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~柳川の人に聞く~ vol3.石橋志津香さん(柳川藩主立花邸御花)

今回はこの方。御花の予約事務所で働く石橋志津香(しづか)さんです。

TOUCAプログラムにも積極的に関わっている石橋さん。柳川だけでなく、元職場の黒川温泉など色んな場所に連れていってもらっていました。

柳川で生まれたものの職場は各地を転々とし、最近また柳川に戻ってきた石橋さんに、色々と聞いてみました。


柳川に帰ってきた理由

幼いころは、家族から「目立っちゃダメ」と言われ育った石橋さん。
いつしか柳川は“自分の可能性がなくなる場所”という認識になっていました。そんな石橋さんはなぜ柳川に戻ってくることになったのでしょうか。

東京の大手ホテルで働いていた際は、決められたルールやマニュアル通りに働く先輩を見て「自分もこうなるのか…」と感じていたそうです。

その後熊本の黒川温泉をはじめとする様々な場所を渡り歩いた石橋さん。「常に変化、学びの中で生きていたい」という言葉にも説得力があります。

以前働かれていた黒川温泉“山みず木”
ここの温泉と風呂上がりのプリンソフトが良すぎた。

そんな石橋さんが柳川に戻ってきたきっかけ。それは、「面白いことを堂々とする人が増えた」ことだと話します。柳川にヨガ教室ができたり、おしゃれなカフェができたり、御花で、もんぺの即売会があったり。かつては可能性がなくなる場だと感じていたのに、気づけば柳川という地は可能性に溢れていました。

実際に御花で行われたもんぺの即売会

そんななか、「柳川には引き算が必要」と語る石橋さん。御花にも、かつては焼き肉屋があったり公衆トイレがあったり大きな駐車場があったりしたように、柳川全体としても観光地として多くのことを求められてきました。

ですが、柳川の本質的な良さはゆつら~と流れる時間や、美しい風景にあるのではないでしょうかと僕は思います。

有明海で黄昏れるすがわら。

「すでにある価値に気づく」という言葉の通り、元ある価値はなくならない。だからこそこの価値をどう磨いていくのかを考えていく必要があるのではないかと考えさせられました。


光る美声と応対力

御花では予約の電話応対業務を担当。応対で特に心掛けていることは、相手に歩み寄ることだと語ります。その背景には、子供のころから観光客に道を聞かれたり会話したりした経験があったからこそとのこと。

「観光客とその街の人々。お互い楽しく気持ちよく過ごせたら。」という意見には僕も同感です。


溢れる柳川愛

御花だけじゃなく、柳川の良いところをもっと多くの人に知って欲しい」と、居酒屋や旅行先といった、ゆく先々で柳川の魅力を発信しているそう。自然と柳川の魅力を語ってしまうと言います。

実際、僕に柳川の歴史や環境について一番教えてくれたのがこの石橋さん。柳川や立花家の歴史や生き生きと話す姿から、柳川に対する愛がひしひしと伝わってきました。

柳川駅近くに住む石橋さんは、御花にお舟で出勤したこともあるのだとか。そんなエピソード初めて聞きましたし他にそんな人もいないだろうなと思いましたが、柳川ならでは、石橋さんならではの面白いエピソードだなと感じました。

石橋さんおすすめの御花隠れスポット。
テディベアの影が壁に映し出されるのは夜限定。

 

石橋さんに案内して頂いた帰りにたまたま見れた“彩雲”
御役間と西洋館との色合いが綺麗。


柳川で気づいた石垣ロマン

そんな石橋さんは石垣マニアでもあります。御花の石垣や柳川城址の石垣を見て「ロマンを感じる」と。僕の地元、盛岡にも盛岡城跡があり立派な石垣が有名ですが、そんな風に見てきたことはありませんでした。

昔この地で生きてきた人達の努力と技術の結晶を今も感じることができる石垣。いよいよ僕もロマンを感じられる年になってきたなと思います。

柳川城跡の石垣と
盛岡城跡の石垣。
1個1個人の手で積まれてるって考えると、、あゝ浪漫。

今回お話を聞いた人…石橋志津香さん
美味しい、楽しい、気持ち良いが人生のテーマ。
好きな食べ物はワタリガニと海苔。
カニが好きすぎて、幼いころは家族から「がね(カニ)娘」と呼ばれるほど。
趣味は料理で、いつも美味しそうな自作料理をインスタに上げている。
南アフリカ、アルゼンチン、アリゾナと多国籍な友達を持つ。

自慢の手料理をつくる様子。
めちゃ美味しかった、、

※この記事は2022年6月発行の「すがわらばんも」第2号に加筆修正したものです。

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