに本気でそう考える。かと思えば、誰とも会いたくなくて、「ひとりが一番だ」なんてノートを広げてひたすら自分の頭の中を整理する根暗な自分もいる。 好奇心旺盛で「ひたすら人に会いたい期」が半年続くとしたら、その後半年くらいは「人に出会うのを控えたい期」が訪れる。うまく調節はできないものかとも思うけれど、調節して100パーセント

「なりたい自分があって、それを演じようとすることは、自分を偽ることになるの?」

「心が満たされないとき、どうしたらいいの?」女の子が言いました。誰かがこう答えました。「自分自身でなにかを、つくりだすといいよ」。 「好奇心がなくなってしまったのだけれど、どうしたらいい?」 「やりたいことがなくなってしまったのだけれど、どうしたらいい?」 女の子が、続けて聞きました。誰かが、うむ、と考えて、口を開きました。 「昔、君が好奇心にあふれていたとき。人への興味がつきなかったとき。そのときなにをもっていて、なにをもっていなかったかを、思い出してごらん」。

わたしは好きな人の100を知らない

「君はかなり外向的な人間で、僕はかなり内向的な人間だ」。今は海の向こうにいるその人がわたしに、そう言った。 「内向的な人間はただ、自分の信念に向かい、ただ自分を知り、目標を達成することだけに時間をつかうんだよ。」 そう自信満々に言う内向的な彼に、「外向的」と言われる自分がただ、空っぽだと言われているような気がした。 わたしがベトナムに住んでいた頃その人は、ひとりで本を読むのが好きだと言うわたしに、(だからわたしは自分を外向的だとはあまり思わない)会うたびに本のプレゼント

ベトナムから日本に帰ってきて、思うこと①

「自分が今、ベトナムに住んでいることを思い出して、将来の自分は何を想うのだろう」と、ハノイのカフェで西湖をぼんやりと見ながらよく考えていた。 それは何年後になるのか、あのときの自分は知り得なかったし、予想もできなかった。けれどわたしは今こうして小さな決断の延長線上で、東京で働いている。 わたしが東京でほどよく混み合った通勤電車に乗っている間も、ベトナムのある人はGrabバイクで通勤しているし、わたしがOLをしている間も、ベトナムのある人はカフェをのらりくらりと経営していて

不完全でもいいという優しさ

東京の地下鉄の長い長いエスカレーターに運ばれながら、反対側からくるすれ違う人たちの顔をボンヤリと眺めていた。そうしたらふと、「あの子」のことを思い出した。 日本の外で出会った「あの子」は、10代の頃からもうずっと海外に住んでいる。あまり自分のことを多く語らないあの子は、掴めそうで掴めない。完璧で、誰にも弱さを見せない強い子だ。 いつも周りの人間に価値を与えてくれるような褒め言葉を、人に贈る子だった。どんなときも自分のことより人のことを優先した。明るくて面白くて、まじめでや

好きなことを仕事にするための仕事

「自分はなんにも持っていない」と思ったきっかけは、大好きなタイ人の友達に「バンコクで一緒にゲストハウスをやらない?」と、誘われたときだった。 * 彼と出会ったのは、今から約1年半前の2016年の10月。わたしが浅草のゲストハウスで働いていた時のゲストで、確か2泊くらいしていった。夜のおでんパーティーですぐに仲良くなり、みんなでギターセッションしたのを今でも覚えてる。年がひとつしか変わらないのに、頭が良くて英語もペラペラだし、ギターがとても上手だったのがとても印象的だった。

You only live once, but if you do it right, once is enough.

なにをするにも「意味」を探してしまう。この時間は得だとか、損だとか、ためになるとかならないとか。自分の損得ばかりで生きてしまっていると思うことがある。できるものなら24時間のすべてを、どうにかパワーアップする時間にしたい。 小さい頃はお兄ちゃんとよく一緒にやって大好きだったゲームも、今ではあまり気が進まない。飲み会で遅くまで飲んでしまい、次の日起きたらお昼だったとか、それはもう絶望的にショックを受ける。つまらなかった会食の帰り道、「ああ家で本を読んでいた方がよっぽどよかった