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STARS展

森美術館で開催されているSTARS展(https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/stars/)はずっと楽しみにしていた展示だった。

美術に関して、巨匠たちの云々を出来事ベースで知っている程度で、評論家のように体系的に語れるわけではないが、とにかく好きなものは好きで心動くものは動く。

今回の展示でもっとも好きだったのは李禹煥(リ・ウーファン)だった。

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展示室に入った途端に感じた衝撃を受け取りたいと思った。ここに置かれているもの、この空間で表現されたものを今の私として最大限に受け取りたいと思った。

東京・六本木の煌びやかなビルの52Fとは思えない自然を感じされる爽やかな空間がそこにあった。歩くと鳴る砂利。重みを感じる展示物。

「関係項」と名付けられた作品。ぐるっと作品を一周してみて、静かに対話しようとした。大きな石は、今ここに落ちてきたかのようにも見えるし、段々と下に敷かれたガラスに亀裂を加えたかのようにも見える。どちらにしても、この空間はまるで自然の中のようで、風が吹いて、空を雲が流れているようだった。

この「関係項」と名付けられたそれを目の前にしつつ顔を上げると、何組かのカップルが「対話」を見ていた。その光景はまるで「対話」のようで、そこに響く砂利の音は「今・ここ」にしか現れず、眼前の景色を焼き付けたいと思った。

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他にも気に入った作品はたくさんあったのだけれど力尽きたのでここまで。

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