【パーマカルチャーデザイナーvol.36 】Noboru Tabata
これはパーマカルチャーデザインコース(以下、PDC)を修了したパーマカルチャーデザイナーたちのリレーコラムです。
※パーマカルチャーとは
"Permaculture is a dance with nature, in which nature leads."
パーマカルチャーとは自然に導かれる自然とのダンスのようなもの。
Bill Mollison
ビル・モリソン
#36 Noboru Tabata
The 職人という佇まいの昇くんに実は最初は緊張していました(笑)
一緒に過ごした時間は僅かだけれど、いくつかのやりとりをしていく中で見え隠れする真っ直ぐな想いや実直な人柄から、仲間への深い信頼を感じて張りつめた気持ちは少しづつ安心へ変わっていった。
三重を訪れた際には大雪にも関わらず歓迎しフィールドを丁寧に案内してくれた(その日が彼の誕生日だったことに直前に気づいて)みんなでハッピーバースディを歌うと照れながら笑顔でいた姿は印象に残っている。
家族それぞれがらしくいられることへ真っ直ぐに向き合っている深い愛情を感じる人。
Q1.あなたについておしえてください
三重県いなべ市で、木を伐ったり植えたり・土木仕事をしたり・庭仕事を手伝わせてもらったりして暮らしています。
以前はスギとヒノキの育林や木材生産をする林業に携わっていました。
今は土地とそこに関わる人に合わせた森づくりをして、森との関係人口を増やしていきたいと思っています。
一部のプロだけが山に関わるのではなくて、より多くの人が様々な形で山に入れるように。
果樹や薪炭林をベースにしたフォレストガーデン
花きとしての利用を考えた森
森林農法、協生農法的アプローチで野菜も育てる林
焚き火ができる憩いの場として
子供達と生態系を感じて学ぶ場として
家の裏山から野外保育のフィールドまで、伐採の相談を受けた土地の今後についての提案を中心に、種を蒔いているような時期です。
森のギフトは本当に多種多様で限りがないから、沢山の関係を繋いで森と自分たち両方の可能性を開いていきたい!
自宅は実験の場でヒノキ林の一角を切り拓いた材で家を建て、周囲に果樹とハーブ・薬草などを植えて育てています。
妻が自宅の隣で絵本と食品・雑貨の店を営み、店舗の土地建物のデザインと一部の施工もやってます。
そこで草木染めやリース作りなどのWSを開いています。
森の恵みを頂きお返しする、森との一体感を感じられるような企画もぼちぼち作っていってます。
森の入り口になるように。
夫婦の活動の統合もテーマ(笑)
Q2.パーマカルチャー デザインコースを通して
一年経って。
暮らしと働き方の変化の時期に参加したので「後戻りできねえ」って硬くなってたなーと振り返りつつ。
学んだ事や受け取った想いが少しづつ染みて、馴染んできたような感覚があります。
PDC後は一人で黙々とやるのとはまた別に仲間と進んでいきたいって気持ちも起こって、今年からパーマカルチャーを学ぶ会を始めています。
参加者と一緒に学んでいく感覚はまだまだ手探りで実験的だけど。
毎回気づきがあり逆に教えてもらう事も多くて、そしてみんな何か発見をしていってくれる。
このコミュニティの一員であるという安心感とかワクワクする感じが、何より伝えたい共有したい事だったのかも。
講師陣・スタッフ・同期のみんなに、あれからずっと背中を押して貰ってます。
Q3.あなたにとってパーマカルチャー って
未来へ向かうための民俗学みたいなもの。
切れた糸を繋ぎ直す、または紡ぎ直す、修復作業みたいなもの。
お互い依って立っている、関わり合いをより良く見えるようにする学問。
信頼感や安心感を与えあえるように、力づけ合う事。
人と自然と、人と人との関わり合いを、渾然一体に語れたらいいなあ。
森。愛。
Q4.PDCの中で次にバトンをつなぎたい人とその人の印象
同期の飛騨のトマト農家・わんさんこと、井関貴文くん。
PDC後半は行き帰り車に乗せてってくれて色々話した。
お互いの場所も訪ね合って、妻の店でトマトを仕入れさせてもらったりって縁もできた。
いつも新しい学びに面白みを感じて感動していて、彼のおかげで僕も一つ一つの学びに新鮮さを感じられたように思います。
観察する・ただそのまま見る・初めから色々手を出さないって自然農的姿勢は畑以外でも当てはまる。見習いたい!
2022/9/8 白露