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~柳川の人に聞く~ vol5.金原梨奈さん(柳川藩主立花邸御花)

御花では、今回のTOUCAプログラムを担当していただいている社員の方が3名います。一人は以前取り上げた石橋さん、そしてこの新聞のデザインを担当していただいている竹中さん、そして、今回取り上げる金原さんです。

一緒にホークスの観戦にも行きました。
ちなみにこの試合めちゃくちゃに負けた。朗希め…。

前職の経験を活かしマーケティングや広報を担当している金原さんに、柳川の魅力について聞いてみました。 


―金原さんから見た柳川って、どんなところですか?

「めちゃくちゃ可能性に溢れているところです!」
 
930㎞にもわたるお堀が現存しているところや、御花のような文化財を民間で運営している場所があるここ、柳川は、全国的に見ても稀有な存在と語ります。また、観光資源だけではなく農業や海苔の養殖も盛んということで、ここで暮らす人も沢山います。

観光地と住宅地と農地とが混在しているという点もまた珍しく、特殊な点だなと僕は感じました。最近「住んでよし、訪れてよしの街づくり」という言葉をよく耳にしますが、人それぞれの言い分がある以上、簡単なことではないと思います。大切なのは、それを言いっぱなしにするのではなく、意見を伝えることとその意見を素直に聞き入れることではないでしょうか。


大学で気づいた
伝統を受け継ぐことの難しさ

京都の大学在学中、町屋のライトアップイベントに参加していた金原さん。「町屋でも維持できていないのに、こんな大きなお屋敷(御花)を一つの会社が維持しているのはすごいことなんだよ!」と話してくれました。

実際に金原さんが所属していた団体
都ライト公式Twitterより。

京都の町屋が次々と壊されていく様子を目の当たりにした金原さんは、古きよきものが段々と日本から失われていくことに自分の無力さを感じたそうです。「私の仕事で、本来なら届かなかったお客様にも商品やサービスを届けることができたら」という言葉には熱意が込められていました。


―柳川が、もっとこうなればと思うところはありますか?

「御花が地域に出て、地域のことをもっと学べるようになれば!と思います!!」

コロナの影響を受け、従業員数が大きく減った御花。現時点では、御花が存続していくための目の前の業務に追われる日々ですが、金原さんは御花で働くスタッフが地域に出られる余白をつくりたいと話します

昨年御花では、金原さんが中心となり「お舟でピクニックプラン」というものを作成。白を基調とした西洋のガーデンピクニックをイメージしたしつらえのお舟で、スイーツを楽しめる特別な宿泊プランです。お舟の上で楽しむスイーツは、御花のすぐ近くにある沖端商店街に立ち並ぶカフェで好きなものをテイクアウト。

このプラン開始後、それまで来ることのなかった
若い女性のお客様が増えたそう。

このように現在御花では、御花から地域に出てもらえるプランを次々と制作中。そのためにも、御花のスタッフも柳川についての勉強は欠かせません。

実際、金原さんはお堀の歴史などに詳しく、僕も柳川のお堀についての知識はほぼ全て金原さんに叩き込んでもらいました。

お堀の知識叩き込まれ中。

今度は逆に、僕がこの新聞を通して少しでも柳川の「知らなかった!」を皆さんに知ってもらえたらなと思っております。

今回取材した人…金原梨奈さん
長崎県島原出身、京都育ち。
僕がこれまでの人生で会ってきた人の中でもダントツ最強のペーパードライバー。先日、3時間で1万8000円の講習を受けるも、終了後に教官から「まだ乗らないでください」と言わしめるほど。島原のお米が大好きで、お手伝いをしていた田んぼの中で出会った男性に一目ぼれし、猛アタックの末結婚するというエピソードも。3年前に結婚を機に就職し、現在は柳川や御花の魅力を全国に発信するため、前職の経験を活かしマーケティングや広報を担当している。

※この記事は2022年6月発行の「すがわらばんも」第3号に加筆修正したものです。

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