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社員が下を向かない営業会議のために

定例の営業会議。その日は社員がなぜかよそよそしく、あなた(経営者)と目を合わせてくれません。体調が悪そうな社員もちらほら。「よし、気合を入れなおすぞ!」と意気込む前に立ち止まって考えてみましょう。

営業会議で下を向く社員、大声を上げる役員

目標が達成できていないセールスにとって、営業会議ほど嫌なものはありません。「なぜ出来ていないんだ」と言われても、出来ていないものは出来ていないし、そもそも目標が不公平な気もするし、自社商品は他社の劣化版になっているし、、、
といった形で不平不満が募る場以外の何ものでもないケースは多くみられます。それにかぶせて、CEO,COOの独演会「武勇伝シリーズ:あの大口先はこうやって落とした」を聞かされては、モチベーションが上がるはずもありません。
セールスにとって重要なのは、いまのやり方が正しいのか、何を工夫すれば目標達成に近づけるのか、といった科学的な根拠とサポート、「頑張って目標達成しよう」「自分が頼られている」というような感情的な動機付けです。
では、そのようなアプローチには何が必要かみていきましょう。

そもそもきちんと予実管理出来ていますか?

期初に立てた「前年比〇〇%増」のざっくりした予算のまま、ざっくりしたKPIで走らせてはいないでしょうか?競合の存在や、価格競争など、刻一刻と状況は変わっています。弱気になる必要はないですが、「努力と根性」に頼ることのないよう、目標の拠り所を設定しましょう。
また、実績を管理する上で、なぜそのような不足が出るのか、どう改善するかをロジカルに検討できているでしょうか?「セールスのアポイント件数が少ないから、もっとアポイントを入れさせる」で終わっていませんか?それはなぜなのか、セールスがサボっているから?スキルが足りずコンバージョンが低いから?ボトルネックは何なのか、セールスが最も言われている断り文句は何なのか、分解してネックを探して、それを取り除く工夫をしましょう。

納得感・緊張感のある目標設定を

「営業会議の場」では、セールスに対して、こうした科学的な根拠を示したり、ネックに対するサポート体制を打ち出します。しかし、これは経営陣としてすべき、最低条件に過ぎません。
業績を向上させたければ、それに加えて、目標設定と動機付けをする必要があります。
まず、納得感と緊張感のある「少しストレッチした目標設定」を設定しましょう。「ちょっと頑張れば手が届く目標」が最もモチベーションが高まりやすいとされているからです。そして、「なぜこの商品を販売するのか」という「Why?」の部分を改めて伝えます。精神論的になりますが、CEO,COOほど自社商品を売りたいと思っている人はいません。ですので、その想いをセールスのマインドに何度も刷り込むことが、CEO,COOにしか出来ない、重要な役割です。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。営業会議に臨む前に、経営陣は、KPIの設定、予実管理、未達原因分析をしっかり行っておく必要があります。そうして科学的に見える化した上で、納得感と緊張感のある目標設定をしましょう。それで業績が達成できない場合は、予め業績計画や打ち手の見直しが必要かもしれません。

一般社団法人日本パートナーCFO協会 編集部

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