[2024/07/01]原料高騰で供給不足のカシューナッツ｜お土産で有名だが実はベトナム産じゃない

2024年7月1日 20:00

ベトナム1,362日目です。

①カシューナッツ輸出業者が原料価格の高騰
②東アフリカからの原料供給不足が主な原因
③加工業者は今後も原料不足に直面する可能性がある

動画（約1分半）

ベトナムカシューナッツ協会（Vinacas）は、ベトナムのカシューナッツ輸出業者が原料価格の高騰により深刻な損失を被っていると発表しました。東アフリカから輸入される原料カシューナッツの価格が40～50%上昇し、1トンあたり1,500～1,700米ドルに達しています。

多くの東アフリカの供給業者が契約を履行せず、約束された量の50%しか供給していません。これにより、ベトナムのカシューナッツ輸出業者はさらなる困難に直面しています。

供給不足の主な原因として、東アフリカ地域での作物不作とコートジボワールの輸出制限政策が挙げられます。これにより、供給量の減少と価格の急騰が引き起こされています。

ベトナムの主要なカシューナッツ輸出企業であるHoang Son 1 JSCのTa Quang Huyen社長は、これまでにない価格上昇と供給不足に直面していると述べています。多くの西アフリカの供給業者も価格を引き上げ、既存の契約を停止しています。

例えば、Hoang Son 1は西アフリカの供給業者と53,000トンの原料カシューナッツを契約しましたが、約25,000トンしか納品されず、残りの量は高値での再交渉を求められています。

Cao Phat Co. Ltd.のCao Thuc Uy社長は、輸出価格が30%上昇したと報告していますが、原料価格の上昇率には及ばないと述べています。また、今年の原料カシューナッツの品質も低下しています。

Vinacasは契約を履行しなかった外国の供給業者のリストを作成し、国際裁判で適切な制裁を検討しています。ベトナムの加工業者は、輸入に依存する状況が続くと、今年の第3四半期と第4四半期に深刻な原料不足に直面する可能性があります。

多くの企業は、ベトナムの農業当局にカシューナッツの栽培面積拡大と生産性向上のための対策を求めています。これにより、輸入依存度を減らし、価格変動や原料不足のリスクを最小限に抑えることを目指しています。

困難な状況にもかかわらず、ベトナムは今年の最初の4か月で約216,000トンのカシューナッツを輸出し、前年同期比で量が32.4%増加し、価値が21.2%増加しました。

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