22年目の邂逅 片山健 「美しい日々」
20年以上探していたわりかし希少な画集が、「まさかね…」と思いつつ検索したところ、新宿区立図書館にまさかの所蔵有。
予約の上、今日受け取ってきた。
現在は絵本作家としてご活躍されている片山健さんの、スゲーとんがってた時代の画集
「美しい日々」
ふとしたきっかけでその存在を知ったのが、19歳の時だった。
当時はインターネット普及前。
1969年発売の幻燈舎版は当然の事、1985年復刊の喇嘛舎版も絶版の状態。
ことあるごとにちょこちょこと探してはみたものの、出会えずにいた。
内容については、「美しい日々 片山健」でググって頂ければ。
ちょっとUPできるような内容ではない。
公序良俗的な意味では、完全にアウトな内容。
幼い性、禁忌、コンプレックスと無邪気故の子どもじみた残虐性…etc
片山さん自身があとがきで仰っている通り、それらはある意味「三流」であり、「陳腐」ともとれる表現かもしれない。
しかし、遥か遠い昔、自分自身の幼年期を思い出しつつ画集の頁をめくると、あの時代の未分化な性の萌芽に伴うモヤモヤや、何故か、誰に言われたでもないのに感じていた後ろめたさなど、様々な感覚がフラッシュバックする。
それは懐かしく、しかし、必ずしも心地よい記憶ではない。
けれどもそれは、かつて、確実にあった時代の記憶。
記憶は、遠ければ遠い程、粉砂糖やアイシングでコーティングされるように甘く、美しく改変される。
甘い砂糖菓子のかさぶたを剥がし、本物の過去を覗いたなら、そこにはきっと、こんな光景が広がっているはずだ。
時間をかけて、ゆっくりと向き合ってみようと思う。
昭和61年12月18日。
29年前か...
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