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[2024/05/17]ベトナム企業、2024年の採用に慎重な姿勢

ベトナム1317日目です。

①ベトナム企業は採用に対して慎重な姿勢を維持

②企業の37%が現状維持、35%は25%未満の増員予定、18%は人員削減を計画

③雇用市場も転職には慎重だが、23%が現在の仕事で20%以上の昇給、転職は46%で20%以上の昇給を期待


企業の慎重な採用方針

1月25日に発表されたAdecco Vietnamの調査によると、ベトナム企業は2024年の採用に引き続き慎重な姿勢を見せており、企業の3分の1以上が労働力を維持する計画です。

2023年の経済状況と影響

  • 世界的な経済不安

    • 世界中の雇用需要が減少

    • 生産コストとビジネスコストが著しく増加

  • ベトナムの状況

    • 不動産市場と社債のセクターでの景気後退

    • 資本吸収の減少と不良債権の拡大

新規事業と企業撤退の動向

  • 新規事業

    • 2023年の最初の10か月で183,500以上の新規事業設立と事業復帰

    • 前年比で約3%増加

  • 企業撤退

    • 市場からの撤退企業は146,500以上

    • 前年比で20%増加

前向きな経済見通し

  • 政府の支援策

    • 投資、輸出、消費の3つのドライバーが有望な成長を示す

    • 特に輸出は昨年末から勢いを増している

  • セクター別の成長

    • 小売と消費が2桁の成長に近づく

    • 再生可能エネルギーや半導体などの新興地域での投資機会

企業の採用計画

  • 限定的な成長予想

    • 調査企業の74%が2024年に限定的な成長を予想

  • 労働力の維持と増加

    • 37%の企業が労働力を維持

    • 35%が人員を25%未満増加させる計画

    • 小売、教育、ITの企業は採用を大幅に増加予定

  • 労働力削減

    • 調査企業の18%が労働力を削減する計画

    • 主に製造と不動産セクターで8%増加

採用に求められるスキル

  • 最優先スキル

    • 変更管理とリーダーシップのスキルが最優先

    • 技術的およびデジタルスキルも高く評価

従業員の視点

  • 転職意欲

    • 29%が転職意欲なし

    • 36%が新しい機会に開かれているが、積極的には求めない

  • 給与と福祉

    • 開発の機会と福祉給付が最も高く評価

アジア太平洋地域の給与期待

  • 給与期待の高さ

    • 補償と利益が最も重要な要因

    • ベトナムは57%が給与期待を示す

  • 給与戦略の再検討

    • 2024年の給与戦略を再検討する必要

    • 市場の需要に合わせた給与設定が重要

このように、ベトナム企業は2024年の採用に慎重な姿勢を見せていますが、政府の支援策やセクター別の成長が前向きな経済見通しを支えています。企業は市場の需要に応じた給与戦略を再考し、トップの人材を引き付ける必要があります。

まとめ

ベトナムでは商品をたくさん準備して、お客さんに選んでもらうような商店が多くあります。底上げしてたくさんあるように見せてそこから買ってもらうという商習習慣があります。

他方で、ベトナムは品質の向上に向けた動きをしてはいますが、計画的に進める力の低いベトナムでは難しい印象があります。メトロを一気に拡充しつつ、駅前の都市開発をすればいいものの、実際にはバイクと車社会が維持されています。

メトロのチケット収益は15%のみで、残りの75%は公共費が投入されています。7年~8年かけて作った電車を負債にするような国という状況です。

各企業についても成長戦略が立てられない部分があり、外国に対して視点があるのはいいですが、2050年には高齢者は国全体の20%を超えると言われています。

労働生産人口を考えると人口ボーナス期からオーナス期に差し掛かる今のところがある意味最後のチャンスかもしれず、現時点でベトナムにいる企業は低品質・高単価の国を見限る可能性もあります。

動向には目が離せません。

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