涙の新宝島

このnoteを始めた時の1発目の投稿で、死んだ親父について、親父はとんでもない飲んだくれであったと書いたのだが、僕はその血を完全に受け継いでいる。
自粛が始まる前までは、本当にほぼ毎日朝まで飲んでいた。
そのせいか、昨日のアメトーークを観てくれた知人からの連絡も、内容どうのこうのの前にまず顔がむくみすぎだの、一撃で昨日飲んでたとわかるだの、大事な仕事の前の日に朝まで飲むなだの、とてもあのアメトーークに出たあととは思えないような連絡ばかりだった。
少しだけ反論させてもらえるなら、僕は全く仕事を舐めてるわけではない。ただ、その他の時間帯は好きに過ごさせてくれということ。もちろん過去に迷惑をかけたことは山のごとしなので、さすがに仕事の前の日は分量調節はかかさないけども。

要するに僕は、お酒とお酒の場を愛している。
これはもう昔からそう。死ぬほど酒が強いわけではないが、飲んでるととにかく帰りたくなくなる。
最後の2人になったのがその日初対面の人でも、付き合ってくれるなら時間が許す限り一緒にいたくなるのだ。

だから酒飲みとは仲良くなりやすい。
ここ数年で、このメンバーとなら一緒に海賊になってもいいと思える飲み仲間がたくさん出来た。
その中でも、いついかなる時に誘っても必ず誰かは捕まるくらい一緒に飲んで来たメンバーが僕含め4人いる。

1人目は人力舎所属、大仰天の木場という男。元々はキングオブコントでも2年目で準決まで勝ち進んでいた卯月というトリオにいたが、変な奴過ぎて追放された過去を持つ。


恐らく僕がこの世で1番飲んでる後輩である。
この男は本当にほほ毎日歌舞伎町にいて、家にいる時でも朝4時までに連絡すると必ず捕まる。
それ故にとにかく色々な店と顔馴染み。
今日はどこで飲もうかなんてのんきなことを言ってると、なにもわからぬまま天狗が経営するバーに連れていかれたりする。いや本当に天狗が経営するバーとしか言いようがないのだ。歌舞伎町のどこかにあるので、自粛明けにでも是非1度足を踏み入れて欲しい。天狗が経営するバー以外の言葉なくなるから。
他にも都市伝説バーやグロテスクバーなど、なんだかよくわからない、多分別に経験しなくても良かった初体験をたくさん僕にくれるのだ。

2人目はマセキ芸能社所属、フカミドリの矢巻という男。有田ジェネレーションという番組に、ノーパンしゃぶしゃぶの漫才でレギュラー入りした過去を持つ。他にも、オスマンサンコンがレーシック手術を受ける漫才など、タイトルから引きのある漫才を得意とする。

右である。

オズワルドを組み立ての頃からの付き合いで、レギュラーライブも一緒にやってきた戦友である。
この男は一応1年先輩になるのだが、一緒に飲み過ぎて、もうちょっとそういうのやめようという話になった為同期として接している。でもめちゃめちゃ奢ってもらっている。
この男もまた顔が広く、顔面だけでピアスが40個ついている女性と親しげに話しているのを見た時は、こういう顔面にピアス何個ついてても気にしない男が日本を少しだけ優しい国にするんだと思った。
顔面にピアス何個ついてるか数えちゃった僕は、まだまだ日本の成長を妨げてしまってるなと思った。
いつか選挙で、顔面にピアスが何個ついてても渾身のマニフェストさえ持っていれば当選するような世の中になって欲しいものである。

3人目は太田プロ所属、納言のみゆきという女。バイク川崎さんと一緒に飲んでいる時に、バイクさんのお酒を作っている際、氷を地面に落とし、1秒程悩んでそのまま入れた過去を持つ。

母校の卒業式にでも乗り込んだのだろうか。

彼女も芸歴は半年先輩であるが以下同文である。めちゃめちゃ奢ってもらっているところまで。

いつでも気にせず誘える女芸人は彼女と、ヒコロヒーさんという今ヤンくらいである。
彼女は世間のイメージ通り本当に狂ったように飲む。多分酒ならなんでもいいと思う。
なんならガソリンでもハイオクであればストレートで飲むだろう。あと茶碗蒸ししか食べない。
彼女もまた、僕と同じで毎日飲む相手を探している。飲む相手が見つからず、侍スライスの加藤という同期に、日給の1.5倍の現金でバイトを休ませたことがある。金ってのはこういう時に便利だと、太田プロは稼がせる女を間違えたとしか思えない発言をしていたのを覚えている。そして茶碗蒸ししか食べない。

数多くの飲み仲間がいるが、僕を含めたこの4人は週5.6で飲んでいた。
更に我々は、ゼンリーという最先端位置情報共有アプリにより、もはや連絡なしでも合流出来る域にまで達していた。
朝5時にゼンリーを覗いて、静岡の漁港から出航するみゆきを見ながら飲む酒は格別だった。

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