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心のこと

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画像は2019年3月9日、アリーナ前で。プレイオフファイナル初日、サハリン戦直前の空は、こんなにも美しかった。心の動きを詩にしています。
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#心

柔らかに強く

やさしいひとの心が やさしいからこそ いたむのだとしたら やさしいひとたちが やさしいからこその いたわりでいやそう やさしいものたちが むかいあうことで あいてをおもうなら やさしいひとたちの やさしい心はきっと 柔らかに強く護られる

いろいろ

燃えてひろがる 熱々さんの赤い心は 空色の羽のハンカチに包み ポッケにそっと忍ばせましょう 青い翼でふわりとあおげば 夜明けの紫となるでしょう すうすうさみしい 寒がりさんの青い心は お日様の光を瓶に詰め 掌にそっと乗せましょうね 黄色の光と響き合い 豊かな緑となりましょう ぽつんとひとつ 寂しがりやの無色の心は 雨で洗って陽で包み 七色の橋をかけましょう どんな道でも色とりどりに 支える橋をかけましょう

結び目

背中越しに放たれる 天鵞絨の声が好きでした 瞳を合わせることもなく 声と言葉があなたでした 限られた時はお終いです だから思い切って あなたの名前を呼びました その瞳が見たかったからです 視線を合わせた眼差しは 優しく細く微笑んでいました 温かな気遣いと わたしだけが分かる言葉に あなたの心の中にもちゃんと わたしがいたことを知りました ありがとうって言いたかった それだけなのです ただそれだけ もう会うことはない人です それでも あなたと編んだ 時の結び目はと

繭になって 細胞の海に ゆらゆらと 揺られながら 夢を見ていたいと思う 今 会えないのなら

生きる

わたしは あなたを食べる あなたの 言葉を 想いを 思考を食べる あなたの 熱を 光を 希望を食べる あなたの 苦悩を 闇を 悲しみを食べる 全てのあなた達を 食べて 食べ続けることで 心の襞は幾重にもなり 想いの光は増して広がり わたしは強く 豊かになる

出会い

わたしという物質に隠れた わたしという心の有り様は 会わずに想い合う方が 確かに感じることでしょう わたしという物質に出会い わたしの心に触れるには どうか わたしの瞳の奥を 躊躇わずに見つめてください そこに真が在るものですから あなたの心がソレに合うなら 本当の出会いとなるでしょう

虹色

凍えて縮む青の心には お日さまの光の瓶詰めを そっとあててみましょうね 黄金の光と響き合い 豊かな緑となるでしょう 燃えて広がる赤の心には お空の羽根をハンカチに包み そっと忍ばせてみましょうね 青銀の羽根に扇がれて 湖水の紫に鎮まるでしょう ひとりぼっちの心には 雨を流して陽を当てて 七色の橋をかけましょう どんな道でも色とりどりに 支える橋と成りましょうね

約束

指切りげんまん いつかの約束叶えましょう 視線を交わして 言葉に変えた 一つの約束果たしましょう 指切りげんまん 縁の糸車 回しましょう 幾度も紡いだ心の糸を 固い絆へ撚りましょう

たとえばわたしが ただの心だったとしたら あなたのただの心とも 仲良くなれるでしょうか 年齢も性別も容姿も経歴も 見えるものや数えるものの 全てを無くしたひとつの心 飾りのないただの心は 真っ直ぐに真正直なまま あなたの心に会えるでしょうか 全ての心を大切に思い 誰の心とも迷いなく 会いに行ける心でしょうか

願う

あなたの言葉を羽にして あなたの熱情を風にして 世界の不思議に浸りたい あなたの瞳の奥にある 燃える秘密と響き合い 世界のトビラを開きたい 心と心を繋ぎ合い 大きなひとつになりたい

巡りめぐる

子どもはパチパチ弾ける 金色の粒子を放っている 空気の中には綿毛のような 白いふわふわが漂っている 針葉樹のロイとブライアンは 側に在るだけで包み込まれる 母なる大地の気を纏っている ひょっこり顔を出した蕗のとうは 線状の緑色をすんすん出している 氷上の選手達が心を繋ぎ始めると リンクから溢れ出す黄金の波が スタンドの上段まで吹上げてくる 世界は気に満ち巡りめぐる 心を添わせ思うだけで わたしの全ては満ちている 時を追い越さんばかりに忙しくしていると、感じることの

ジャージでいても おめかししてても メイクをしても していなくても 疲れていても 笑顔でいても 若々しくても 老いたとしても 子どもは人の 心だけを見るから 教室は楽しくて 厳しいところだ

織り上げる

世界は大きく未知なもの 心は奥深く愛おしいもの どこまでも広がっていく わたしを包む現象と心象は 誰かや何かを介し紡がれる 天を見上げる 地を踏みしめる 見渡す そして繋がる 紡ぎ 世界を織り上げる 大切な人と この星で 未来を生きていくために 繋ぎ 紡ぎ 織り上げよう

1番星

1番星を見つけたの ぽつんと ひとつ 藍のお空に煌いた 1番星を見ているの 瞬く星の世界から 藍の心を響かせた 1番星は 最後の星 始まりから終いまで ただひとつのお星様